『笑の大学』当日券チャレンジ成功!
Mの娘です!
滑り込みセーフで、『笑の大学』(作・演出:三谷幸喜氏)を観てきました!
SNSで絶賛の声を目にする度に、だんだんと行きたい気持ちが強くなり、しかしチケットは既に焼け野原、もう当日券に賭けるしかない!ということで、頑張っちゃいました。
3度目の正直
実は2回、失敗しておりますT^T
『笑の大学』の当日券は、当日の朝9時半から電話で予約をします。いわゆる専用ナビダイヤルです。
1回目は早々に諦めてしまったのですが、2回目は「通話中」になるところまで何度か行けたので、40分くらい粘りました。で、「ナビダイヤルでお繋ぎします…20秒ごとにおよそ…」のガイダンスまで行けたんですね。お、ついに来たか!と思ったら、「ブチッ」と通話終了になりました。
ガイダンスまで行っても切れることがあるんですね…(´Д` )また一つ、経験値が上がったので今回チャレンジして良かったです。
そして3回目。電話掛け開始から10分経ったところで、ナビダイヤルのガイダンスまで行けました。しかしまた「ブチッ」と通話終了に。
この辺りで私は、少々不安になってきまして、"もしかして私の携帯はナビダイヤルに繋がっても自然に切れる設定になっているのでは?"と思い始めました。(※違います)
なのでそこから、家電も使って、二刀流で電話掛けを再開しました。
で、18分経った頃、携帯の方がまたガイダンスまで行けまして、まぁどうせ切れる設定なんだろうから…などと思っていたら、「トゥルルルル…お待たせいたしました、こちら…」
オペレーター出たーーーーーーー!!😱
携帯のせいではありませんでした。
疑って申し訳なかったです。
残念ながら、当日券は完売。
キャンセルが出た場合に購入できる、キャンセル待ちを案内されたので、申し込みました。
キャンセル待ち1番、とかならまだしも、そこそこ後ろの番号だったので、無理だろうなと思いながらも、一応行ってみることにしました。
洗濯物事件発生
キャンセル待ち勢の集合時間は、開演10分前の13時20分。
私は出かける前、少し二度寝したりブランチを食べたりして、母が仕事に行っていたので、代わりに大量の洗濯をまわしたりしていました。
その洗濯で、プチハプニングが。
30分(←おいそぎモード)で洗濯し終わり、干して、余裕を持って家を出るプランを立てていたのですが、まさかの標準モードで洗濯機をまわしていました。
待てど暮らせど、「すすぎ」が終わる気配がない。ようやく異変に気が付いた時には、もう遅い。遅刻した場合、キャンセル待ち整理番号が無効になると言われていました。
でもさすがに、大量の服を濡れた状態で洗濯機の中に残したまま出かける勇気はなかったので、カバンも上着も全て玄関に用意して、電気も消して、あとは家を出るだけの状態にして、最終工程の「脱水」を頑張っている洗濯機の前で仁王立ちする、という態勢をとりました。
洗濯機は何も悪くないのに、圧をかけてしまって申し訳なかったです。
そして家を出る7分前にようやく脱水が終わり、全部干して、駅までガンダッシュ。
洗濯物事件のせいで、ギリギリの電車になっちゃったので、渋谷に着いたのが集合時間の15分前という地獄。
渋谷でバイトしていましたから、駅の出口にはそこそこ詳しいのですが、何せPARCO劇場に最後に行ったのは確か2年前。スマホに導いてもらいながら何とか歩き、着いた!と思ったら渋谷のPARCOはまさかの棟が複数に分かれているスタイル。
建物に入ってから迷子になり、結局案内所のお姉さんに助けてもらって、集合時間の5分前(3分前だったかも)に劇場にたどり着きました。
"PARCO劇場にはっっ!どうやって行けばっっっ!!"
と、もの凄い勢いで聞いてしまった私に、丁寧かつスピーディーに教えてくださった案内所のお姉さんに、この場を借りて御礼申し上げます。
これで観れなかったら、泣くかもしれないなと思いながら、呼ばれるのを待ちました。
笑って、泣きました
無事、開演5分前に呼ばれました!
本当に嬉しかったです。
10,000円札をポーンと出して、チケットを受け取り着席。(嬉しかったけど、冷静に考えて、高くないですか?チケ代。)
⚠️ここから少し内容に触れます。
重大なネタバレはありませんが、前情報なしでご覧になりたい方はご注意ください!
内野聖陽さん演じる検閲官の向坂さんと、瀬戸康史さん演じる脚本家の椿さん。この二人の掛け合いだけで、舞台は進んでいきます。
大きな場転もありません。
でも、その二人のやりとりが巧妙で、終始舞台に釘付けになりました。
日本が戦争へと突き進み、表現の自由が制限される中で、検閲官と脚本家という微妙な関係性の二人が、徐々に距離を縮めたり、かと思ったら緊張状態に戻ったり、緩急があってとにかく先の展開が気になる構成。
基本コメディなので、お腹を抱えて何度も笑いました。
しかし、たくさん笑えば笑っただけ、クライマックスが辛いことに気付く。
大号泣してしまいました。でも、こっちはまだ号泣してるのに、舞台上ではまたコメディが繰り広げられていたりして、もはや最後は泣きながら笑っている始末。
泣き笑いとはこのことか、と思いました。
三谷さんの脚本の力に、鳥肌がたち、震えが止まらなかったです。
これまで『日本の歴史』や『大地』、『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』など、三谷さんの作品はいくつか観させていただいているのですが、個人的には『笑の大学』がぶっちぎりNo.1です!
コメディ色強めのコンビ
私は初演版を観ていないので、あくまで推測なのですが、今回の内野さん×瀬戸さんペアは比較的コメディ色が強く出るコンビだったのではないかなと思います!
すごく相性が良かったです。
内野さん演じる向坂さんは、私は心から笑ったことがない!とか言ってるけど、客観的に見たら、そんなことないでしょ〜?という感じの、お茶目な方でした。真っ直ぐで、愛らしい。
ラストシーン、暗転前の、あの絶妙な表情…忘れられません。名演でした…
多分これ、もっと堅い雰囲気の役者さんがやったら、また違った空気感の作品になるんじゃないかな、と思っています。
椿さん役の瀬戸さんも、若いので、明るく溌剌としたエネルギーがあって。
これをもう少し年齢の高い役者さんがやると、またガラッと雰囲気が変わる気がします。
役者さんの組み合わせによっては、コメディとはいえ、もっと重たくすることもできるんじゃないかなと思うのです。1998年版がどんなだったか、とても気になる…
2023年版最高だったので、このペアは固定で、さらにもう2組くらい追加して、長期間やっていただきたいなー、なんて思っています!
この物話が、現実にならないように
戦闘シーンがあったり、もっと直接的に戦争の被害を描いたりする作品は、映像含めたくさんあると思いますが、コメディでしかも描写は一つの部屋の中での会話だけ、それでいて、反戦というメッセージをここまで強烈に伝えられる作品って、他にあるでしょうか?
観劇中涙しながら、今こうして劇場に来て、観劇が楽しめることに心から感謝すると同時に、作品の世界がもう二度と現実にならないことを祈らずにいられませんでした。
年齢層結構高めでしたが、若い世代こそ、観るべき作品でした。
改めて、ありがとう、当日券。
では!
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