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はじめてのnote|インハウスデザイナーはクソだが臆病なのでフリーランスデザイナーにはならない。

インハウスデザイナーはクソだ

インハウスデザイナーをやっていると、時々、いや毎日のように思う。「なんで俺はこんなところにいるんだ?」と。

評価されない

どれだけ時間をかけて考えても、どれだけ工夫を凝らしても、社内の人間はデザインの価値を理解しない。
「デザインってセンスでしょ?」なんて言う上司が、ボツにした案を後になって「やっぱりこっちのほうが良かったね」とか言ってくる。知ってるよ、だから最初にそれを出したんだよ。

評価されるのは「短時間で仕上げた」「言われた通りにした」「予算をかけなかった」みたいなことばかり。デザインのクオリティは二の次。どんなに頑張っても「まあ、いいんじゃない?」で終わる。それ以上の評価はない。

新しいことをしても誰も気づかない

デザインのトレンドを研究し、見やすい配置を考慮し、より効果的なビジュアルを提案する。…けど、誰も気づかない。
気づくのは、「ちょっと雰囲気変わった?」くらいのもの。なぜ変えたのか、何を意図しているのかを説明しても、「へぇ〜」で終わる。興味がないのだ。社内にいると、デザインの専門家として扱われることはなく、「なんかオシャレなものを作る係」として扱われる。

知識がほとんどない新入りが入ってきやすい

「デザイナー志望」と言いつつ、Photoshopもまともに使えない新人がやってくる。
「SNSでバズるデザインを作りたいです!」とか言いながら、トンチンカンなフォントを選び、エフェクトをかけまくる。「これ、見づらいからやめようか」と言うと、「でも、映えますよね!」って。映えりゃいいってもんじゃねえんだよ。

そういう奴がなぜか「若いから期待」とか言われて、チャンスを与えられる。こっちは何年も会社のデザインを支えてきたのに、評価されるのは経験ゼロの新入り。

じゃあ、フリーランスになればいいのか?
答えは「そんなに甘くない」。


確かに、インハウスデザイナーはつらい。評価されない、気づかれない、報われない。でも、それでも会社に守られているのも事実だ。給料は毎月出るし、案件を自分で取らなくても仕事はある。会社の看板があるから、変なクライアントを避けることもできる。

フリーになれば、自分の実力で勝負できる。だが、その「実力」が通用しなかったとき、誰も助けてはくれない。

「インハウスデザイナーはクソだ」と思うことはある。でも、だからといってフリーが天国とは限らない。

それでも、いつかは飛び出したい。
でも今はまだ、このクソみたいな環境で、もがいてみるしかないのかもしれない。


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