【0303】目標10:人や国の不平等をなくそう
SDGsの17の目標、169のターゲット、232の指標を改めて今の知識で振り返ってみるシリーズ。目標とターゲットの参考は、一番分かりやすい(と思っている)Think the earthさんのサイトからお借りします。
目標10 各国内及び各国間の不平等を是正する
不平等の是正という目標ではありますが、主には所得・経済格差の是正に関する目標です。
こんな感じで、国内の格差是正のターゲットが多く、その国で所得の低い人たちの所得成長率を高め、格差をなくしていくという内容。国家間での不平等是正は、
こんな感じで、国際会議への投票権を増やすというものや、
こういった、移住などによる人の流動性を高めることなどがターゲット化されています。あとは、ODAなどの資金援助や稼げる国で出稼ぎした人が本国に送金する際の送金コストの撤廃などが、「実施手段」でターゲット化されています。
○所得の低い人の所得成長率の向上に必要なこと
所得の格差は、国によって事情が異なるようで、中国だと都市部と農村部など沿岸と内陸での所得格差の大きさが言われていますし、インドだとIT技術者の所得は高いものの、いまだ識字率の低さから所得の低い方も多く、教育格差からの所得格差へとつながっているようです。
日本は、正規雇用と非正規雇用の賃金格差などもよく取り上げられ、その中での解決策というか向かうべき指針として同一労働同一賃金というものが言われています。ここはもしかすると、アフターコロナ化ではうまく機能する場所も出てくるのでは?と思います。
他にも、英語やプログラミング教育が小学校から必修化しているのも、将来必要とされる能力を義務教育の中で身につけておくことで、賃金格差の是正につながるというのもあると思います。
あとは、金融知識の教育なども今後は必要になってくるかもしれないですね。
こんな記事を書かれている方もいらっしゃいました。
○移住の促進ってことは言葉の壁を取り払うのもこの目標?
この目標のターゲットでは、移住の促進と捉えられるものも。出稼ぎや、優秀なスキルの人の世界規模での流通を促進することでの地域ごとの格差という概念自体の撤廃を狙ってのことかもしれません。
世界中どこでも働く場所を選ばないで良いという状態が、ナチュラルに実現するなら、世界規模での格差是正というのは実現しやすくなるかもしれないですね。そういう意味ではオンラインMTGなどの仮想空間での仕事が進むこともこの目標に影響があるかもしれないです。
○テクノロジーが貢献すること
この分野では、お金という概念を覆したり、中央集権的なお金の管理システムや、場所を超える技術など、様々なテクノロジーが貢献できると思います。
・フィンテック:送金コストの撤廃はすでにアフリカでは実現しつつある。
・コミュニティ通貨:関係性を資本化する新しい通貨の考え方なども。
・オンラインワークツール:つい先日、東京と大阪とオーストラリアで打ち合わせしていましたが、そういう環境が世界中で成立すれば、選ぶ職の範囲も一気に広がりそうです。GoogleMeetが無償化されたことで、発話の自動字幕などもあり、英語が聞き取れなくても何を言っているかはだいたい読めるという状況も、すでに実現しつつあり、これが加速すれば仕事以外への広がりも期待できそうです。
2030年までのかなり早い段階で、「手段は揃った。あとは実現に向けて加速するだけだ。」な状態になると良いなと思います。
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