社内SEが考える会社組織の今後の在り方について
経理担当、総務担当、システム担当・・・
社内SEをやっていると、今の世の中の流れから、システム担当というポジションが確立する時代がやってくると思ってる。
会社というのは、ある程度の規模になれば、経理部門や総務部門といった間接部門ができる。
ある程度の規模の店舗にだって、経理担当や総務担当といった間接員が配置される。
近い将来、ある程度の規模の会社や店舗になると、経理や総務と同列で、システムという間接部門や間接員が配置されるのが当たり前という時代が来るのではないか・・・
それぐらい、今、世の中、生き残ろうとしている多く会社が、ITを軸にしたビジネスモデルにシフトしようと、躍起になっている。
■これまでのシステム担当者は多くが”片手間”、”ついで”・・・
これまでのシステム担当者とは、例えば本業が総務で片手間でシステム担当だったり、本業が経理でついでにシステム業務も兼務だったり・・・システムに関する業務は多くが片手間、ついでということが多かった。
ただ、世の会社がここまでITに頼ったビジネスモデルにシフトしてくると、片手間でシステム業務をやらされている担当者は、たまったもんじゃないだろう。
例えば、
我が社は、IT技術の導入は最小限に抑え、昔ながらのビジネスでこれからもやっていきます!
という会社であれば、”片手間”・”ついで”のシステム担当だけでも事足りるだろう。
しかし・・・ITで問題解決することをどんどん増やしていこうとする会社には、お金も人材も、システム部門・システム担当に投資していく覚悟が必要なのだ。
ここでポイントなのが、投入するのはお金だけじゃなく人材にも投資することが必要だということだ。
■お金だけの投入では意味がない
IT化だのデジタル化だのDX化だの・・・そんな言葉に踊らされ、世の流れに乗ってるつもりで、様々なIT機器やITツールを取り揃え、はい我が社は最先端の設備が整っています・・・はっきり言ってこれだけでは意味がない。
様々なIT機器やITツールは、社員が使いこなして初めて意味のある投資となる。
それらを社員が使いこなせるようになるには、社員を教育したり、フォローする、それ相応の人材を投入することが必要だ。
だから、IT機器やITツールが増えてきた会社には、総務や経理のように、あると便利な間接部門・間接員として、システム部門・システム担当が同列で必要になるのである。
■ただシステム担当の育成は難しい
ただシステム部門・システム担当の立ち上げにひとつ問題が・・・
それは、どうやってその人材を用意するか、採用するのか、もしくは自前で育成するか・・・しかも自分の会社にあったITリテラシーを持った人材を・・・
例えば間接部門の経理と総務の内訳は、ヒト・モノ・カネ・・・
経理はカネが答えだからある意味業務としては分かりやすいし、会社のやり方にあった育て方をすればいい。
総務はヒト・モノ、特にヒトは大変だし、業務は多岐に渡るが、会社によってやることはある程度決まっている。育成には時間が掛かるだろうが、こういうことができればいいという指標がある。
じゃ~システム担当は・・・
そう、分かりづらいのである。
何やればいいの?何ができるようになればいいの?
ITに関すること全て・・・これじゃ~漠然とし過ぎてる。
じゃ~どうやって育てりゃいいの?
そう、会社によって求めるITのレベルも変わってくる。
むしろITのスキルよりもヒューマンスキルのほうが重要だし・・・
会社は分からないものにはお金も人材も投資できない。
でもITは何となく必要そうだから・・・と結果的に片手間・兼務の社員がどんどん増える。
そして最後はその社員がパンク、ある日突然、システム担当不在となり、会社は別のシステム担当者を探す旅に出る・・・恐らく世の多くの会社が、もうしばらくの間、こんなサイクルを繰り返すのではないかと思ってる。
ただ・・・
それにしてもシステム部門やシステム担当が、経理や総務のように当たり前に会社に存在する時代は来るはずだ。
いずれ、本業がシステム担当で片手間で総務担当だったり、本業がシステム部門ででついでに経理業務も兼務だったり・・・そんな会社も出て来るのではないかと思ってる。
因みに・・・
運のよいことに、私の会社には複数の社内SEがいる。
つまり我が社はITに対して人材を投資してくれる会社なのだ。
自分は他の業務との兼務ではなく、ITに集中できる恵まれた環境で仕事をしているのだということを、肝に銘じたい。
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