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中原中也と小林秀雄に愛された女性のこと #日記
2025/2/25
先日、映画好きの友人と久しぶりに映画を見に行った。映画はあまり積極的に見ない僕なので、映画館でしっかり映画鑑賞をするのは夏休みに地元で見た『サマーウォーズ』以来。
今回は僕の希望で、2.21公開の『ゆきてかへらぬ』を見た。
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詩人中原中也と後に日本を代表する批評家となる若き小林秀雄、そしてその二人の間で揺れ動く一人の女性・長谷川泰子の3人の奇妙な三角関係を描いた作品。
中原中也と言えば、100年前の人物とは思えないほど端正な顔立ちで、底知れぬ才能を持ちながらも30歳という若さで人生に幕を閉じている。詩という文体に食わず嫌いなところがある僕にとって、中原中也は高校の国語の資料集で名前と概要を見たような見てないような・・・という程度の知識でした。
自由奔放で女遊びが激しいというイメージ。それは作中でも見られるのであるが、それよりも彼の詩に対する狂気すら感じる生き様に深々と惹かれてゆく。
若き天才(中原中也・小林秀雄)同士の、文学的かつ叙情的な駆け引きに魅了されつつも、広瀬すず演じる長谷川泰子という女性の存在から目が離せない。おそらく中原中也・小林秀雄の人生に最大級の影響を与えたであろう女性・長谷川泰子の魅惑的で不安定な生き様に注目してほしいと思う。
ほとんど全くの無知の状態で鑑賞した僕でしたが、特に困惑することもなく作品を最後まで見ることができました。鑑賞後は友人と本屋へ行き、僕は中原中也の詩集を購入しました。そして、中原中也の詩集のいたるところに泰子の姿を捉えることができ、はじめて詩というものの面白さを実感できたような気がします。
先日僕の住むアパートに、文学部の友人が3日間ほど遊びに来てくれました。彼は日本中の文学徒が集まる環境に身を置き、明確な夢を持って日々色々な創作物に触れているようです。彼は『時の洗練を受けた本』というものを大事にしていて、そういった本に若い今のうちから触れることで、文学的な感性が磨かれてゆくものだと語っていました。
そういった本を十分に読みこなすほどの読解力が僕にはまだ備わっていないという思いから、普段から比較的ライトな文章を読みがちなのですが、彼の居候、今回の映画をきっかけに僕も『時の洗練を受けた本』というものに徐々に挑戦していけたらいいなあと思った次第であります・・・。('ω')ノ
てか、岡田将生かっこいい('Д')