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テトラサイクリン系抗生物質
マイコプラズマ肺炎になったという知り合いのお子さん。
発熱と咳が何週間も長引いて夜も寝ていて咳き込み親子で寝不足だったということでした。
コロナやインフルエンザが流行っているのでマイコプラズマ肺炎と診断されるまで時間がかかったということでした。
診断がおりて、抗生剤が処方され、今は快方に向かっているとのことでした。
「それはよかったですね」・・・ん?
たしかマイコプラズマ肺炎って「ミノマイシン」っていう抗生剤処方かも。
もし、身内だったら「それって何という名前の薬?」と即座に聞くか、あらかじめ「もしこの薬だったら違う薬に変えられないか」と言っておくべきなのか。
私は歯科の臨床において2例ほどテトラサイクリン系の抗生物質による歯牙着色の方を見たことがあります。独特な色です。
20代女性の方はやはり前歯部が顕著に着色していたので、気にされておりました。
30代男性の方は前歯部を差し歯にする際にその1本だけ白い歯はかえって目立つということで診療室に技工士を呼んで隣の歯と合わせるように色を決めていました。
私も母親になった際はこの薬は子どもに飲ませたくなかったのでいつも処方された薬はチェックしていました。
子どもに処方何回かありました・・・「ミノマイシン」という薬剤の名前です。
学生時代 薬理の授業で習ったのは、今までに飲んだテトラサイクリン系抗生物質の量が、3gを超えるとなると、着色の注意が必要。
体重10kgの子供が一回の治療で、ミノマイシン顆粒を飲む量を考えてみると1日当たり、ミノマイシン1.5gそれを7日とすると、総量が10.5gと軽く3gを超えてしまいます。8歳未満の小児には使用を推奨していません。歯牙着色とは、白い歯が黄色や茶色などに着色してしまう症状です。私が見た色はグレーがかった黄色が縞模様になったような色でした。この薬は骨や歯の成長を一時的に邪魔することがありその影響が、着色という形で現れます。
それではどうしたらいいか
医師に診察の際に「抗生物質を処方しますね」と言われたら「ミノマイシンは歯牙着色が心配」と伝えましょう。言いにくい場合は処方箋を見てから会計で伝えましょう。
薬局の薬剤師に「歯牙着色が心配で、ちょっとお薬を飲みたくない」と伝えてもいいですが先生とまた話をしなければいけないので手間がかかります。
もしお子さんの生えてきた永久歯が着色していたら保護者である方も後悔します。
治す方法は一般的には差し歯にするか、今の医療でもっとよい方法があるかもしれません、いずれにせよ審美歯科扱いになれば自費治療になり大変費用がかかります。
歯科では問診の際、今飲んでいるお薬について質問します。
血液サラサラや骨粗しょう症治療薬は要注意です。
歯科を受診の際はお薬手帳を忘れずに
ご自分やお子さんに処方されている薬は医師が処方するので薬剤名やその薬の副作用など気に留めていない方がほとんどですが、この薬だけは気を付けましょう。
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