映画『赤と白とロイヤルブルー』から考える、「アウティング」とは?
こんにちは!今回の記事を担当するYutsukiです。
今回は、映画「赤と白とロイヤルブルー(原題:Red, White & Royal Blue)」を通して「アウティング」について考えていこうと思います。
ぜひ一緒に考える気持ちで読んでいただけるとうれしいです!
前回の記事でお話しした「カミングアウト」とつながることも多い話です。もし興味のある方はぜひ下の記事も読んでみてください!
あらすじ・映画紹介
ざっくり言うと、アメリカ大統領の息子とイギリスの王子が巻き起こすハチャメチャなラブコメ映画です。「そうはならんやろ!」とツッコミながら笑えるシーンもあれば、ふと切なくなるシーンもあり、元気があるときにも元気がないときにも寄り添ってくれる映画だと思います。
<あらすじ>
アメリカ初の女性大統領の息子であるアレックスとイギリスのヘンリー王子は、2人とも国際的な人気が高く、カリスマ性もあり、何といってもとにかくイケメンという多くの共通点を持ちながらも、犬猿の仲でした。ある王室行事で大喧嘩した2人は、周囲から関係性を修復するよう求められます。2人は不服ながらも交流していく中で、次第に惹かれていきます。
⚠️注意!以下の内容は「赤と白とロイヤルブルー」のネタバレを含みます。まだご覧になっていない方は、amazon Prime videoで配信されているのでぜひ見てみてください!
「アウティング」
「アウティング」って何?
しかし、そんなとき、恋人となった2人のプライベートなメッセージのやり取りがマスコミに漏れ、2人の関係は広く知られるところとなります。
これは「アウティング」と呼ばれる行為です。「アウティング」とは、他者のセクシュアリティについて本人の許可なく周りに伝えることであり、自分で伝える「カミングアウト」とは大きく異なります。
そして、絶対に行ってはいけないことです。
アウティングはなぜダメなの?
アレックスとヘンリーの仲が公になったことで、イギリスのロイヤルファミリーは大混乱、イギリス国王は2人に「二人の関係は王室の伝統にそぐわないため一緒にはなれない」と告げます。王子が憔悴する中、Alexは会見を開きます。
そこで述べた内容が以下の通りです。
アレックスがスピーチで述べている通り、アウティングは当事者の権利を奪う行為です。自分のセクシュアリティを他者に伝えられることが恥ずかしいからアウティングをしないでほしいのではありません。
いつ、だれに、どこで、カミングアウトするのか、何を伝えるのか自分で決めることは誰にも縛られるべきではない、守られるべき当たり前の権利です。そしてアウティングはその権利を踏みにじる行為です。当事者を深く傷つけ、人の命を奪うことにつながることもあります。
「良かれと思って…」アウティングしてない?
もしかしたら「みんな知っていた方が話しやすいでしょ?」や「だれも差別なんてしないだろうから」と良かれと思って、他の人に伝えてしまいたくなるかもしれません。しかし、少し立ち止まって考えてみてください。
あなたがずっと抱えていた気持ちを「この人なら信頼できる」と思って話したのに、次の日、別の友人も知っていたら、どう感じるでしょうか。
あなたに自分の大切なことを話してくれたその人は、あなたを信用して話してくれたということを忘れないでいただきたいのです。どんな理由があったとしても誰かの大切な情報を勝手に他の人に伝えてはいけません。
もし、誰かの秘密を自分一人で抱えていることがしんどくなったら、秘密を守って話を聞く専門家であるカウンセラーに相談することもできます。
もちろん、自分のセクシュアリティについて話を聞いてもらうこともできます。
また、当然、自分のセクシュアリティについて全く話さないことも自由です。このことについては「カミングアウト」について触れた前述の記事でより詳しくお話しているので、ぜひそちらもご覧ください。
カミングアウトしてくれたとき、どうする?
最後に、私も誰かがカミングアウトをしてくれたときの反応の最適解を知っているわけではありません。そして、きっと「最適解」なんてないんだと思います。どんな風に接してほしいのかは人それぞれです。
もし、誰かが私を信頼して話してくれたら、まず勇気をもって話してくれたこと、自分を話しても大丈夫な相手だと思ってくれたことに対して感謝を伝え、その人の気持ちに寄り添っていきたいなと思います。
みなさんはどんな言葉をかけますか。かけられたいですか。
おわりに
今回は、映画『赤と白とロイヤルブルー』を通してアウティングについて考えました。
今回の記事を通して、アウティングの怖さやなぜいけないことなのかに気づいてもらえたら嬉しいです。誰もが息のしやすい世界をつくるために、少しずつ一緒に学んでいきましょう!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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