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THE FIRST SLAM DUNK 復活上映の感想。~あれから5か月がもたらしたもの。

皆さん、1.23の復活上映はご覧になりましたか??
1日限りの上映だったにもかかわらず(1日2回の上映)、興行収入で1.3億円を記録したいうニュースもありました!さすが!
その金額のうちのいくばくかを自分が担ったのだ、と思うと、感慨深いものがあります。

私は地方に暮らしていますが、映画館はほぼ満席状態。こんなに満席になっているのは、「千と千尋の神隠し」の初日を観に行った時以来かも…という状況でした。

映画は特に復活上映だからと言って何があるわけでもなく、普通に始まって普通に終わりました。それがまた良かったですね…日常につかの間、スラムダンクが戻ってきた!という気持ちになりました(終わった後絶望するのですが…)。

ほぼ5カ月ぶりに観た「THE FIRST SLAM DUNK」は、やっぱり面白かった。
そして、やっぱり負けました…ぐっ。

以下、久しぶりに鑑賞(観戦)してあらためて感じたことをいくつか書いておきます。

1.映画終演→W杯での日本代表活躍→Bリーグ、という流れが生んだもの

映画の終演の悲しみを癒やしてくれたのが、日本代表の活躍でしたよね。「第ゼロ感」が流れる沖縄のコート、まるで漫画のような逆転劇、神がかったプレーの数々……。
私もテレビや配信で熱狂的に応援し、映画と実際の試合を重ね合わせたりしていました。
どの試合だったか思い出せないのですが、日本代表が徐々に追いついてアリーナがどんどん盛り上がってきた、その時の点差が78対79で、マジか~と頭を抱えた記憶があります。
その流れで、Bリーグの試合を観に行ったりするスラムダンクファンも増え、リーグも空前の盛り上がりを見せていますが、こうした一連の流れにより「映画を観ていたファンの、試合の解像度が飛躍的に上がる」という現象が起きているように思います。
あの時なぜあの動きをしたのか、あの状況であのプレーをするのがいかにすごいか……映画のあれこれが、実際に試合を観続けていることでどんどん理解度が深まっていくんですね。

また、湘北対山王戦での鍵となるのが何と言っても深津の「インテンション」なわけですが、復活上映で久しぶりに試合を観た時に「アンスポだ!」と思ってしまった人もいるのではないでしょうか。私もそうなのですが…。

現在「インテンショナルファウル」は「アンスポーツマンライク・ファール」となっていますが、W杯の時には実況アナウンサーが思わず「インテンション!インテンションだー!」と言ってしまい、SNSが「え、インテンション?」「深津?」とざわついたこともありました。

けれど今では映画を観て「アンスポだ!」と思ってしまうほどに、バスケの試合をたくさん観てきたのだ、と、ちょっと感慨深くなったのでした。

映画が日本のバスケットボール界にもたらしたもの、大きすぎませんか?ほんと、井上先生はバスケ協会から表彰されていいと思います!!


2.沢北あんなにカッコよかったですか??

これは本当に個人的な感想ですが、あんなにカッコよかったでしたっけ…いやカッコよかったのですが、え?あんなに?才能のかたまりじゃん…と、軽く鳥肌が立ちました。
原作での前半の注意散漫なところなどがすべてカットしてあることもあり、思っていたよりも淡々と、冷静にバスケをしていたんだなあ、と思ってしまいました(失礼)。


3.三井がやっぱり面白い

やはりどう考えても屋上での喧嘩シーンの三井が面白過ぎて…。

三「お前のその歪んだ眉毛が好きじゃねえ」
宮「そのサラサラのロン毛が好きじゃねえ」
三「俺の名前を言ってみろ!」

この一連の言動が個人的に凄くツボなんですよね…自分が眉毛が好きじゃないって言っといて、ロン毛が好きじゃないって言い返されてそんなにキレ散らかす?というのがまず面白いし(いや、他にも複合的な要因があるのは分かってるんですが)、キレた後でいきなり「俺の名前を言ってみろ」って言われても、リョーちんも困るやろ……とツッコミたくなります(これも、その後の松本さんの「みつい!」に続く流れがあることは重々承知していますが)。

あと、試合中に赤木が倒れた時、三井がイケメンを発動して軽く舌打ちをした後、赤木を助けようとして自分も倒れちゃうシーン。
助けようとしてすっ転んで、結果的に赤木は後輩に引き起こされたにもかかわらず、「しょうがねえな」みたいな顔でアップで映るのがもう、面白くて……いやお前転んでたやん、って思ってしまいます(本当にすいません)。

4.やっぱり深津と河田はいない

リョーちんとアンナちゃんが浜辺でわちゃわちゃしているシーン、私はもう「タオルをかぶって歩く松本」が見えてきてしまい、条件反射で泣けてしまうのですが、やっぱりあのシーンの沢北の泣き方が「我慢していたけどほろり、と解けてしまって、糸が切れたように泣いてしまう」あの表現が、本当に辛くて…鼻がひく、ってなるところ、本当に…。
で、あのシーンでいつも深津と河田を探すのですが、やっぱりいないんですよね。いないというところに絶対に原作者・監督の意図があるわけで、彼らがこの敗戦をどう受け止めたのか、受け入れたのか…考え始めると頭を抱えてしまいます。

仮にすぐに頭を切り替えて国体やウィンターカップに向けて進み始めたとしても、沢北にはそのチャンスはないわけで…だからこそのあの涙なのですが、沢北はどう乗り越えたのかな…あの3人(さんずいトリオ)の中でどういう会話があったのか、なかったのか…考えてしまいます。


5.試合後の深津の表情

松本タオルかぶりシーン(?)で、沢北はもう、悔しさが顔から溢れ出ちゃってるわけですが、深津は試合前と変わらぬいつもの表情をしているなあ、ということにあらためて考えさせられました。
普通に考えて連覇のプレッシャーを一番に背負ってきたのが主将である深津であり、たぶんあの後インタビューとかもあっただろうし、秋田に帰れば地域の人たち、あるいはOB……いろんな人から(そのつもりはなくても)責められることになるのですが、そんな状況であの顔なんだ…というのが、恐ろしいというか読み取れなさすぎるというか…。
連覇のプレッシャーからある意味解放されて、ということなのかもしれないし、放心状態なのかもしれないけれど、堂本監督に肩を組まれてあれこれ言われているのにあの顔なんだ…というのが、今回あらためて胸に来ました。

そして、堂本監督もこれからのことを考えるとかなりしんどいんじゃないかなあと思われ……そんな中でみんなにちゃんと言葉がけができる、良き指導者なんだなあというのも再確認しました。(でも最後、深津のゲームメイクに託したのは、個人的にはあまり支持しないけど)。


まるで夢のような復活上映でしたね…。
次の波は2.28の円盤発売になるのかなと思います。でもやっぱりまたスクリーンで観たいなあ。
可能性があるとしたら8月3日でしょうか。今から皆さんスケジュールを空けておいた方がいいかもしれませんね!

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