おとぎの街ジュマルクズックへことりっぷした話・後編〜ブルサで一息
うっとりして、いま自分がここにいることが信じられないような美しい村、ジュマルクズックを後にして、帰りのフェリーまで少し時間があるのでブルサの街を観光することに。
ジュマルクズックからのミニバス、そしてメトロへの乗り換えはびっくりするくらいスムーズでした。
地球の歩き方で気になっていたウル・ジャーミーを目指します。
オスマン・ガーズィー駅で下車
数十分前まで絵本の中の街並みにいたことがにわかには信じられないほど都会ですが
一歩、また一歩と歩くたび、一本路地へと入って行くたび…
道行く人たちの表情がみな柔和で、足取りも軽やかかつゆったりであることに気付かされます。
ああ、わたしこのブルサという街が好きだわ、とモスクに辿り着く頃には確信に変わっていました。
ウル・ジャーミーの近くにはバザールが広がっています。グランドバザールなんかと比べてだいぶ近代的な感じ。屋根も絶妙にイスラム建築のデザインを取り入れているあたりすてきです。
こちらのザバールは太陽光が入るアーケード形式。明るく開放的で素敵ですね。お店は貴金属店が多かったような印象を受けました。もちろん両替屋さんなんかもあります。
クロックス(もどき)の投げ売り
バザールの外も賑わっていますが、けして早く帰りたくなるようなごみごみした賑わいではなく、ふと笑みがこぼれるような活気です。
なぜか布団を売っているお店が多いです。確かにメトロでも布団を担いでる人が多かったし、空港やキルギスのイミグレでも布団を持っている人見たけど、イスラム圏てラマダン明けに布団新調したりする文化あるんですか?
吊り下げてあるのがかわいい
あ、なんかこの風景好きだーと、漠然としたブルサという街への好きが溢れてきます。
狂おしいほどに可愛い水飲み場も発見。正確にはウドゥと呼ばれる手水舎かな。なんにせよ、こんな可愛いデザインってディズニーシー以外ある⁈(人生経験が浅いので比較対象がディズニーシーしかない筆者)
さて、満を持してウル・ジャーミーの中へ
ああ、これが見たかったんだ。入るなりこのモスクの持つ力みたいなものに圧倒されます。
祈りを捧げるご婦人の後ろ姿から何故だか目が離せない
天井からは光が降り注いでいて、だからこのモスクの中もこんなに優しい雰囲気なのかしら。そういえばさっきのバザールのアーケードとも似てる、やっぱりこのモスクをイメージしたアーケードだったのかな。
美しいアラビア文字のカリグラフィーが並びますす
うっとりと、出るのはため息ばかり
ブルーモスクやアヤソフィアは人が多すぎて流れ作業的な見学だったりして、観光!という気分で終わってしまったけれど
こちらは地元の人や小旅行者たちがただただ祈っている祈りの場。このモスクに来てはじめてトルコの人たちのもう一段深いところに触れられたような気持ちになりました。
私もみんなと同じようにすみっこに座って、いろんなことを考えたり全くもって何も考えなかったり、そんな時間を過ごした時間が今思い返しても愛おしい。
さて、フェリーの時間にも余裕を持っていたいので、後ろ髪を引かれつつウル・ジャーミーを後にします。
みな40円ソフトクリームを求めて列をなします。暑いからね、たべたくなるよね。万国共通。ちなみにワッフルコーンだと60円。
帰りにカフェで小腹を満たします。揚げドーナツにたっぷりのチョコレートをかけたこちらはロクマというおやつ。あつあつがおすすめ。
帰り道、メトロで1駅限りのゲリラライブが始まったり、バス停の行き先が読めなくて並んでいる人総動員で助けてもらったり、最後の最後まで、これだから一人旅はおもしろい。
無事帰りのフェリーに乗り込みます。行きより小さい、よく揺れました。
フェリーターミナルにはブルサのお土産コーナーやカフェなんかもありました。
今回の旅のざっくりした行程
さて。
美しい、けれどどこか疲弊するイスタンブールと違って(もちろん素敵な出会いも有りはしたけれど)
ブルサの人たちのゆっくりな足どりと、押し付けがましくない優しさが旅の緊張を少しほぐしてくれたようでした。こういう時間の流れが緩やかな街で暮らすように旅をしたい。
ジュマルクズック編、最後まで読んで頂きありがとうございました!
前編〜イスタンブールからフェリーに乗った話
https://note.mu/sea_travel/n/na3445189e768
中編〜ジュマルクズックの街並み
https://note.mu/sea_travel/n/n51beb169d0e2