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【エグゼイド】第33話~第36話

第33話「Company再編!」

 彼らに親子の情があるのかは大いに疑問である。
 ところで檀正宗は自らの妻の話題にちっとも触れないが、黎斗がよかれとおもって母をデータ化したことで、父親との関係がこじれてしまった可能性ももしかしてあるのか。だとしたら悲しい事である。

 自分だけが手を汚せばいい、と思い詰める考え方は、正反対のように見える大我と鏡写しのようにそっくりだ。


第34話「果たされしrebirth!」

 永夢はつくづく真っ当で、まっすぐで、目の前の患者にしっかりと向き合おうとする。それはたいそう立派なことだが、急性期の患者ばかりに気を取られていると、じわじわと慢性的な苦しみに苛まれている者を見落とすことにもなりかねない。

×レーサー → 〇レーザー

 雨と虹の演出が印象的な戦闘シーンであった。雨は永夢の過去と切っても切れない。が、そこを抜けた後にかかる虹は射しこむ光の祝福である。飛彩にとっては時に眩しすぎるような、そんな光だ。自分のすることを正しいと信じ、歩みを止めない者のための架け橋なのだ。
 涙のクリスマスから幾星霜、レーザーは再び現世に帰還する。ただし彼がいるのはクロノスの傍らである。クロノスもまた、自らをゲームマスターに任じ、その力をふるうことに一ミリの疑念も抱いていない。何も語らぬレーザーが心中何を思っているのか、ここではまだわからないが、虹の軌跡をトレースしたような彼の爪先に迷いはない。


第35話「Partnerを救出せよ!」

 プロト貴利矢、派手なアロハも良いけれどシックなお色もまた良し。

 いままで自分もライドプレイヤーとして「仮面ライダークロニクル」をプレイしてきて、なおかつスナイプの戦いをいつも間近で見てきたニコだからこそ、とっさに回復アイテムに手を伸ばすことが出来たのだろう。「クロニクル」のゲーム内容やクロノスの戦闘スタイル、ならびにスナイプの捨て身っぷりもよく理解していらっしゃる。
 新たなバグスターの出現は主にSNSで共有されているようだが、ゲーム内に情報交換の機能を付けず完全に外部サービスへ投げている辺り、開発側の思い切りの良さが窺える。副次的な機能をオミットしてメインのゲームであるバグスター討伐にプレイヤーを集中させようという魂胆、昨今のソシャゲブームと真っ向から対立しているようだ。よりゲームをスリリングに長引かせるため、ライドプレイヤーたちが徒党を組んでバグスターを倒そうとすることを防ごうとしたのか? 開発者にゲーム友達がいなかったからソーシャル機能の必要性を感じなかった、とかいうオチでないことを祈るばかり。


第36話「完全無敵のGAMER!」

 本当に罪作りな「光るそば」。ドコモのサイトを探したが、CMギャラリーには残念ながら掲載されていなかった。しかし有志によりアップロードされたものがYoutubeには掲載されており、あのきらびやかな映像が幻覚でなかったことにほっとする。久しぶりに見たがやはりめちゃくちゃ頭に残るな……。
 というわけで、ハイパームテキ爆誕である。煌めくロン毛はチートの証。ほかのプレイヤーでは10秒しか持続しない無敵効果を、永夢だけは無限大に使用することが出来るという、クソゲーもとい激甘仕様だ。「仮面ライダークロニクル」をいいように使われた黎斗の執念がにじみ出る一品となっている。これ以上好き勝手にされるくらいなら、作者公認チートプレイでの強制クリアも辞さない構えというわけだ。

 一見おっちょこちょいで人のよさそうな永夢だが、時折(主に貴利矢に乗せられて)見せる演技というかポーカーフェイスは、周囲に全く真意を気付かれないほど完璧な出来栄えである。パラドと培った二面性がいい感じに作用しているのだろうか。確かにアーケードゲームなんかで対戦するなら、試合中にいちいち感情をむき出しにするのはデメリットでしかない。

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