汐海風音:オリジン
皆さんこんにちは、あるいはこんばんは。
お久しぶりです。風見汐音です。
この間、母校の文化祭に行きました。
目的は『サマータイムマシン・ブルース』。今の私を「私」たらしめる、一つ大きなきっかけとなった脚本が、母校で五年ぶりに上演されるとのことで、告知を見た時から絶対に行こうと決めていました。
当時の演者であった先輩に連絡なんかしたりもして。
で、まあ見てきたんですよ。
いや、凄いな。やっぱり。というのが最初の感想です。
勿論、五年前に二回見ていて、更にはその後に図書館で脚本を借りて読んだ(しなんなら二次創作の続編も書いた)ので、大筋の内容はしっかり頭に入っているんですよ。でも、やっぱりすごい。脚本の内容も勿論のこと、演者の熱量がすごい。たった一度しかない文化祭で、演劇をやる。やっぱりそれはとても凄いことで、尊いことなんだな、と思いました。
視聴覚室だったからか、声の張りとかが若干足りなくて物足りないな〜とは思ってしまったのですが、でも完成度は高いし、熱量も凄いし、舞台の作り込みもすごい。
五年前と一緒で違くて、でも違うけど同じ。そんな印象を持ちました。
なんと、五年前の演者の先輩方もいらしていて、当時の担任の先生も交えて役者の雰囲気のお話なんかもさせて貰えて。
とても幸せな時間でした。
馴染んでますけど、未来人ですよ、私。
お会いした時に崩れ落ちた限界オタク化の行動で私が当時の大ファンちゃんであることがバレたのも、というか覚えていただけていたのも、本当に嬉しかったです。
やっぱり甲本先輩にツーショお願いすればよかったかな。
でも当時の役者の皆さんと写真撮っていただけたし、それで十分か。高望みはしません。
正直高一の私に伝えたら何一つ信じて貰えなさそう。
まあ、高一文化祭時点の私には高校でこの後やること全部教えても信じて貰えないと思ってるけど。
***
甲本先輩に言われましたよ。
「めっちゃ影響受けてるじゃん」
はい。そうですよ。
私が文化祭委員長をしたのも、大学で演劇を始めたのも、どっちもあの時サマタイを見たからです。
もっと言うと多分、中学三年のときに、東葛で『銀河旋律』を観た時にもう全部決まっていたんだと思います。
未来って案外、変えられないのかもしれないし。
そう考えると、やっぱりあそこで、あの時に、サマータイムマシン・ブルースに出会ったのは奇跡で、でもきっと運命だった。
私が今こうして演劇をしているのも、運命で。
そう思うのも、案外悪くない。
汐海風音の原点は、文化祭二日目の第一公演を観た日。
あの日、サマータイムマシン・ブルースを観た日。
きっと私の“今”は、あの時に決まりました。
文化祭の委員長をすること、母校に教員として戻りたいと心の底から思ったこと、大学で演劇を始めたこと。
それら全てが、あの日を起点に始まってる。
そう思えることが、自然で、とっても素敵な事だと思うのです。
だからきっと、タイムマシンなんて、必要ないよね。
“それ”は今も、ここにあるから。
さて、それでは。
「タイムマシンに乗って、いつに行く?」
これが、私の、原点。
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