RVCボイチェン(VCClient)での音質に拘った歌配信の実現!
今日はVTuber配信者やこれから配信デビューしてみたい方向けに、RVCボイチェンでの歌配信についての環境構築方法を解説をしたいと思います!
はじめに伝えておきますが、結構ハードルの高い環境構築になりますのでご容赦ください…m(__)m
ただ、これが実現できれば好きな声になって、歌だけでなくボイスの音質に拘った配信ができるようになりますので、興味がある方は是非最後まで読んでみてください!
はじめに
RVC & VCClient とは
RVCとは、高性能なAIボイスチェンチャー&AIボイス作成ツールのことです。
詳しくはこちらで解説していますのでご参考下さい!
VCClientはRVC学習モデルを使用した、リアルタイムボイスチェンジャーツールになります。
環境構築について
普通に歌枠として配信するだけなのであれば、VCCientで変換した音声と音源をそのままOBS上でMix(要遅延設定)して配信すればできるのですが、せっかくの歌配信!どうせなら音質に拘りたいですよね?
高品質で地声を変換!
変換後の声にリバーブなどのエフェクトをかけてクオリティアップ!
音源をDAW上で再生して、音源にもエフェクトをかけて音質アップ!
この環境を構築にかなり苦労しました…💦
これらを実現する方法を解説していきたいと思います!
VoiceMeeterBANANAについて
仮想ミキサーであるVoiceMeeterBANANAは使いません!
といういか使えません!!泣
試したことがある方は分かるかと思いますが、VCClientとは相性が悪いようで、BANANAやPOTETOでの音声変換は上手く処理できない上に、VCClientが落ちます💦
では、どういう方法を使うのかというとオーディオインターフェースを2台使用します!
仮想でなく、ちゃんとした物理で殴るスタイルです!笑
必要機材&ツール
機材
ハイスペックPC(USB Type-C接続できると直良し)
XLR端子マイク
オーディオインターフェース×2台(ASIOドライバ対応のもの)
USB Type-Cハブ
ハイレゾ対応USB Type-Cケーブル2本
使用ツール
Cantabile(マイクの入力音声の質を上げるのに使います)
VCClient(AIボイチェン)
VB-Cable(仮想オーディオケーブル)
DAW(オーディオインターフェース付属のもので可)
オーディオインターフェース付属ミキサーソフト(Revelator付属のものがおすすめ)
reastream(DAWの音をOBSに送るプラグイン)
VSTプラグイン各種
waves StudioRack
OBS
ハイスペックPC
配信にはたくさんのツールを同時に起動して動かす必要があります。
そのため、かなりのスペックのPCが要求されます。
さらに、VCClientでもGPU処理を要求されるため、GPUのスペックも求められます。以下に推奨スペックを記載しておきます。
マイク
XLR端子、単一指向のもので、なるべく音質が良いもの(1万円前後以上)を選びましょう。
RVCの学習モデルにもよるとは思いますが
微妙な発音は誤変換されてしまう可能性もあるので、もしかするとコンデンサーマイクよりダイナミックマイクの方が相性は良いかもしれません💦
ちなみに自分はAT2040(ダイナミックマイクを使用しています。)
オーディオインターフェース
ここが今回の本題にもなるところになります!
音声入力用のAI、音声出力用のAIに分けて使用します!
マイク音声入力用オーディオインターフェース
自分は上記全て対応している
YAMAHA Steinberg UR22Cを使用しています。
使いやすいDAWのCubase AIがついてきますのでお勧めです。
こちらのミキサーソフトは使用しません。
他には、ZOOM UAC-232なんかも良いと思います。
音声出力用オーディオインターフェース
上記のUR22Cを使用する場合、よく配信でおすすめされているAG03やAG06は使用できないのでご注意ください!(ASIOドライバが共通のため)
おすすめは自分も使用している PreSonus revelator io24です!
値段はそんなに変わりませんが、小型のio44でも大丈夫です。
こちらもDAWのStudio Oneがついてきます!
USB Type-C ハブ
Type-Cのみに特化した、高速伝送&電源供給が可能なBelkin製品のものがおすすめです!
自分はこれにオーディオインターフェース2台、webカメラ、VRデバイスを繋いで運用しています!
ハイレゾ対応USB Type-Cケーブル2本
必ずハイレゾ対応と書いてあるものを選びましょう!
充電用のものだと音がブツブツと伝送されてしまう場合があります!
自分は↓のELECOM製品を2本使用して、オーディオインターフェースにつなげています。
設定について
どういう設定で繋いで何をするのか、まず図解します。
マイク入力→Cantabileについて
Cantabile
設定したオーディオドライバに流れる音を一度、全部Cantabileが吸い取り、VSTプラグイン(音質を制御するソフト)で補正等をした上でオーディオドライバに返すことができるソフトです。
Lite版は無料で使えます。
何をしているかというと、処理をしています以下のことをしています。
UR22Cで使用されるYamaha Sterinberg ASIOドライバの音(マイク入力音声)をCantabileに渡す
Cantabileでプラグインを使って音質補正(環境ノイズ処理、ゲート処理、ディエッサー、音量補正)
オーディオインターフェース(UR22C)に音を返す
プラグインについては自分は主にiZotope製品のRX10、Nectar4のものを使用しています。無料のものでも代用は可能です!
VocalRider
音量補正に用いているWavesのVocalRiderは有料ですがかなりおススメです!(セールで3000円くらい)
左のつまみで設定した範囲の音量にリアルタイムで自動的に補正してくれるというVSTプラグインです。
小さい音は持ち上げてくれますし、逆に大きすぎる音は自動的に下げてくれるという配信に便利なプラグインです!
VCClient
UR22CのマイクをVCClient上でボイスチェンジします。
出力に仮想オーディオケーブルであるVB-Cableに渡します。
出力にCABLE input(VB Audio)を選択します。
OBSやDiscord等の入力に CABLE output(VB Audio)を選択することで、ボイチェンの声を流すことができます!
もう少しCHUNKを下げて、遅延を下げることもできるのですが、品質はこれくらいが安定するのでこの設定にしています。
GPUがもっとハイスペックであれば、さらに小さい遅延にすることもできます!
設定は学習モデルや環境によって変わってきます。
さらにここにVST Hostというツールを嚙ませることで、変換後のボイスにVSTプラグインでエフェクトを書けることができます。(OBSを使う場合はOBS上でプラグインを使うことができます)
VST Hostを使う場合は、更に有料版の仮想オーディオケーブルを追加する必要があります。
DAW
おすすめはCubase製品です!
DAWはNUENDO(Cubse)、StudioOne Artist、Ableton Live Lite、LogicPro、ProTools、Reaperと触ったことがありますが
中でもCubseが一番設定が簡単でした!
自分は最上位版に当たるNUENDOを持っていたので、それを使用しています。
UR22CにCubaseAIがついてきます。
Studio Oneは専用のリバーブプラグインがかなり良いので、Studio Oneもありですね!
ただ、プラグインの設定がちょっとめんどくさかった…💦
Cubseは動画も同時に再生できるのでカラオケ動画を見ながら歌えるのでやりやすいですね!
reastream設定
DAWの音をOBSに送るためにはreastreamというVST2プラグインを導入する必要があります。
ReaPlugsをインストールします。
色々沢山プラグインの✅がありますが、reastreamだけで大丈夫です。
インストールフォルダは注意してください!
必ず以下にインストールして下さい!
DAWのStereo Outの一番下にreastreamプラグインを挿します。
Send audio→local broadcastに設定します。
付属ミキサーソフト
ここではrevelatorシリーズのUniversal Controlを使用します。
Universal Controlは何と直接OBS連携ができます!
右上にOBSのアイコンがあるのでクリックして、流れに沿って専用プラグインをインストールしましょう!
Playback、Virtual A、Virtual Bに入力されている音をそれぞれここで管理できます。また、出力の名前の変更やプリセットを3つまで登録できます。
たとえば、Virtual BにDAWの音を入れて、その他の音はPlaybackかVirtual Aに集約することで、Virtual BをソロモードにするとDAW以外の音は配信で流れないようにするといった設定が簡単にできます!
このアウトプットの管理の自由度が高いこともあり、io24は使いやすくてお勧めです!
Playbackではio24内の音を全て聞くことができる出力(ループバック)になっています。
OBS
最後にOBSの設定です!
プラグイン設定
VCClientの出力デバイスを右クリックでVST2.Xプラグインを選択します。
WavesのStudio Rackを導入します。
StudioRackでリバーブやディレイなどの様々なVST3プラグインを挿入できます!
遅延設定
続いて、遅延設定です。
VCClientで変換した音声はどうしても遅延が発生するので、音ズレが起こります。
音声ミキサーの歯車から、同期オフセットで調整します。
同期オフセットの数値を入力することで送らせて配信することができます。
まずはVCClientのCHUNKの遅延秒数を入力し、録画開始ボタンで録画しながら微調整していきましょう。
これで音声周りの設定は完了です!
あとはその他の配信画面周りを整えてください!
おわりに
最後まで読んでくださりありがとうございました!
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