スポーツクラブのロッカールームはお笑い道場か?
6年ぶりでスポーツクラブに通い始めたが、ロッカールームでの会話が滅法面白い。
70代と思われる女性お二人が、お風呂上りに洗面ルームにて背中の湿疹に薬を塗りあっている。
「背中が痒くても、一人じゃ薬なんて塗れないから助かるわー。」
「私が居てよかったでしょー?」
「そうね、私の隣にあなたのために席を取っておいてあげて良かったわー」
どうやら仲良しらしい。くすくす笑いながら軽妙な会話が続く。
「いっぱい塗りすぎちゃダメなの。こんな風に、ちょちょちょってね!うふふ、この技、何者なのー!一体私ったらー!」
「あはは!そう、そこ、そこ!」
合わせ鏡の反対側に立っていた私は、思わず、すっとお二人の様子が見える位置に横ずれして、鏡越しにお二人の様子を伺ってしまう。
「背中が痒い時は私は、ネコの手を使ってるわ」(む?ネコの手?聞いたことないけど、ゆるキャラ猫の手の形してるのかな?)
「ネコの手?私知らないわー。私は、ゴマの手を使っているわー。」(ゴマの手?想像出来ない…。ゴマって?)
「ゴマの手?私知らないわー。あら?私さっき、ネコの手って言った?ネコ…?違ったわー。マゴの手、だったわー」
「マゴの手?私さっき、ゴマの手って言った?ゴマ?ゴマ…?違ったわー、マゴの手、だったわー。」
二人とも使ってたのは”マゴの手“だったんかーーい!!!と心の中でつっこんだ私はもう耐えきれず、ぶはははー!と大爆笑してしまい、お二人にお詫びいたしました。
お二人は、「いやあねえ、ここは年寄りばかりだから、おかしな話ばかりなのよう。うふふ♪」との事。
いやいや、もしかしたら、当然のようにお二人とも本物の孫に背中を搔かせていたのかもしれない。と思わされた含蓄あるお話でした。
スポーツクラブのロッカールーム、ここは侮れない、お笑い道場なのでした。
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