惑星エスクベル小話#4 先輩マウント
お前にぴったりの曲があるんだよね~知りたい?
まあ知りたいよね~!
はあ~できる惑星はちがうよね~
後輩の気持ちも気に掛けるっていうか?
こっちも大変だけどそれを相手に見せず、かといって無理はしていないっていう自然体っていうか? 自然惑星? かっこいいよね!
はあ~すごいよね~はるちゃんが大好きになっちゃうのも仕方がないよね~
あ! ちょっと! 勝手に道を閉ざそうとしないでよ!
せっかく力をためて開いたんだからさ~
まったくこれだからいつまでたってもはるちゃんの2番手なんだよ!
まあね、1番が僕なんだから、人間で言うところの運が悪いってことだよね!
相手が悪かったね!
だから閉じるなって!
はるちゃんと離れ離れになって寂しがってるお前の為に地球日本の良い曲聞かせてやろうとしてるのにさ~
まったく先輩に対しての尊敬の念がないっていうかさ~
まあそんな後輩にも僕は優しいからさ!
ほらこれ。
お前の気持ちにぴったりでしょ?
プーッ!
はるよ、こい
だって!
まさしくお前の為の曲だよね! プーッ!
さすがはるちゃん誕生の地の人間! 良い曲だよね~。
お前とはどう考えても結びつかないような感情を歌い上げてるんだけどさ~
そろそろお前もセンチメンタルな感情覚えちゃったかもしれないってね!
おセンチ? おセンチメンタルなの? プーッ!
これが人間の感情だよ。
はるちゃんがいなくて寂しいよね~
まあ僕は毎日はるちゃんから愛をもらってるけど~
まいったね~僕のこと大好きなんだよね!
あっお前何勝手に閉じ――――――
「今日のミュージカルごっこは何の曲にしようかな?」
「キャン!」
「それやって昨日首痛めたの誰。犬がミュージカルごっこで首痛めるってなに。ミュージカルで首振りってなに。誰の役やってたの」
「キャキャキャン!」
「うるさっ。ダクスはもう首振り禁止!」
「あれ? これ、随分昔の…………」
「『春よ、来い』にするかな」
「え? あっ!? 消えた!?」
「チカチカさん! 操作ミスで曲消しちゃったっぽいです! 惑星バックアップしてないですか!?」
「チカチカさん!? チカチカさーん!!」
おわり
LOVE&PEACE&WORLD&MOFU