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「鎌倉学び舎」ができるまで⑤〜なぜ伝統文化のお稽古を取り入れたのか〜

今回は、

なぜ伝統文化のお稽古を取り入れたのか

について綴りたいと思います。


近頃

大人になってから

日本の伝統文化を学びたいと

考える方が増えているそうです。


私もそうでした。


仕事に追われる日々の中で

いかに心豊かな生活を送るか

と考えたときに

「お花の活け方、学んでおけばよかったな」

と思ったり。


鎌倉のお寺で出された

お抹茶の飲み方が心許なくて

そわそわしてしまったり。


着物を着たときの

所作がわからず

焦ったり。


一方で、

こうしたことを

とても自然に行っている方の

美しさに見とれたり。


ちょっとしたことですが、

「学んでおけばよかったな」

と思う日本の文化はたくさんあります。


学んだら

日々の生活をさらに心豊かに

過ごせるだろう。

そんな風に感じることが

大人になってから増えました。


さらに、

海外に行った多くの方から

こんな話を

耳にすることがあります。


「自分は日本の文化を

ほとんど知らない。

海外の人の方が逆に日本に詳しかったりして

恥ずかしい思いをした。」

「海外の人は自国の文化に詳しいのに

日本人はそうではない。」


そして


「これからのグローバル化の時代、

海外で一目置かれるのは

英語ができることではない。

むしろ、自国の文化を

語れることだ。」

そう熱く語る方もいます。


でも、

日本国内で

「伝統文化」

というと、

とても高尚な響きがあります。


大変敷居が高く、

そもそもどこに先生がいて

どこに行けば

習えるのかもわからない。


お金がかかるイメージがあり、

しきたりもわからないので

なかなか気軽に踏み込むことができない。

そんな状況があります。


けれども、

日本の伝統文化には

根底に流れる共通の思想があり

それは現代の私たちにも

とても役立つものです。


たとえば、

今世界でも注目されている

禅の精神。

細かく見れば、

礼に始まり、礼に終わること。

ものを大切にする心。

人への気遣い。


いくら口で説明しても

なかなか実感として理解できないようなことも

伝統文化のお稽古を通して

自然に学ぶことができます。


そんな素晴らしいものに

子どもの頃から

もっと気軽に触れることができたら

大人になったとき

人生をより豊かに

感じることができるようになるのではないか。


そして


海外に行ったときに

仲間から一目置かれる存在に

なれるのではないか。


そんな風に考えて、

伝統文化のお稽古を

気軽に受けられる仕組みを

創ることにしました。


ちなみに

実際に始めてみると

大人たちの予想に反して

子どもたちは

まっさらな目で

「新鮮な面白いもの」

として

すーっと

伝統文化に入っていきました。


そして

心から魅了され

楽しんでいます。


そんな発見があったことが

とても嬉しく。


その話題はまた後日

改めて。


(つづく)


鎌倉学び舎
http://kamakura-manabiya.jp

子育てにまつわるあれこれを綴っていきます。専門知識に基づいたことから日々の中で感じたことまで。保育系大学専任講師を経て、現在は、学童保育施設代表、子育て支援施設主宰、教育研究所所長、保育園理事。博士(教育学)。小学生の一男一女の子育て中。