一歩の違い
アート鑑賞に行くと個展やグループ展、イベントなどのフライヤーが所狭しと並べられていて、それを一つ一つ見ることも楽しかったりするのですがたまにガックリすることがあります。
それはもう見つけた時にはすでに遅し、過去の展示のものです。
昨年、奈良のギャラリーに行ったのですがそのときやっていたのはグループ展でした。初めて行ったギャラリーでしたが、オーナーさんが居られたので作品や作家さんのことを色々聴かせてもらったりして楽しい時間を過ごしました。帰り際、置いてあったフライヤーを見ていると『おっ』と気になるものが。
それはなんと、その時観に行ったグループ展の直前の会期でやっていた作品展のものでした。心の中で『あ〜〜ぁ』と呟いてしまう自分。いや、ここに来る前に、行き方を調べるためにHPを開きどんな展示をやっているのか直近のものは実は見ていたんです。その時もすでに遅しなんでガーン!と一発やられていましたが、実際ギャラリーに行って作品が載ってるものを手にして更にショック倍増。あぁ観たかったな〜。。
その時観たグループ展にも作品を出展されていましたが、やはり個展とは違うわけです。写真で観るだけでもワクワクするものだったので残念でなりません。
気になって仕方なかったので、その個展のこと、作家さんについて伺ったところ色々教えてくださいました。嬉しかったけど聞いたら聞いたで『やっぱり観たかった』に行き着きまた心でうつむく自分。(悔)
″いつか″はあるんだろうか。
いつか、会える時。
この個展で展示された作品はもう手放しているかもしれないから作品には会えません。そう、作品自体がもうさようならなわけです。ある人に渡ることも当然あるわけですが、″自ら手放す、処分する″ことも、、今回の個展は後者です。
あぁ、悔やんでも仕方ない。作品が載ったものを手にできただけでもよかったと思います。高齢の作家さんだそうですが、いつか実際にお会いしてみたいです。
私がどうしても観たかったのは
秋山邦彦さんが綿で制作された大きな椅子の作品です。
柔らかい綿の大きな椅子。アクリル箱に入っていたそうだし、触れないのはわかりきっていることだけれど、そこに座り、触りたいという欲求が生まれる。美術品は、触れない、触ってはいけないと強く思う自分がいます。全然いいよ触ってもっていう方も居られますが、それでも私は躊躇いますね〜、、なかなかできない、、
価値が大きいからですね。大切だと、思うからですね。人がいちから創ったものですから!
一歩の違いであれやこれや。今年もまだ始まったばかりですが悔いないように過ごしたいです。