子どものネットトラブル【オンラインゲーム編】「オンラインゲームとSNS」
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最近のネットトラブル事情において、オンラインゲームとともに必ず名前が挙がるのが「SNS」です。
ご存知の方も多いとは思いますが、SNSとは「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」の事で、簡単に言えば「ネット上で人と人とが繋がれるようなコミュニティ、あるいはサービス」です。ニュースなどでもよく耳にする「Twitter」「LINE」「Facebook」「YouTube」「TikTok」「Instagram」なども、SNSとしての機能を持っています。
SNSは本質的に「コミュニケーションツール」であり、オンラインゲームとは異なるものですが、実はオンラインゲームとSNSの間には密接な関係があり、使い方によってはトラブルの原因となるリスクもあります。
そこで今回は、「オンラインゲームとSNS」というテーマで、その仕組みとありがちな問題に迫っていきたいと思います。ゲームをしているだけだと思っていたら、意外なところからSNSに繋がり対人トラブルに発展してしまった!ということもあり得ますので、お子さんの安全のためにもSNSに対する知識を身につけておきましょう。
■子どもたちのSNS利用率
東京都が発表した「青少年のスマートフォン等の利用等に関する調査」によると、「スマートフォンを所有している小学生の約7割がSNSを利用している(最も利用率が高いのは「LINE」の70.0%)」とされています。さらに、小学校低学年の時点で「SNSを通じて知らない人と話をした事がある」と答えた児童は、全体のおよそ27%にものぼりました。
本来SNSには年齢制限があり、小学校低学年では年齢的に利用が禁止されているものも多いのですが、「利用規約自体を知らなかった」という保護者も多く、一部ではSNSを使っている子どもがいるのが実情です。
オンラインゲーム中に知り合った相手とSNS上でやり取りをし、実際に会ってトラブルに巻き込まれるというパターンは、まだ判断力に乏しい子どもたちにはよくあるケースです。
まずは各SNSに定められている年齢制限を確認し、お子さんに合ったものを使わせるようにしましょう。年齢制限をクリアしている場合であっても、SNSによって急激に拡大した人間関係にお子さん自身が混乱してしまう場合もありますので、常に保護者が見守りながら、お子さんとコミュニケーションを取りつつ運用するのがおすすめです。
SNSの年齢制限については、当noteの「教えて先生!」の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください。
■オンラインゲームと連動するSNS
オンラインゲームには、TwitterやFacebookなどのSNSと連動できるものがあります。用途としては主にゲームデータの保存(SNSのアカウントを登録しておくと、端末の機種変更時などにデータを引き継げる)ですが、なかにはSNSへ投稿をすることによってゲーム内特典が貰えるものもあり、保護者が知らないうちにお子さんがSNSのアカウントを作ってしまうことも考えられます。
SNSを使うことで不特定多数の人たちとメッセージなどのやり取りをする可能性もあるため、SNSとの連動や使い方については十分に注意をしておく必要があるでしょう。特に個人情報を聞き出そうとしてくるメッセージには危険が多いので、絶対に応対しないよう確認しておくのが重要です。
ニンテンドースイッチやPlayStationなどのゲーム専用機もSNSと連動することが可能ですが、こちらはデータの保存が目的ではなく、プレイ動画・ゲーム画像の投稿や、他者との交流が主な使い道になります。知らない人とのコミュニケーションという意味ではスマートフォン以上に手軽な部分もありますので、こちらも「知らない人とは交流しない」「ゲームで知り合った人と実際に会わない」などの決まりを作って、お子さんが危険な目に遭わないようにしましょう。
フレンドとの交流にも注意!
多くのオンラインゲームには、「フレンド」というシステムがあり、プレイヤー同士が「フレンド登録」を行うことで、メッセージのやり取りやオンライン状態の確認、相手のゲーム成績の参照など、さまざまな交流ができるようになります。
SNSを使うまでもなくゲーム内でコミュニケーションが取れてしまうため、特にお子さんの年齢が低いうちは「知らない人とフレンドにならない」のように決めておくと良いでしょう。フレンドとの交流を許可する場合は、ゲーム機の設定でフレンドに公開する情報の範囲を限定することができますので、こちらを使っておくと安心です。
■ゲーム画像の投稿による個人情報の流出
ニンテンドースイッチやPlayStation5などのゲーム専用機は、パソコンや特別な録画機材を用意しなくても「連携したSNSにゲーム動画(静止画を含む)を投稿する」ことができます。マイクを使えば、本人の声を含むいわゆる「実況動画」のような投稿もできるため、動画を録画・投稿する際には、「住所や名前はもちろん、個人を特定できるような情報を話さない」という部分を徹底しておきましょう。
SNSへの投稿や動画配信自体を好ましく思わない場合は、ゲームとSNSを連携しないよう保護者側で管理しておくのがおすすめです。ゲーム機に備わっている「ペアレンタルコントロール」を使えば、他者へのメッセージやSNSへの投稿を制限するだけでなく、一緒にゲームをするフレンドの制限や、チャットの禁止などについても設定が可能ですので、ぜひ有効に活用していきましょう。
スマートフォン向けゲームの場合、「画面キャプチャ」の機能などを使って録画したゲーム画面をSNSに投稿することが可能です。(本格的な配信には、パソコンや録画機材が必要になることが多い)ゲーム専用機と同様に、iPhoneの場合は「スクリーンタイム」、Android端末の場合は「ファミリーリンク」といった見守り機能を使い、SNSの閲覧・利用を制限する「フィルタリング」を行っておくと安心です。
ニンテンドースイッチのペアレンタルコントロール
「Nintendo みまもり Switch」のやり方
PlayStation4/5のペアレンタルコントロール
プライバシー設定のやり方
iPhoneのスクリーンタイム
コンテンツ制限(フィルタリング)のやり方
Android端末のファミリーリンク
コンテンツ制限(フィルタリング)のやり方
■トラブルが起きてしまったら?
オンラインゲームやSNSに関連したトラブルが起きてしまった場合は、当コラムでも繰り返しご紹介している「国民生活センター」や「消費者庁」の窓口に連絡して、専門家のアドバイスを受けるのがおすすめです。また、SNSの利用に関してお子さんが悩んでいる様子を見かけたら、保護者が相談に乗ってあげるのも重要です。個人で解決しようとするとトラブルが拡大してしまうことも考えられますので、一人で悩んだりせず、公的な窓口を利用しましょう。
いかがでしたでしょうか。
オンラインゲームには他のプレイヤーと競ったりランキングが表示されたりするものが多く、良い成績を収めたときや珍しいアイテムを発見したときなど、「他者に見てほしい、自慢したい」という感情が湧きやすいものです。そんな欲求を満たす場所のひとつがSNSであり、子どもたちにとってはついつい使いたくなるツールなのかもしれません。
しかし、今回ご紹介したように、SNSには数多くのリスクも存在しています。「知らない人と会わない」「ネットで個人情報を教えない」というのはトラブル回避のために大切な要素ですので、お子さんとよく相談して、きちんと理解してもらうようにしましょう。
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