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【RX】第44話~第47話(最終話)
第44話「戦え!全ライダー」
RX44話見た 十人ライダーついに至る、そしてボスガンは煙のように散る。いつもの光の玉が飛び出したあと、するすると絡まった細い煙に次いで、ボスガンの小さな顔が浮かび上がり、引き絞るように喉を開けて消えていく爆破エフェクトが印象的であった。残留思念的なものだろうか
— 望戸 (@seamoon15) May 17, 2022
ボスガン様死す。貴族らしいプライドの高さと生来のねちっこさが合いまった、大変印象的なお人柄でしたね……。
一騎打ちといいつつ伏兵をしのばせたり、目下の怪人にはどこまでも強気に出たり、嫌な貴族らしさが満載であった。ある意味では最期まで存分にボスガンらしかったとも言える。成仏して欲しい/十人ライダーとは初対面なのに即受入れ体制OKな光太郎の柔軟さよ。ライダー同士の謎シンパシーが働いたのか?
— 望戸 (@seamoon15) May 17, 2022
せっかく先ほど言葉を選んだのに、初見時の自分が全く歯にオブラート着せぬ言い方をしているのでパアである。
ガデゾーンやゲドリアンとはまたタイプの異なる、一作品に一人欲しいタイプの正統派悪役貴族・ボスガン。エレガントなお衣装も大変お似合いであった。あの真っ白な小顔は貴族らしく、仮面をイメージした意匠なのだろうか? ボスガン自身はだいぶ表情豊かだった気もするが……。
戦いを前に光太郎は佐原家を訪れる。どうも久々の訪問だったようだ。家族みなに贈り物をし、特に茂には欲しがっていた愛用の電子辞書を渡す。形見分けなのだ。佐原夫妻と光太郎との別れのシーンはぐっと来てしまった。いつかまた賑やかに食卓を囲んでほしい。もちろんジョーや玲子も一緒にだ。
— 望戸 (@seamoon15) May 17, 2022
光太郎から贈られたライターを、無理やり光太郎に持たせるおじさん。光太郎が死にに行くことを見越し、再会の約束をすることで、彼の命を守ろうとしたのである。
おばさんも、以前には子どもたちを大切に思うあまり、光太郎に対して辛らつな言葉を投げかけたこともあった。それは確かにご尤もな怒りではあるのだが、茂とひとみにとって「光太郎兄ちゃん」がかけがえのない存在であることもまた確かなのだ。
子どもたちに別れを告げ、佐原夫妻にその身を案じられながら、光太郎は戦いの地へ赴く。
第45話「偽ライダーの末路」
RX45話見た グランザイラスの体内に侵入し中から壊して撃破するバイオライダー。かつてウィル鬼にやられたのと同じ戦法だが、バイオライダーにしか真似できないしバイオライダーにしか防げない恐るべきやり口。皇帝らはグランザイラスの爆発でRXも粉砕されると踏んだようだが、見通しが甘かったようだ
— 望戸 (@seamoon15) May 23, 2022
かつてやられたやり口をそっくりそのままお返しするバイオライダーである。光太郎の体内は(改造人間とは言え)人間らしく心臓を弱点としていたが、グランザイラスの体内はちょっとした機械室のような様相である。おそらく精密な組み立てによって動作しているのだろうに、そんなところで暴れられたらひとたまりもない。爆発から逃れられたのもバイオライダーの特性あってこそ。クライシス、自分たちの手で間接的に最強の敵を覚醒させてしまっている。
マリバロンが蘇らせしは怪魔霊界よりいでしかつてのつわものたち。一回絡んでいるからってガイナニンポーにめちゃめちゃ上から目線な吾郎/あの風神村の一件では吾郎のことを素直に見直したものだが、今回も炊出しや偵察に力を尽くしてくれている。フライパン片手に女子を守ろうとする姿も頼もしい
— 望戸 (@seamoon15) May 23, 2022
いちど(RXが)倒した相手にはとことん強気に出る吾郎くん。そんなにイキって大丈夫なのかとはらはらするが、使い慣れたメインウェポン・フライパンを手にして抗戦しようとするその意気やよし。響子はクライシスと戦うために水を操る力を開花させたが、特別な力が無い一市民だって侵略に立ち向かえるのだと行動で示してくれる吾郎は、実はとても大切な立ち位置にいるのではないかと思う。武力を行使するだけではなく、補給や偵察などの自分にできることを精いっぱいやるだけでも、その一つ一つの行動は平和の実現につながっているのだ。
第46話「ライダーの総突撃」
RX46話見てぼんやりと悲しい気持ち ライター返しに来いって言ったじゃないか……茂たちを人質にしてもRXは戦意喪失しないが、おびき寄せるための餌としては極上。目標を移民成功からRX撃破に完全シフトしたジャークミドラにとっては狙って然るべき獲物だ。先輩方が駆けつけてくれたのが不幸中の幸い。
— 望戸 (@seamoon15) May 24, 2022
前作『~BLACK』では杏子と克美が無事アメリカまで逃げ切ったので、すっかり油断していた。ライターのやり取りがあった時点で佐原家はもう物語から降りたんじゃなかったのか!?
光太郎を無力化させることはできなくとも、ウィークポイントのひとつとして、佐原家の情報はクライシス側にきっちり抑えられている。なりふり構わぬジャークミドラが狙い撃ちにするのも当然と言えば当然か。
ジャーク将軍改めジャークミドラ、顔の生身部分が消えてよりサイボーグ感の強い見た目。皇帝直属の部下とはいえ、最高司令官からいち怪人に貶められてしまうとは……。デスマダーの瞳はあやしく光り、口調もなんだかいつもより尊大。「人間狩りじゃ〜!」ってカブト狩りのごときノリである
— 望戸 (@seamoon15) May 24, 2022
最高司令官の御出陣とあらば本来はもっと賑々しく、格調高く行われるはずかと思うのだが、いち怪人となってしまったジャークミドラにそのような華々しい晴れ舞台は無い。一年間にわたる侵略計画の失敗がとうとうリカバリーできない段階となり、すべてのツケが回ってきたような感じだ。部下の失敗の責任をかぶっている点ではよい上司風にも見えるが、何のことは無い、挽回するための部下がもう残っていないだけである。デスマダーはむしろ皇帝側の存在だし、マリバロンは顔に傷を負い、もはや一線を退いたも同然。となれば、ジャーク将軍自らが動かねばならないのも致し方ないところ。
第47話「輝ける明日!」
RX47話見た 悪は滅び、正義は勝利したのだが、どうしても手放しでは喜べないのは前作と一緒。違うのは、光太郎にともに戦う先輩たちと、帰ってくるための場所ができたことだ。旅立つ背中に悲愴感は無い。そのことだけは、素直によかったねと思いたい。
— 望戸 (@seamoon15) May 30, 2022
最終回である。クライシス皇帝は倒したが、失ったものもあまりに大きい。そして光太郎は再び旅に出る。一つ所に腰を落ち着ければまた佐原夫妻のような悲劇が起こってしまうかもしれない、と思ったのかもしれない。だが、今度の旅立ちには帰りを待っていてくれる人がいる。別れではなく、「輝ける明日」のための第一歩なのだ。
どうしてもひっかかるのがクライシス皇帝の死により怪魔界が丸ごと爆発四散してしまったことで、移住を待ち望んでいた五十億の民ももれなく爆死してしまったのではないかという……ライドロンちゃんの生みの親の博士とか、ジョーのガールフレンドの仲間たちとか、圧政に苦しむ人もいたはずなのだ
— 望戸 (@seamoon15) May 30, 2022
かつては桃源郷とも呼ばれ、地球との平和的な往来もあった怪魔界。皇帝の圧政が原因なのか、それとも皇帝が言うように地球の環境破壊が原因なのか、今となっては理由は定かではないが、地球によく似たその星は、もはや五十億の民が暮らしていける場所ではなくなってしまった。
RXがクライシス皇帝を倒したとき、怪魔界もまた速やかに滅びの時を迎えた。移住計画がおじゃんになってしまった以上、残された民はもはや世界の終焉を待つばかりであった。とはいえ、カウントダウンもなしにいきなりすべてが終わってしまうのは、彼らにとって幸か不幸か。「地球に移住できるかも」という希望を抱いたまま何も知らずに命を絶たれるほうが、移住できない怨嗟の中じわじわと死んでいくよりも人道的であるとの見方も出来ようが、その正否を判断するためのクライシスの民はもはや一人として怪魔界には残っていないのであった。
戦いの折、マリバロンの顔の傷を見て動きを止めてしまう光太郎がいかにも彼らしい。ジャーク将軍の後釜に光太郎をつかせぬよう、光太郎を討ち果たそうとしたマリバロンだが、皇帝によりその命を散らす。最後に両手で振り上げた羽は光太郎を狙ったのだろうが、切腹のようにも見えてしまった。
— 望戸 (@seamoon15) May 30, 2022
期せずしてマリバロンは四大隊長並びにジャーク将軍の最後の未届け人となってしまった。ガロニア姫騒ぎの際に彼女はジャーク将軍から窮地を救われている。ボスガンのような目に見える野心があるわけでもなく、大おばの百目婆ァまで引っ張り出して作戦を遂行しようとする彼女は、ジャーク将軍の一番忠実な部下であったのかもしれない。苛烈なお人であった。
というわけでRX完走である。お疲れさまでした! まとめるまでずいぶん時間がたってしまい、細部の記憶が抜け落ちていそうなのが心残り。余裕があれば映画の客演もチェックしたいと思いつつ、気持ちはすでに『BLACK SUN』の方を向いている。配信開始が楽しみです。