閉経なんて怖くない!上手に更年期&閉経を迎える心と身体の準備とは
こんにちは、セカンド★スターで更年期部の部長をしている、メノポーズカウンセラーのクリモトです。本職では、WELLMETHOD®というブランドを立ち上げ、大人の女性に役立つヘルスケア情報を発信するメディアの編集長も努めています。
メノポーズカウンセラーというのは、前回のコラムでも紹介したように、更年期のあれこれについての相談者となれるよう、日々勉強して取得した認定資格です。せっかく得た知識、自分のモノにしているだけではもったいない! ということで、全国のステキな熟女のみなさまが、今日から実践できるノウハウや、心の持ち方をご紹介していきたいと思います。
そんなこんなで、私の今日のお話。
「閉経なんて怖くない!」という、またまたポジティブなお話です。
揺らぐ女と、フラットな男
みなさま「女性ホルモン」という言葉は聞いたことがありますよね。
一口に「女性ホルモン」といっても、実は一種類の性ホルモンというわけではありません。
いくつものホルモンが、脳や子宮などさまざまな臓器でつくられ、連携して女性の健康を担っています。だから「ホルモンバランス」という言葉がでてくるわけです。
それぞれの性ホルモンの詳しいお話はまた別の機会にするとして、今回は「この女性ホルモンの分泌やその分泌に左右されるその他のホルモンによって、女性の身体は揺らいでいるんだ」ということをご理解いただきたいと思っています。
こちらのグラフは、性成熟期、つまり初潮が始まってちょっとたってから、閉経移行期に入るまで、妊娠が可能な時期の女性の1カ月に分泌されるホルモン量を簡単に表したグラフです。
性成熟期は、人によって少々異なりますが、概ね10代後半から40代後半くらいまででしょうか。
グラフ見ていただいたらわかるように、揺らぎまくっていますね!
閉経の平均年齢は50±1~2歳程度といわれていて、その前後5年を更年期と捉えると、45歳くらいまでは毎月定期的に月経がやってきます。
この定期的に月経がやってきているステージの間、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの分泌は、こんな風に1カ月の間でかなり揺らぎまくります。
生理前になるとイライラしたり、くよくよしたり、精神的なバランスが崩れやすい人。
心は大丈夫だけど、腹痛や頭痛、倦怠感が毎回月経2日目にやってくるわという人。
いらっしゃいますよね。
心身が不調だと、仕事や家事に多少なりとも影響しますが、中には支障をきたすレベルで不調を感じる人もいます。
しかしながら、異性のパートナーにはこの不調をなかなか理解してもらえません。
また、もっと厄介なのは、同性でありながら全く不調がないタイプの人。そんな人が近くにいると「さぼってる」といわれかねません。
それに、月経のたびにパフォーマンスが落ちてしまうことに対しては、ご自身が一番気に病んでいることでしょう。
では次のグラフもご覧ください。
こちらは、男性の男性ホルモンの分泌量!
めっちゃ安定していますよね。もう、ただただうらやましい限りの安定感。
女性の月経周期にまつわる不調に対して男性がなかなか理解してくれないのも、なんだかわかる気がしますよね。
このように、性成熟期の女性は、毎月さまざまなホルモンに影響されて、リズムをうつように、気持ちや状態が上がったり落ちたりしながら生きています。
ですが、この女性ホルモンのリズムのおかげでいろいろなバランスが保たれ、女性らしいカラダがつくられているので、なくてはならないリズムでもあるのです。
閉経すれば揺らぎはなくなる
生きていくための大切なバランスを保ってくれているという点で、とても大事な女性の揺らぎ。ところが、子宮におけるエストロゲンの分泌は閉経後数年かけて、かなりの低値にて落ち着き、揺らぐことはなくなります。
つまり、閉経後しばらくすると、揺らぎによる不調はおさまるのです。
スポーツドクターを兼任されている産婦人科の先生を取材した時、その先生がこんな印象的なことをおっしゃっていました。
「閉経後は、本来のパフォーマンスが発揮できる」
これは、女性のアスリートが生理周期のどの時期にどんなトレーニングをするのかで成果が変わってくることと比較しておっしゃった言葉です。とはいえ、揺らぎに振り回されず、頑張った分はきちんと成果につながるって、すごくないですか?
・大事なプレゼンや昇進試験なのに、ちょうど生理の辛い日に当たってしまった…
・このイベントのために、長期間準備してきたのに、当日体調不良に…
揺らぎに振り回されて、日々の頑張りが成果につながりにくかった経験、きっと誰にでもあると思うんです。
それが閉経後はなくなるって、ちょっとわくわくしませんか?
人生100年とも120年ともいわれるこの時代。
閉経後の50年をどんなにご機嫌な気持ちで過ごせるんだろう?
と想像してみました。そうして、閉経後50年をご機嫌に生きるのための準備期間として、もうそうろそろやってくる更年期のうちにできることをやっておこうと私は思ったわけです。
更年期や閉経後のための準備とは
では、何をどう準備しておけばよいのでしょうか。
それは簡単。何が起こるのか、ちゃんと理解しておけば良いのです。何が起こるのか知っていれば、起こった時に焦らなくて良いし、事前に準備もできますよね。
更年期の不調と聞くと「ホットフラッシュ」とよばれる、突然顔だけ滝汗に襲われるものや足腰の痛み、疲れやすさ、精神的な不安感などは、妙齢の皆さまなら見聞きしたことがあるでしょう。
50歳前後の女性で器質的な原因がないのに、そういった不調が出ていれば、更年期の不定愁訴と考えられます。
とはいっても、症状がある人、無い人いろいろですし、症状の程度も個人差が大きいものです。
日常生活に支障をきたす更年期の不調を「更年期障害」と呼んでいて、婦人科、特に更年期外来を受診すれば、最近ではホルモン補充療法、漢方薬、サプリメントなどさまざまな選択肢を組み合わせながらQOL(quality of life)を保つための治療もできるようになってきました。
これらの症状は、閉経への移行期に大きくホルモンバランスを崩すことで起こりがちな症状なので、閉経して揺らぎが治まれば自然に消えていきます。
一方、あまり知られていないのは、閉経後の不調です。
閉経後の不調は、エストロゲンの分泌が低値に落ち着いてしまったことで出るもの。例えば、骨粗しょう症や高血圧、骨盤底筋の筋力低下による下部尿路疾患などです。
エストロゲンに守られていたから、無意識に健康状態を保てていた部分ですね。
でも焦らなくて大丈夫!
どんな症状に気を付けるべきか、どんなことをすれば、その不調が起こらないようにできるのか、一度きちんと調べてみましょう。知っていることは、それだけでアドバンテージです。
冒頭でお伝えしたクリモトの本業であるヘルスケアメディアでは、こういった情報も多数紹介しているので、今すぐ知りたい人は、是非サイトをのぞいてみてくださいね。
次回からは、更年期の症状や、閉経の見極め方、閉経後の不調に対する具体的な対策をお話ししたいと思います。
どうぞお楽しみに!
メノポーズカウンセラー
WELLMETHOD編集長 クリモトマサコ
大人の女性のウェルエイジングブランド「WELLMETHOD ®」では、大人の女性がしなやかに、なめらかに生きていくためのとっておきの情報をお届けしています。
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