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なで方を相手に伝える方法
「見えているものしか伝わらない」
目次
自己紹介
どうもこんにちは。Sea take(しいたけ)と申します。
はじめましての方もいると思うのでなで関係のプロフィールを書いておきます。読んだことある方は飛ばしてください。
・2021年の5月頃から「なでなで集会」というワールドに参加者が集まって なでなでし合うイベントを開催しております。
Discordで開催日の連絡をしてます。https://discord.gg/DtV7YFznCU
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・なでのレベルはなで系イベントキャストくらい。
・コントローラーはContact Glove使ってます。
・肘無しの9点トラッキングです。
はじめに
体系だって記事を作るのは大変なので、散発的になで技術の考え方を出していこうと思いました。今回は、相手に撫で方を伝える技術についてです。
なでられる相手も次どういう風になでてもらえるのかわかっている方が没入感高くなるよね。
今回の記事は長めなので途中で小休憩を挟んでいます。
本編
見えているものしか伝わらない
VRでのなでは触覚がありません。聴覚もありません。
あるのは、視覚のみです。
なので、見えていないなでは原則伝わりません。
※実際には見えていないなでのイメージも伝える技術はあるので、補足編で触れます。
※なでなでサウンド等のギミックは省きます。
なでなでの中でサプライズを与えたくて、
~と思わせておいて、実はこっち!
みたいな動きをすることがあると思いますが、そういうことは
できません
なぜできないか。これも補足編で触れます。
なでの伝え方は、なでとは(その1)の「始点と終点を意識する」の項目で軽く触れています。
振り返ってまとめると、
「始点・中間・終点で動きを変える」
としています。
今回はこの動きの変化を「どこで、いつ、どのように」変えていくか触れていきます。
どこで→ビューポイントの中で
始めに触れたように、VRのなでは見えているものしか伝わりません。なので、動きの変化を伝える≒伝えやすい場所は常にビューポイントの中になります。
ビューポイントの外側では動きの変化は伝えられません
いつ→始点・中間・終点
動きを変えるタイミングは、始点・中間・終点この3つだけです。
なでとはこの3つの段階で成り立っており、他に変化を与える余地はないと考えています。例えば、中間地点からさらに手の動きを加速させる場合はそこが新たな終点・始点になると考えます。
どのように→大きさと向き
手の動かすスピード・動かす方向を明確に変化させます。これについてはなでとは(その3)でしっかりと触れています。
簡単にまとめると、始点・中間・終点を通過後にスピードを変える。それまで使ってこなかった移動軸・回転軸を用いるということです。
肘の動きを足したり、手首のねじりを入れたりとかです。
動きの変化にはもちろん最適解はありますが、実は動きに変化があれば何でもいい≒十分なのです。
始点から終点まで一貫して冗長にだらだらと上下に振ってるだけ
これを脱却できるだけで上手く見えます。
まずは、始点・中間・終点で動きに変化を与えることを意識する。その次にどう動かすかを意識してください。その時、動かし方に迷ったら、上のnoteを読んでいただけば十分です。
まとめ(小休憩)
今回の記事は長めなので、一回ここで小休憩を取ります。
・見えていないものは伝わらない
・なで方を変えるならビューポイントの中
・始点中間終点のなで方を変える場所を意識する
・変えるのは動かす方向とスピード
補足編
ここから先は補足編です。なでの伝え方の技術で私が意識していることを少し書いていきます。
忘れてはならない「王道の動かし方」というもの
いくら動かし方を工夫しても伝えるのが無理なこともあります。
なでにも、こういう動き方の次はこうという王道の動かし方があり、そこにいかに当てはめていくかが重要です。
例えば、振りかぶっての大きなパンチは相手に殴られるということを伝えやすいですが、ワンインチパンチ(寸勁)のように予備動作のないパンチはVRでは伝えることがかなり難しいです。
つまり、殴られていることを相手に伝えるには大きく振りかぶるという王道のモーションの方が伝えやすいということです。
なでも同じです。
冒頭に「~と思わせておいて、実はこっち!」ができませんと断言しました。基本的になでられている人の脳内イメージはそれまでの流れに沿って進行していくので。
これまでゆっくりなでられていたのに、いきなり早くなったりするのは伝えにくい動きになります。
さらに言えば、伝わる情報量はなでられる側の経験にも作用されます。初めて経験するなでられ方よりも慣れ親しんだなでられ方の方がなじみやすいですよね。
だから、あまり特殊な動きをすると次に触れるタイムラグという不快を生じさせます。
なでに慣れてくると自分だけができる必殺技みたいなのを求めがちですが、結局王道の動かし方を徹底的に守る方が相手にイメージを伝えやすいです。
タイムラグという不快
なでで驚きを与える方法として、最も多用される方法が「ビューポイント指ひっかき」ですが、このなで方は感度のタイムラグという弱点を持っています。
そもそも感度を感じるタイミングというのは、いつでしょうか。私はなでられてから少し遅れてやって来ると考えています。その瞬間の感度というのは今ここに触れている手の動きによるものではなく、少し前の手の動きによるものであるということです。これが、VRと現実の差(触覚の有無)です。
単純に、おでこや頬をなでる時で考えましょう。
手がおでこや頬から離れる時、突然頬を指で押されたとき、おでこを叩かれたとき、そのアクションの瞬間に感度が変化することは無くて、若干遅れて来ると思います。
それは「このタイミングで手が離れると思っていなかった=一瞬前の手の動きから今の動きを予想していた=今の感度は一瞬前の手の動きによるもの」と説明できます。
頬を指で押された、おでこを叩かれたも同じです。
中学生の時に脊髄反射を学んだと思いますが、ざっくりそれをイメージしてください。VRのなではリアルのなでよりも感じるタイミングが遅いということです。
なので、突然予想と違う動き(ビューポイント指引っかき)が入ってくると、頭で想定していた感度と違う視覚情報が入ってきて、なで側の伝えたいイメージを理解するのに一瞬時間がかかります。
これがタイムラグという不快です。
この現象は、なで側の視点から見ると、「事前になで方のイメージを共有できなかった」ミスがあったと捉えることができます。
見えていないものを伝える技術の核はここです!ここを鍛えることで、なでられ側の体験を向上させられます。
見えていないものを伝える方法について
見えていないものを伝える方法があることを冒頭に伝えました。私の経験上、パターンは以下の二つがあげられます。
・両手で抱くように頭の後ろをなでるなで方の終点
・寝かしつけなでで目を閉じている時
この2パターンで、上手ななで方をするには見えていないものを伝える技術が求められます。
重要なポイントは
事前になで方のイメージを共有しておく。
ことです。
まず、当たり前のことを確認します。両方のなで方ともに、どういうなでられ方をしているかはなでられている時には分かりません。
・両手なでは頭の後ろの手の動きが分かりません。
・寝かしつけなでは目を閉じてるときの手の動きが分かりません。
なでている時に動きの変化を伝えられないならばどうするか
なで方が見えなくなる前に、どういうなで方をするのか伝えるしか他に手段はありません。
両手で抱くように頭の後ろをなでるなで方
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上の写真では、耳の横をなでていますが、なでられ側の視点から見ると、なんとなく頬をなでられているように見えませんか…?
両手で抱くように頭の後ろをなでるなで方の弱点は正確な位置が把握しにくいことです。
解決策は以下の2つです。
・事前に終点をなでて意識を誘導しておく
・肘、視線の動きで補完する
終点の出口は、大体耳横か頬になります。事前にこのどちらかだけをしっかりとなでておくことで、意識を誘導できます。
片手でなでているときに、頬を重点的になでておいてその後に頬を通すように、両手なでに移行するとイメージが伝えやすくなります。
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あとは、肘となで側の視線(顔の向き)は見えているので、この二つで補完します。
手が頭の後ろにある時でも、視線と肘の位置から、今どこに手があるのか何となく伝えることができます。
寝かしつけなでで目を閉じているとき
寝かしつけなででは、相手が目を閉じているので、手の動きが伝わらなくなります。
なので、解決策は以下になります。
・目を閉じて、眠りに入る前になで方を固定する
目を閉じる前のなで方が頻繁に変化しなければ、目を閉じている間も同じなでをしているイメージを与えられます。
目を閉じる直前になで方を頻繁に変えていたり、ふと目を開けたときに違うなで方になっていたとき、目を閉じている間のなで方のイメージが弱くなります。
まとめ
・王道の動かし方が相手にイメージを伝えやすい
・相手がびっくりするような、なで方をするとイメージを理解するまでにタイムラグが発生する。
・見えていないものを伝えるには事前になで方のイメージを共有しておく
・両手で抱くようになでる時は、事前に出口をなでておく
・寝かしつけなでの時はなで方を変えない
あとがき
なで側のイメージをなでられている側に伝えるための技術を整理しました。