DXの定義と成功までのステップ

前回、DX人材の重要性について書かせていただきましたが
そもそもDXとは何なのかをご存知でない方もいらっしゃるかもしれません。
（お恥ずかしながら私は最近になって勉強を始めました…笑）

日本では2018年9月に
「DXレポート ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開」
を公開したことで広くビジネス界隈に知られるようになりましたが、
まだまだDX実現へは程遠い企業が多いのも現状です。

弊社のディレクター、コンサルも
企業のDXをサポートさせて頂いておりますが
「何をしたらいいのかわからない。」
なんて言われることも少なくありません。

勉強中の私がDXの定義についてまとめてみましたので
皆さんよかったらご意見ください。

DXとは？

既にご存知な方も多いかもしれませんが
DX（Digital Transformation / デジタルトランスフォーメーション）
には3つの定義があります。

①　デジタル技術の活用により人々の生活を豊にすること
②　デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを用いて
　　組織を変化させ業績を改善すること
③　企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活
　　用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデル
　　を変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風
　　土を変革し、競争上の優位性を確立すること

なぜ３つの定義に分かれているのかというと
"どの視点からDXを捉えるか"で変わっています。

①　デジタル技術の活用により人々の生活を豊にすること
上記はエリック・ストルターマン教授が提唱した原義を元にした認識です。

②　デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを用いて
　　組織を変化させ業績を改善すること
上記はビジネスの文脈で、企業を主体を視点に見たDXです。

一方、③は2018年12月に経済産業省が発表した「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン（DX推進ガイドライン）」での定義です。

視点によりそれぞれ定義は異なりますが、
「デジタル技術による変革」という点が共通のキーワードでしょう。

DXの3ステップ

例えば、ベイカレント・コンサルティングでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)を段階的に実現する戦略として、
①デジタルパッチ
②デジタルインテグレーション
③デジタルトランスフォーメーション(DX)の完遂
という3つのステップを提唱しています。

出典：https://digital.baycurrent.co.jp/practice/01/1-vol01/

弊社ではDX推進に向けて、フローを設けています。

①デジタルパッチ
＝事業デジタル化準備＋デジタル化

新規・既存のサービスやオペレーションをデジタル技術の導入により
部分的に改善・効率化を図るステップです。

サービスの一部をスマートフォンアプリでも利用できるようにする、
業務オペレーションをIoTやAIの技術を利用して改善・効率化する
などの取り組みがこれにあたります。

ビジネスモデルの根本的な変革にはまだまだ及びませんが、
既存のサービスや業務の延長線上で考えられる点
そして事業部門内で臨機応変に対応できる点から着手しやすく
短期間で成果を出しやすいフェーズです。

デジタル化による効果が具現化され
社内外の期待感を高める上で重要な最初のステップとなります。

しかし各事業部門がバラバラにデジタル適用を進めている段階であるため
企業の全体最適に向けたコントロールをしづらい面もあるなど
課題は残ったままです。

②デジタルインテグレーション
　＝DX事業化

デジタルパッチは、部分的なデジタル化による改善・効率化であったのに対し、デジタルインテグレーションは、デジタル技術を活用しながら全社でサービスの実現を図るステップになります。

対象はターゲット、提供価値、オペレーション、システムなど幅広い領域があげられ、小売事業の例では実店舗、Webサイト、スマートフォンアプリの間で顧客管理体系（ID体系）が統一され、価格、ポイント、クーポンなどの購買体験が媒体によらず共通化された段階がこれにあたります。

③デジタルトランスフォーメーション(DX)の完遂
　＝新しいビジネスモデル

最後に、ビジネスモデルの変革による収益構造の転換、会社組織や業務オペレーションの変革に成功した状態が、デジタルトランスフォーメーション(DX)の完遂となります。

DXの完遂により、本来の"企業価値"が目に見えることや
具現化されることもあるのではないでしょうか。



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