【マジレンジャー】33~34話
Stage.33「インフェルシアへ 〜マージ・ゴル・マジカ〜」
マジ33話みた メーミィによる新たな作戦は二段構え。まずトラベリオンの力を奪って、ブレイジェルに封印された冥獣・冥獣人の魂から合体冥獣人キマイラを生み出し、次いで五色の魔法使いをインフェルシアへ拉致、レジェンドパワーをン・マ様に与えるというもの。人間をちまちま集めるより効率的とか。
— 望戸 (@seamoon15) January 20, 2022
強い力の塊が目の前にあるのだから、それを使わない道理はあるまい。天空聖者に近しいレジェンドパワーであってもン・マ様復活に利用できるのは少し不思議だが、要は高エネルギーであればなんでもよいということなのかもしれない。電力と同じで、発電方法は問わないのだろう。
力を吸い取られながらも、「可能性がなきゃ自分で作るまでだ」「俺はブレイジェルの息子なんだ」と自らを奮い立たせる魁。決死のその姿に、ウルザードの中にある青空の記憶が蘇る。ン・マ様の攻撃に割って入るその姿はブレイジェル、そして人間の体に戻った彼は、紛れもなく魁たちの父の顔をしている。
— 望戸 (@seamoon15) January 20, 2022
とうとうウルザードの正体が明らかに。もしかしてメーミィは正体に気づいて利用しているのではないかとうっすら思っていたのだが、あの反応を見るにどうやら全くそんなことは無かったようだ。
海賊や我が魔王の影響で、「レジェンドパワー」と言われると「諸先輩のお力かな?」と思ってしまうのはご愛嬌/倒したヒカル先生とルナジェルをマルデヨーナ世界に放置するメーミィの抜け目なさ。二人を「彷徨える憎しみの墓場」へ呼び出したのは彼なりのウィットであり、二人への手向けのつもりか。
— 望戸 (@seamoon15) January 20, 2022
レジェンドはレジェンドでも、自分のところの世界観における先達のことなのでセーフ。
メーミィがヒカル先生たちを呼び出したのは、ブレイジェルによって倒された冥獣や冥獣人たちの墓場である。ブレイジェルの弟子たるふたりを葬る場所として、なかなかの選択だ。また、インフェルシアに連れ帰ってじわじわいたぶったりせずに、マルデヨーナ世界の中だけで始末をつけてしまおうとするあたりもメーミィの慎重さがうかがえる。折角拉致した五色の魔法使いに下手に近づけると、どんな奇跡的な展開で逆襲されるかわかったものではない。
Stage.34「勇気の絆 〜ゴール・ゴル・ゴルド〜」
マジ34話みた メーミィにウルザードにン・マ様、一気にオールアップしてあと十数話大丈夫!?/ウルザードの正体に反発する魁。確かに、兄姉にとって父の帰還は欠けたパーツを取り戻すことだが、魁にとっては本人が言うとおり記憶がないので、ゼロベースでの事業になってしまうのだよなあ
— 望戸 (@seamoon15) January 23, 2022
スモーキーの機転によって難を逃れたヒカル先生たちはインフェルシアへ向かい、魁たちを人間界へ送り返す。ヒカル先生VSメーミィ、マジレンジャーVS再び正気を失ったウルザードの戦いが同時進行していく。
ヒカル先生ことサンジェルと、メーミィことライジェルは、ブレイジェルの弟子であった者同士、天空聖者の果し合いの作法デュエル・ボンドによって決着をつけることになる。天空聖者といえど決闘をせねばならぬような機会もあるのか。魁たちも魔力の高まりにより天空聖者になりかけたことだし、「聖者」といえども人格の高潔さはそこまで求められていないのだろうか。ともあれ立会人のルナジェルが見守る中、サンジェルとライジェルの手首は鎖でつながれた。魔法の使用を一切禁じられた、剣術のみでの一騎打ちが始まる。
あれほどライジェルの姿になることを嫌がっていたメーミィである。わざわざデュエル・ボンドなど持ち出してきたのは当然のように罠であり、「いまの自分はライジェルでなくメーミィなのでルールは無効」などと屁理屈をこねて魔法での攻撃を仕掛けてくる。だがサンジェルはあくまでも決闘のルールを遵守し、剣さばきのみでメーミィを圧倒、打ち倒すことに成功する。不吉な予言を残しながら、メーミィの身体は砂となって消えた。決着は付けたものの、ヒカル先生とルナジェルの表情は明るくない。
一方の魁たちは、人間界で父と向き合っている。再開を涙ながらに喜ぶ兄姉とは対照的に、魁はひとりその正体を受け入れられずにいる。兄姉と違って、魁には父親の記憶がないのだ。写真で見たことはあっても、実物の父とはほぼ初対面に近い。今までさんざん母の仇として憎んできた相手が実は初めて会う実の父だったと分かっても、喜びより先に困惑が訪れるのは仕方ないところだ。
頑なに拒絶する魁の前で、父に異変が起きる。またもウルザードの姿へと変貌し、襲い掛かってきたのだ。魁はウルザードに食らいつき、勝負をつけようとする。だが、その心境には明らかな変化があった。自分には父親の記憶が無いからこそ、唯一の父との思い出がウルザードとの戦いの記憶になってしまうのは忍びない。だから、元に戻ってほしい。……きょうだいの中で、魁にしかできない叫びだ。
魁の呼びかけで再び父は正気を取り戻す。ン・マ様の強大な力を自らの魔力で打ち破り、父は完全に自分の制御を取り戻した。みんなで一気にインフェルシアを倒そう、と盛り上がるきょうだいたちに、しかし父は一つの呪文を唱える。途端に膝が砕けたように動けなくなるきょうだいたち。父はあくまでもン・マ様との一騎打ちを望んでいた。それが自らのけじめであり、子どもたちを巻き込むわけにはいかない、と。家族を守るためインフェルシアの討伐を決めた勇者ブレイジェルにとっては当然の行動だが、きょうだいたちは完全に虚を突かれた形である。折角父が戻ってきて、これからまた家族として絆を深めていけると思っていたのに。
魁たちの目の前で、父=ブレイジェルはン・マ様へ斬りかかり、インフェルシアの奥深くへと沈んでいく。死んだはずの母が生きていると、耳を疑うようなひとことを残して。きょうだいにとってそれは確かに福音であるが、父を失った悲しみが喜びを覆い隠す。特に兄姉たちにとっては、二度目の父との死別である。その心痛はいかほどのものだろうか。