持続可能な開発実現に役立つCSVのアーキタイプ その1: 環境的インパクト サスパタへの道(5)
PMI日本支部SDGsスタートアップ研究会の三木章義です。CSVのリファレンスカタログ作成に向けた活動 ~サスパタへの道~ 第5回です。どうぞ最後までお付き合いください。
パターン・ランゲージは、まだまだ学びの途中
サスパタの名前の由来であるパターン・ランゲージについて、前回のnoteでは説明しました。パターン・ランゲージの歴史は古く、ある建築家が考え出した概念です。
パターンが集まってランゲージになる、というのは難しい概念です。面白そうだとパターン・ランゲージに着目したものの、パターンとランゲージの違いやパターン・ランゲージにする効果など分かっていないことが沢山あります。
まだまだ学びの途中です。
持続可能な開発のための、CSVアーキタイプ
趣味から仕事まで、何かを学ぶセミナーに参加したことがある方は多いと思います。大抵の場合は、前半に講師から説明を受けて、後半は実際に手を動かして習得するというのが王道です。
その時に、後半になりいきなり「もう必要な説明はしました。ハイ、やってください」と講師から言われたらかなり戸惑います。「サンプルは有りますか?」と質問する人が必ず出てくるはずです。
真似は何かを学ぶ基本的な行為です。ただし、得た知識を利用し単にサンプルを修正して自分のバージョンを完成させるだけでは身に着きません。
修正する作業手順や完成形のかたちではなくサンプルからパターンを発見する、これが学びだからです。
現時点では、みなさんにお伝えできるようなCSVのパターン・ランゲージの発見が出来ていません。参考になりそうな公開情報を探したら、CSVのアーキタイプ(原型)を発表している『Business Models for Shared Value』というレポートを見つけました。
レポートでは、環境の原型である環境的インパクト、同じく社会の原型である社会的インパクト、最後に経済の原型である経済的側面、合計で3つのグループに分けています。
一番理解しやすい環境的インパクトをまず今回はご紹介すると、大きく3つの原型があります。
材料とエネルギー効率の最大化。廃棄物、排出物、公害の発生を減らす
材料や製品を再利用する。廃棄物を他の製品/プロセスの原料に変える
有限ではない材料とエネルギー源の使用
環境的インパクトはテクノロジーのイノベーションに深い関係があります。楽観的に考えると、技術の進歩が加速されれば環境はより改善されていくはずです。
今回は環境の原型を紹介、次回は社会の原型を紹介する予定
今回のnoteでは、サスパタを作るうえで参考になるCSVのアーキタイプを紹介しました。
前述のように、アーキタイプがパターンならそれが集まるとパターン・ランゲージになるものなのか、勉強不足でまだ良く分かっていません。この辺はもっと理解を加速させたいところです。
次回は社会の原型である社会的インパクトをご紹介します。