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北米獣医師、資格取得への道 #4 NAVLE本番

NAVLE、とりあえず初トライを終えて。

あまりにも辛くて、きっと脳みそがすぐ記憶を消してしまうと思うので、さっそく記録しておこうと思います。これはNAVLEを受ける他の人のためもあるけど、半分は自分のため、もし2回目を受けないといけなくなった時のために…NAVLE次回開催は11月と12月だから書いておかないと絶対忘れちゃう。
まずは、NAVLEの形態から。

全てmultiple choiceで選択肢は4-6個, 300-400字の長い文章問題+血液検査の結果というのもあれば、100字くらいの短い問題もある。6ブロックに分かれていて、それぞれ60問65分、合計360問、6時間半の試験です。休憩は1ブロックおわる毎にとりたければとっても良くて、計45分もらえます。休憩の間は携帯みても良いし、ノートみてもいいし、ご飯食べてもいいし、何をしようが基本自由です。日本の獣医師国家試験は2日にかけて行われるけど、NAVLEはこれを1日でこなします。問題解くのが早く終われば、その時点で帰ってもよし。セキュリティーチェックは日本より厳しいけど、テストセンターは小さめで、狭い部屋で他にも何かのテストを受けてる人いて、なんかそういう意味ではラフな感じです。

そして…今回受けてみて思った事は…

NAVLEとてつもなく辛い。フルマラソンと同じくらい辛い。何が辛いって、まずは時間が全然足りない。これEnglish native speakerなら良いんだけど、問題読んで答えを考えるのが1分5秒って、やばくない?
私、そういえばIELTS Reading ほぼ毎回満点の9.0だったんだけど、それでも辛かった…きっともっと勉強していて、答えが予想出来るくらいだと違うんだろうけど…しかも、時間がそれしかないって思って焦って読んでると、問題を読み解く上でいろいろ見逃す。
私は集中力途切れるのが嫌だったから、3ブロック、休憩10分、2ブロック、休憩5分、最後のブロックっていう感じでやったんだけど、とにかく時間に追われながら読み解くっていうのをこんなに長時間やるのは、本当に辛かったです。一瞬たりともぼーっと考える時間はありませんでした。


質問の内容は、小動物大動物、両方の経験がある人には相当有利だと思う。というのも、全部臨床に基づいた質問で、病気自体の名前や、解剖、定義を答えるというよりも、そこから2, 3歩進んで、検査の内容、治療の仕方、予後の予測を答えさせる問題がほとんど。

これは裏を返せば、動物のその病気に関して罹りやすい年齢、症状、治療方針、副作用、予防の方法、そして予後まで余すことなく知っていないと答えられないっていうこと。

私は小動物の経験はあるので、そちらはそんなに難しくはなかったんだけど、大動物は少々の知識とあとは、ほぼ勘。だって、牛も豚も羊もみんな下痢で、病気を見分けるのは年齢と下痢の様子(血便か水下痢かみたいな) を知ってないといけない。でもそんなのみんな似たような病気で全然覚えられない。
そして馬に関しては破行 Lameness の問題多い!もう関節の名前からしてややこしいし、靭帯とかもよくわからないし、どの破行も同じに思えるから、ほんとに無理。 

そしてそして、さらにトリッキーなのはそういう病気の内容を答えさせるかと思えばそうじゃなくて、食肉管理のルール(使って良い薬、ダメな薬)とかそういうのも、サラーっと混ぜ込んでくるところ。要は、深く、そして浅くいろんな事をcomprehensiveに知ってないと、正しい答えが出せない。こんなの、よく臨床経験のない獣医学生が受けて受かるよね。きっと北米の獣医さん達、天才なんだな。ムリ。


でも受けてみてわかったのは、メジャーではない病気はほとんど出てこないっていう事。あと魚、鶏、エキゾチックは、問題数少ないから捨てていいと思う。私はここにもしっかり時間かけちゃったから、時間を無駄にしてしまった。ここは勇気を持って捨てましょう。

もし2回目NAVLEがあるなら、私は次はもう大動物メインでしか勉強しない。しかも、感覚的にわかるようになるくらいまで、頭に叩き込まないとダメ。あとは時間配分を徹底する。今回はうっかりしていて最初のブロック、時間足りなくなって8-10問くらい答えられなかった…これが足を引っ張らないといいけど。

あと勉強素材?教材?日本語が出てこない…勉強に使うものとしては、けっこうVetPrep一筋でいいかもしれない。かなりNAVLEの問題と似せて作ってくれてあるから。あとは、もし周りにNAVLEを受けたvet student とかいたら、そういう人に教材をもらってもいいかもしれない。
私はけっこう教材を貸してくれる人達がいたんだけど、実際、それを見るまで時間がなくて、手が回らなかった…

もし過去に遡って何か違う事ができるなら、実際に受けた人とその教材を一緒に見直して、勉強しておかないといけないところをピックアップしてもらうかも。


うーん、伝えたいこと、残しておきたいことはこれくらいかな。

6時間半のテストを終えた時は、ほんとに泣きそうになったけど、グッと堪え。車のところに行ったら、通りがかりの、すごく感じのいいホームレスのおじさんがお金ある?って聞くから、3ドルと朝に買ったTimmiesのチョコチップマフィンをあげて、この人を心の中で ”お願いします、受からせて下さい”って拝んでおきました。

…そして車の中ではジブリの曲を聴きながら…泣きながら帰ってきました。もう頭がぼーっとし過ぎて、高速道路の降り口がクライミングジムに続いてたから、その流れのままジムに行ってなんとなく30分くらい簡単なのを登って、そのあと帰宅しました。
結果が出るのは1ヶ月半後くらいらしい。待つのも長いけど、しばらくはやりたい事やって過ごす。
NAVLE辛い、もうムリ!!!

動物のspirit様、これからも尽くすのでどうか、合格させて下さい。お願いします。

でもダメだったらまた、不屈の精神で頑張る!




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