3D CAD造形物の表面処理方法の課題
個人で手に入りやすくなった3DのCADプリンター
設計ソフトさえ扱えれば、金型という概念が
デジタル化され無限の可能性があります。
そんなCADプリンターにも克服しなければ
ならない弱点があります。
それは…
積層痕(せきそうこん)といって…
層を積み重ねて造形していくので、細かな段差
爪に引っかかる程度のギザギザが感じらます。
根本的な解決が難しい理由としては、
主な素材がABSやPLA、アクリル、ナイロンまたチタンであること。
またプリンターの出力方法が造形物の断面図を重ねていく仕様の為にどうしても表面処理が必要となってきます。
実はけんまやも3DCADで作ったものを
カラーリングなど仕上げ処理する前の
下処理としてこの積層痕をどうにかできないか
以前からお客様にご相談頂いてました。
いきなり液状研磨剤では、まず積層痕は取れません。
紙やすり程度の切削力は必要でしょう。
リューターのロールサンダーで試作しましたが
がっつり削れました。(削れ過ぎて形変わる)
番手を変えたり、回転速度も細かく調整してみたものの
少しでも力加減が変わると…表面にクレーターになります🥲
次に切削力は、少し落ちるものの、細かな部分の磨きや切削に向くシリコンポインターを試してみました。
結果としてはまぁまぁ良かったです。
ただ、こちらはシリコンポインターの色や
摩擦による研磨の跡が黒くこびりついてしまい
あまり向かないなと、いう印象でした。
そもそも、切削機械ではまだ難しいかもしれません。
手作業で仕上げるのが、今の手一杯な
仕上げ方法ではないかと、感じています。
手で仕上げるということは、まだ大量生産には向かないという…🥲
同じ様に試している会社様など情報を
調べてみると、熱や化学反応を利用した
「溶解方式①熱②有機溶剤
※ABS材等の樹脂素材に限定」
「塗布(塗装)方式※パテで埋めていく」
方法なども存在しますが
造形の形が変わってしまいやすい
欠点などまだまだ研究が必要そうです。
研磨のメリットとしては
◆有機溶剤や薬品を使用しないため、特殊な環境を、作らなくて良い
◆番手によって、研磨面の粗さを自在に変更可能
◆寸法精度をコントロールできる
◆研磨加工が必要な部位(箇所)のみ加工可能
研磨のデメリットとしては
◆手作業になり、溶解方式と比較して作業効率が悪い。
◆非常に細かい箇所や複雑な形状の作業が難しい
現状、最も適しているのは
スポンジヤスリ(素材によってですがプラモ用とか)
オススメだと思います。その後、ツヤ出しすると
カラーが綺麗にのりやすい👍
最近は、3Dプリンターで作られた羊の角を
気に入っていて
色を塗ったり色々実験中です🥰
飽くなき探究心のもと、実験を繰り返して
良き方法を皆様にお伝えできたらなぁと思います😇