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【ボウケンジャー】第3話~第6話

Task.3「覇者の剣」

 蒼太回である。情報を盗み出すスパイと宝物を暴き出すトレジャーハンター、全く違うようでいて、実は案外似通っているのか。少なくとも転職先の候補に挙がるくらいには近しい職業のようである。サージェス職員をトレジャーハンターと称するのは若干語弊があるような気もするが……。
 今回のプレシャスは三国志由来の武器であるが、巻物に姿を変えて存在しているというオーパーツっぷり。さすが中国四千年の歴史。

 飾りじゃないのよライトは。まさかあんなに普通に光るとは思わなかったのでテンションが上がる。特別な技名を叫ぶでもなく、本当にツールの一環なのだなあ。例えばあのスーツが完全に戦闘特化型ならば、わざわざ敵に見つかる恐れのあるような眩しい光源を搭載せずとも、マスクに暗視ゴーグルでも仕込んで済ませばいいところである。あえてヘッドライトを用意しているのは、あくまでもプレシャスの回収が第一義とされていることの現れのように思える。プラス、古き良き冒険家スタイルの踏襲も一つまみ。ヘッドライトで探検するなんて、いかにも「ぽい」感じで大変うきうきする。
 JKくの一もとい風のシズカさんは変装がお得意、巫女から偉いおじさんまでなんでもござれ。きゃぴきゃぴした見た目によらず実力派のようだ。


Task.4「失われたビークル」


 チーフにはトラウマを乗り越えるだけの勇気がある。そして、同じ轍は二度踏まない。

 プレシャス「マッドネス・ウェザー」にももちろん考古学的な価値は大いにあっただろうが、周囲に被害をもたらすのであれば放っておくわけにはいかない。ネガティブシンジゲートにフル活用されなかっただけ僥倖というべきで、御せない強大な力は誰も悪用できないように破壊するほかない。ドライなようにも思えてしまうが、これが冒険者と研究者の差異なのかも。


Task.5「帝国の真珠」

 恐らく少年もヒーローものを見て育ったクチなのだろう。ありがとうセンパイジャー! それにしても、「センパイジャー」というワードの使いやすさ伝わりやすさが便利すぎる。「レジェンドライダー」は過去の重みをずっしり感じさせるが、「センパイジャー」は近所のあんちゃんくらいの気軽さで助けに来てくれそうなフレンドリー感。

 独断専行をとがめるでもなく、チーフはさくらをただ見守るだけだ。「最後まで一人でやれ」ではなく「やってみろ」という促しの言葉をかけてくれるところに信頼とやさしさを感じる。難しい任務にチャレンジすることも冒険であり、トライにはエラーがつきもので、しかしチーフはそれを否定しない。失敗したらバックアップをする用意はいつでもできていて、そのうえでの「やってみろ」なのだ。


Task.6「呪いの霧」

 今回の「お宝」は古代文明の秘薬とその入れ物であり、それを守護する埴輪武者が人々を脅かしていた。「お宝」自体には、実は脅威はないのだ。苦労して手に入れたにもかかわらずハザードレベルが低いので、「これはプレシャスじゃない」と落胆するボウケンジャーたち。彼らにとって大切のは、獲物が危険であるかどうか、そして獲得の過程でよりスリルを得られるかどうかなのである。無論、「マッドネス・ウェザー」のように危険すぎるお宝は排除せざるを得ないが、今回のようなケースで「見つけたお宝が安全なものでよかったね」とは決してならない。スリルを求めることがチームの危うさにつながらないか、少々心配である。

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