眠り姫

当初は5月1日から連休に入る予定でしたが、新人パートさんのお世話に時間を取られ、山積みの仕事が雪崩こみ、土曜出勤となってしまいました。

正社員さんが一人も出社していない静かなオフィス。はかどる仕事、すり減る心、明るすぎる青空が大変嫌味に感じる、残念すぎる連休初日。

背伸びをしようと立ち上がると、お股を流れるドロリとした感触が……。そうです。残念ながら今月の妊活もやり直しのお知らせが届いてしまったのです。本当、学生時代は家でも学校でも、『ヤったら出来る。女子の人生終わる』と教えられていたのに、そんなに簡単じゃないじゃないか~~~‼と、叫んでも「晩婚を選んだあなたが悪い」と言われるだけ。残念な限りです。

午前中で切り上げる予定だったのに、気づけばお昼を回っていました。土曜出勤することは伝えてあったので、社長が見回りに来たのですが、お疲れさんよりも先に「まだいたの?忙しいね~」って、なんだよそれ!

大音量で脳内BGM『うっせぇわ』を流しながら、タイピングの手を速めたのは言うまでもありません。(#派遣に人権をください。)

そんなこんなで、3時頃帰宅。ほっとしたら頭痛が悪化してきたのでベッドへダイブ。旦那が帰宅するまでに家事を済ませよう思っていたのですが、気づけばPM7時、キッチンで何やら音がしています。ヤバい、旦那とっくに帰ってきてるし、お腹すいて冷蔵庫でも物色してるのかな?と、緊張しながら寝室を出ると、「おはよ~。スープとサラダ作ったよ。生理痛きついの?大丈夫?」エプロン姿の王子様がそこにいました。

社畜扱いの派遣業務に、なかなか上手くいかない妊活。お金と反比例して溜まっていくストレスに、最近かなり参っておりましたが、「なんだ、私十分幸せじゃん」と、泣きそうになりました。

眠り姫に幸せを運んでくれたのは、白馬ではなく、2tトラックにで日々お仕事を頑張る素敵な王子様だったのです。

1LDKのお城で、ステイホームなゴールデンウィークを満喫したら、またいろいろと頑張っていけそうな気がしてきました。

つづく。

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