SDGsの17の目標、169のターゲット、232の指標を改めて今の知識で振り返ってみるシリーズ。目標とターゲットの参考は、一番分かりやすい(と思っている)Think the earthさんのサイトからお借りします。
目標15 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、並びに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
日本語の目標タイトルが「陸の豊かさも守ろう」なので、海に対しての陸の目標だよね?と思いがちですが、中身は実は近いところもありますが、むしろ「気候変動」と双璧をなす勢いの「生物多様性」についても多く書かれている目標です。※日本では生物多様性の話は気候変動ほど聞かないですが。
のように、森林を守ることを目標に置きつつも、その目的は生物多様性を守ることとも一体になって考えられているところがあります。
「陸の豊かさ」という表現ではありますが、英語では「LIFE ON LAND」という目標なので、「命」という部分にもフォーカスが強くあたっている目標です。
◯生物多様性は超おもしろい:活動家の方々に話を聞いてきた
以前に書いたnoteで、全5回に渡って書いてしまうほど、深く面白く、そして大切なテーマだと感じる生物多様性。以下に①のnoteをリンクしておきます。
生物多様性の基本の話もあり、
生物多様性COPの話もあり、
もっというと、COPというグローバルな会議にローカルな目標を持っているアクティビストたちが参加する意味についても、語られていました。
自分でも読み返してみて忘れていたこともたくさんでした。
生物多様性のことも、それ以外のことについても気づきが広がります。
コロナ影響を受け、そのまま開催されるのかどうかわかりませんが、次の生物多様性COPは10月に中国・昆明での開催予定。愛知目標で決めた枠組条約の次の10年を決める大事な会です。草案も出ているようです。
◯自然は管理し、守られるものなのか?
生物多様性の話になると、「保護」や「管理」という手段が出てくると思います。実際、ターゲットの中にも
こんな感じで「侵略的外来種の防除や制御」というものが書かれています。
確かに大事な活動ではありますが、ここに一つの疑義を提案している本があります。
何をもって外来種とするのか、何をもって理想の自然として「管理」するのか、実は自然というものはずっと変化しつづけながら形作られているもので、それこそが生態系。崩れた生態系も崩れた中での生き残り方を模索して変化していくということが、徹底的に管理する手法の中には、実は見落とされているんじゃないかと思わせる本です。
この目標に限らず言えることかもしれませんが、本当のことを分かるのが難しい中、「盲目的」な過去の理想を追うのではなく、未来に向かう活動を続けることと、それにすら「問い」をたて続けることが大事なのかもしれません。