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ハノイ都市鉄道にわざわざ乗ってシルク村へ行く。


始発駅カットリン駅から乗車

新型コロナで海外への渡航が制限されている間に、ベトナム・ハノイで開通した都市鉄道2A号線。
わざわざハノイに来たのだから、わざわざ乗りに行こうと思ったものの、目的地がない。本当にただ乗車して、行って帰ってきて、終わってしまう。悩ましい。
と思いながら地図を眺めていたら、沿線上にシルク村(ヴァンフック村)があるということを知ったので(といっても少し歩くけど)、せっかくなので「シルク村に行く」という目的を無理やり仕立て上げて、都市鉄道に乗ることにしたのである。

朝、ハノイ旧市街のホテルを出て、ホアンキエム湖の南側あたりまで歩き、146番のミニバスに乗り、都市鉄道の始発駅・カットリン駅へ向かう。

カットリン駅

新しい駅だけあって、もちろんきれいだし、やたら大きく、広々していた。
広々と感じたのは、時間帯的に利用客が少なかったせいかもしれない。道路の交通渋滞を解消するための都市鉄道というからには、やはり、朝夕はラッシュアワーとかあるのだろうか。

そして、券売機の前に立つと、おそらく私が外国人客だと素早く察知した駅員のお兄さんがどこからともなく出現し、きっぷの買い方を手際良く教えてくれたのには感心してしまった。かつて、ハノイ駅の国鉄の窓口のお姉さんに、やる気があるのかないのか分からないような塩対応をされ、おまけに発券ミスも発覚し…というトラウマがよぎったものだったが、新しい鉄道のスタッフは見事なまでに爽やかなのだった。

券売機。使い方は簡単。

といっても、購入方法は難しくない。タッチパネルで駅を選択し、しわしわになったドンのお札を投入するだけだ。今回はヴァンフック村の最寄りの「Ha Dong」駅を目指すので、13,000ドン。

乗車券は、日本のような紙の磁気切符ではなく、磁気カード方式。改札は自動改札機なので、購入した磁気カードをタッチして入場し、駅から出場する際には磁気カードをタッチするのではなく挿入口にカードを入れる。カードはそのまま回収される。
詳しい乗降方法は、本サイトの方に写真入りで解説しています!

ホームに上がってきてみたら、誰もいねぇ!と思ったけど、その後、主に家族連れが乗車してきて、小さな子供たちは新しい鉄道に乗ること自体を楽しみにしている様子だった。

シルクの「ヴァンフック村」に到着

わずか8駅の乗車を楽しみ、「Ha Dong」駅に到着。
駅を出て、ヴァンフック村までは徒歩。おおよそ20分といったところ。
大きな通りを歩いていくので、迷うことはない。迷うことはないが、交通量が多いので、信号機のある横断歩道で渡れる時に渡っておかないと、後で渡ろうと思った時にちょっと難儀する。

この日のヴァンフック村は観光客も少なく、閑散としていた。
軒を連ねるのはシルクの衣料品店ばかり。正直、私のようにシルクに興味が無い人がやって来ても、あまり面白いことはないのかもしれない。

シルクの衣料店が軒を連ねるヴァンフック村

が、しかし、シルクに興味が無い私であったが、1ヶ所、見学が可能なシルク工房があって、そこでの作業を眺めてるのは面白かった。
同じリズムを刻み続ける機械の音、織り上がっていく絹の美しさ…

シルク工房での作業を見学。
織り上がっていくシルクは美しい。

シルク村を後にして、駅まで戻る道すがら、牛肉のフォーのお店「Phở Phong Béo」で昼ご飯。地元の人らと思しき面々でまあまあ賑わっていたので、きっと味は間違いないに違いないと思い、即、入店。今回のハノイ旅で唯一食べたフォーだった。

Phở Phong BéoのPhở bò

帰りは「Ha Dong」駅ではなく、やはり徒歩20分ほどの「Van Quan」駅からカットリン駅へ戻る。
わざわざハノイに来て、わざわざ都市鉄道に乗った小旅行は、これにて終わったのだった。

ヴァンクアン駅

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