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ロス在住で英語学校を経営している私が直面している「新型コロナウイルス感染拡大によるロサンゼルスの現状」

自己紹介

初めまして、ロサンゼルス在住でロサンゼルスで英語学校 Mentor Language Institute: MLIを運営しているショーンです。ショーンという名前ですが、生まれたのも育ったのも日本です。

21年前に留学生としてロサンゼルスに来て、語学学校・大学・OPT(オプティカルプラクティカルトレーニング)、アメリカ企業に就職し、その後、起業して永住権(グリーンカード)・市民権を取得しアメリカ人になりました。
私の学校:MLIは生徒数が約200人、UCLAがあるウェストウッド、ハリウッドにキャンパスがある、中規模の語学学校です。
語学学校経営者として持っているロサンゼルスの情報や留学生にとって有益な情報を共有できればと思い記事を投稿させていただきます。少しでもお役に立てれれば幸いです。

ロサンゼルスの新型コロナウィルス拡大状況

ご存知かと思いますが、現状アメリカはコロナウイルス感染拡大において世界でも最も感染者数・死亡者数が多い国です。私が住むロサンゼルスも感染の影響はとても大きく、10,517人が感染し、405が亡くなっています。(4月15日現在)

ロサンゼルス(ロサンゼルスカウンティとオレンジカウンティ)は人口およそ1,500万人、広さ的には日本の北海道と同じくらいの面積です。人口密度はニューヨークや東京とは比較にならないほど低いです。今日は2020年4月15日ですが、ロサンゼルスがロックダウンになって今日で約4週間が経ちました。つい先日、ロサンゼルスのロックダウンが当初4月30日までという予定だったのですが、5月15日まで延長されることになり、また外出時にはマスク着用または口と鼻を覆うことが義務付けられました。

詳しくはあとで書きますが、私自身はもちろん、ロサンゼルス、そして世界全体が大きな危機に見舞われています。

何か私にもできることはないかと思う一方で、正直なところ私の学校職員・留学生たちと、手の届く範囲を守るのが、正直なところ精一杯です。
(このまま事態が進行すると守りきれるのかも危うい状況かもしれませんが…)

ですが渡航ができない今、私が直面していることを記録・発信することで、

・日本からロサンゼルスへの留学を考えている方
・海外(特にアメリカ)の現状を知りたい方

の参考になるかもしれないと考えました。

そこでこのnoteでは、この1ヶ月ほどの間で私が見てきた「ロサンゼルスの状況や、私自身の行動」を書いてみます。
何かご参考になれば幸いです。

ロサンゼルスのコロナウィルス感染が拡大する前の状況

昨年末から1月にかけて、中国でこの新型コロナウィルスが発生し大変な状況をニュース等で見ていましたが、正直アメリカがこんな状況になるとは予想しておらず、2月下旬ニューヨークが大変なりました。
それからはアメリカ全体が1ヶ月もたたないうちに感染が急拡大し3月18日の外出禁止令が出るまでは本当にあっという間でした。
経営者としても、多くの人が集まる学校という場所柄、ロサンゼルスで感染が出始めた3月の初旬、ひょっとしたら学校を休校にしなければいけなくなると思い始めました。通常の授業からオンライン授業に切り替えないといけないという最悪の状況を想定して準備に取り掛かりました。

ロサンゼルスに外出禁止令が発令され学校は休校、クラスは全てオンライン授業に。

生徒・従業員の感染の危険を考えて外出禁止令が出てはいなかったですが、従業員たちとも話し合い、自主的に3月18日から休校にしました。
休校が始まった、その夜に、ロサンゼルスに外出禁止令が発令され、間一髪で間に合いその時は何とすごいタイミングなんだ!っと思いました。
日本と異なり、いつから外出禁止令が出るという様な前ぶりは一切なく、突然に外出禁止っとなるあたりはアメリカらしいと言えばアメリカらしいですね。 オンライン授業に切り替えた際には、準備に時間をかけましましたが、学生も講師も初めはかなり戸惑いがあり、初めの1週間は本当にドタバタでした・・・・。Zoomでの授業なのですが、授業に入れない・つながらないということから、コンピューターを持っていないなど様々な問題が発生しました。

ただ1つ癒されたというか和んだのが、学生の一人が自身のPCにマイクが付いていないので、これでもいいですか?っという写真付きのメールを送ってきて、

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おーいオンラインクラスで一曲披露するのかっ?っという何とも言えない癒された問い合わせにすごく従業員一同救われました。

ロックダウンが始まった頃は、オンライン授業を必ず受けないのといけないのか?っという質問が多くあったのですが、アメリカに来ている留学生(学生ビザ)は就学することが条件でアメリカ内の滞在を許可されているので、定期的に取れるバケーション(休暇)でない限りはオンラインでの授業を継続することがアメリカ移民局より義務付けられています。

カッレジや大学はスプリングセメスター(6月中旬まで)をオンラインで継続して受講するか、またはドロップして自国に戻って次のフォールセメスター(8月下旬)にまたアメリカに戻るという2つのオプションが与えられていますね。

オンラインで例えライブでの参加型授業であっても一日4時間ほどコンピューターの前に座って画面に向かって授業を受けるのは学生達には厳しい様ですね・・・。

外出禁止令発令中のロサンゼルスの状況

私も全く予想もしていなかなった状況でしかもこれほどのスピードでみんなの生活が一変してしまった事に対して驚くだけで、只々変化に対応していくしかなかったです・・・・。

街は、ロックダウンが始まると、レストランはテイクアウトまたはデリバリーのみ、スーパー・薬局・コンビニは通常通り、ただどのお店も入場制限でスーパーの前にはは長蛇の列!もちろん消毒液もトイレットペーパーも在庫0!買占めも半端なかったですね。

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バス地下鉄は本数が減り、その他は全てが閉まりました。ただロックダウン が始まった頃は、人々も初めての経験で外をウロウロしている人も結構いましたね。

学生も基本、滞在先から生活を送る最低限(生活必需品の買い出しや軽い運動)の事以外は外出できないので、全ての人が相当なフラストレーションを抱え、特にアメリカの雇用状況も一変し、外出禁止令が出た次の週には失業保険の申請者数が1週間でアメリカで何と350万人!1ヶ月で1,200万人(東京の人口とほぼ同じ)がたった1ヶ月の間にに失業しました。

ロックダウン中の週末のロサンゼルス

週末には街がどうなってるかと思い、車でウェストウッド(UCLA)、サンタモニカ、ベニス、ビバリーヒルズとドライブしてきました。

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走っている車の量は通常よりは全然少なかったです。でもそれなりの交通量はそれなりにありましたね。歩道をランニングしたり、犬の散歩をしている人もパラパラといました。でも驚いたのが、サンタモニカやビバリーヒルズなどショッピングストリートや観光スポットですね。いる人は怪しそうな人がちらほらといるくらいでいつもの週末の1/100くらいでした!(大げさではなくて本当に人がいない!)

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お店はもちろん全部閉まっていますが、一般人はほぼいなかったです。
ホームレスがちらほらと座り込んでいるか、スケボーをする人達が数人いたくらいでした。サンタモニカのビーチもピアもバリケードが築かれていて、中にも入れないという現状でした。ロサンゼルスに21年もいますが、あの9・11(ニューヨークでの同時多発テロ)でもこれほどまで街がゴーストタウン化したことはなかったです。

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外出禁止令発令中の留学生の状況

今回の新型コロナウィルス感染拡大の影響で多くの留学生も自国に一時帰国していきました。恐らく肌感覚ですが、残ったのは半分くらいの留学生じゃないでしょうか。このコロナウィルス感染拡大がアメリカでは異常な速さで広がり、感染者・志望者も急増していきました。

サウジアラビア人の学生には一人一人にサウジアラビア政府から帰国命令が出され、多くいたサウジアラビアの学生もほぼ帰国してしました。

日本人の学生も日本が全ての帰国者に2週間の隔離期間を義務付けるという発表があった際に、多くの学生が一旦、それが適用される前に日本に帰国しました。

留学生の労働許可証(Work Permit)申請が受理されやすくなる!?

また、今回の措置として、移民局は学生の労働許可証(Work Permit)を以前よりも容易に取得できる動きです。コロナウィルスの影響で留学生は学費・生活費等予定していた家族から援助を受けられにくくなるので、Financial Hardship(財政的苦難)の理由からであれば以前と比べると容易に取得できると考えています。私の学校の学生も数人既に申請しました。
次回の記事に詳細を説明したいと思います。

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家賃の支払いができない場合は強制退去させられる!?

またロサンゼルスでは家賃も日本と比較すると高いので家賃が払えない。家賃滞納で今住んでいるところを追い出されたらどうしようっと言った相談も多くなりました。これも今回の特別措置として連邦政府から特別法が出ているのでそれも次回の記事に詳細を説明したいと思います。

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ロサンゼルスの外出禁止令はいつ解除されるのか?ビザ申請はいつ再開されるのか?留学生はいつアメリカに戻ってくるのか?

誰にも先の分からない状況ではありますが、ロサンゼルスは5月15日に外出禁止令が解除される予定です。(もちろん延期される可能性はありますが、ロサンゼルスでは感染者数・死者数はこの4週間の外出禁止令で減少に転じました。また今月末には様々な医療の試験結果も出てくるそうです。)
日本のアメリカ大使館の新規ビザ面接はストップしていますが、7月1日以降のビザ面接予約はできる様になりました。また大学もフォールセメスターから通常に戻る予定ですので、恐らく世界からの留学生の多くは8月にアメリカに戻ってくるのではないかなっと予想しています。

今、誰もが渡航できない状況ですので、自分たちの現状をこうして出してみるだけでも「別の地域の方にとっては何かの参考になるかもしれない」と思い、いろいろ書いてみました。

これを読まれているあなたの地域はどんな状況でしょうか?
1日でも早い終息と、みなさんの無事を祈るばかりです。


Mentor Language Institute:ロサンゼルス






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