企業ランキング上位!住友林業のSDGsの取り組み事例
「日本の大手木造ハウスメーカーを思い浮かべてください」といわれると、必ず名前のあがる「住友林業」
住友林業は、高品質で高性能な住宅を提供するとともに住宅に必要な木材に対しての事業も展開しているのが特徴の企業です。
そこで本日は、「住友林業のSDGsの取り組み」についてピックアップ!
・住友林業はどんな企業なのか
・SDGsとはなにか?
・住友林業が取り組んでいるSDGsへの活動事例
についてご紹介いたします。
ぜひ、最後までご覧ください☆
◆住友林業ってどんなことをしているの?
それではまず、住友林業がどのような企業なのかということについてチェックしていきましょう。
社名《住友林業株式会社》
創業:1691年(元禄4年)
設立:1948年2月20日
資本金:50,063百万円
事業内容:
・資源環境事業
国内山林の経営、バイオマス発電事業、海外における植林事業・植林木の販売、国内の山林・海外の植林に関するコンサルタント業務等
・木材建材事業
木材(原木・チップ・製材品・集成材等)・建材(合板・繊維板・木質加工建材・窯業建材・金属建材・住宅設備機器等)の仕入・販売および国内外での製造・加工等
・海外住宅、不動産事業
海外における、戸建住宅・賃貸住宅等の建築工事の請負、販売および不動産開発等
・住宅、建築事業
戸建住宅・集合住宅・中大規模建築等の建築工事の請負・アフターメンテナンス・リフォーム、分譲住宅等の販売、インテリア商品の販売、不動産の賃貸・管理・売買・仲介、住宅の外構・造園工事の請負・都市緑化事業、農園芸用資材の製造・販売、CAD・敷地調査等
・生活サービス事業
有料老人ホームの運営、リース、保険代理店業、情報システムの開発、人材派遣業等
(参考:住友林業株式会社 会社概要より)
冒頭でも少しおはなしはしましたが、住友林業は木材住宅を中心に、建材を中心に事業を展開しています。
国内トップクラスの実績を誇る住友林業の創業はなんと1691年!
330年もの歴史のある住宅メーカーだからこそ、実績がその分あるというのは納得できる方も多いのではないでしょうか。
まずは、住友林業が住宅や木材などをメインに取り扱っている企業だということを覚えておきましょう。
◆日本のさまざまな企業が取り組むSDGsとは?
住友林業のSDGsへの取り組み事例を見ていく前に、なぜここまでSDGsが注目されているのかという疑問について、いま私たちに関わりのある問題を通じて考えていきましょう。
◇住処のなくなっている動物たち◇
私たち日本人をはじめ、地球で暮らす人たちの多くは「木材」を使用して森を必要としながら暮らしています。
しかし、近年森の伐採が過剰になっているせいで、森林破壊が問題視されているんです。
あまり実感を感じないかもしれませんが、いま地球上では年間4万種もの生物が絶滅しています。
あまりの数の多さに驚くかもしれませんが、この記事を読む13分間の間に1種類の生物が絶滅しているというペースです。
そこまで地球の生態系のバランスは崩れています。
こういった問題は森だけではなく、海などでも同様です。
そのため、私たちは地球の生態系を保護するためにも世界で協力して取り組まなければいけません。
◇SDGsは世界共通の目標◇
生態系バランスの保護をはじめ、地球温暖化や貧困など…
世界各国で問題視されていることを、世界各国一丸となって取り組むための目標として「SDGs」があります。
SDGs(エス・ディー・ジーズ)は、Sustainable Development Goals(サスティナブル ディベロップメント ゴールズ)の略称。
日本では「持続可能な開発目標」といった意味で使用されている。
SDGsは2015年の国連サミットで採択された、世界共通の目標です。
翌年2016年から2030年までという15年の期間の中で、森林保護や地球温暖化防止、福祉など…
あらゆる分野から設置された17個の目標を国連に加盟している国すべてが取り組まなければいけません。
SDGsに取り組むメリットは、世界中の課題を解決できるというものだけではありません。
2017年のダボス会議では、SDGsに取り組むことで12兆ドルもの経済効果があると発表されたんです!
この発表を受けて、日本の大手企業も本腰を据えてSDGsに取り組むようになったんですよ。
《SDGsの目標》
テーマ 『誰も置き去りにしない世界』を目指して
目標1 「貧困をなくそう」
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
目標2 「飢餓をゼロに」
飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する
目標3 「すべての人に健康と福祉を」
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
目標4 「質の高い教育をみんなに 」
すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
目標5 「ジェンダー平等を実現しよう」
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを図る
目標6 「安全な水とトイレを世界中に」
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
目標7 「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
目標8 「働きがいも経済成長も」
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
目標9 「産業と技術革新の基盤をつくろう」
強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
目標10 「人や国の不平等をなくそう」
各国内及び各国間の不平等を是正する
目標11 「住み続けられるまちづくりを」
包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
目標12 「つくる責任 つかう責任」
持続可能な生産消費形態を確保する
目標13 「気候変動に具体的な対策を」
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
目標14 「海の豊かさを守ろう」
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
目標15 「陸の豊かさも守ろう」
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
目標16 「平和と公正をすべての人に」
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
目標17 「パートナーシップで目標を達成しよう」
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する
SDGsについてもっと詳しく知りたい!という方はこちらのサイトも参考にしてみてくださいね♪
◆住友林業はどのようにSDGsに取り組んでいるの?
それでは実際に住友林業がどのようにSDGsに対して考えて、取り組んでいるのかについて確認をしていきましょう。
◇住友林業のSDGsへの考え方◇
住友林業ではSDGsへの考え方を以下のように発表しています。
住友林業グループは、2019年5⽉に公表した「住友林業グループ中期経営計画2021」の基本⽅針の⼀つに「事業とESGへの取り組みの⼀体化推進」を掲げており、持続可能で豊かな社会の実現に貢献するためにSDGsで⽰された社会課題解決に向けて取り組むことは、新たな事業機会の創出や事業成⻑へつながります。⼀⽅で、取り組みが⼗分に⾏われない場合、法規制対応への遅れやレピュテーションの低下などのリスクへもつながりかねないことを認識しています。
このような認識の下、2030年の「あるべき姿」が⽰されているSDGsの達成へ向け、「中期経営計画サステナビリティ編」では、5つの重要課題に紐づく15の定性⽬標それぞれとSDGsの関係性を整理し、当社グループが「今なすべきこと」を明確にしました。重要課題の15の定性⽬標を達成することを通じ、SDGsへの貢献を⽬指していきます。
(引用:住友林業 サスティナビリティ経営 基本的な考え方 より)
住友林業では、SDGSに取り組むことは事業の成長へもつながると考えた上でそれぞれの目標に対して
「持続可能性と生物多様性に配慮した木材・資材調達の継続」
「安心・安全で環境と社会に配慮した製品・サービスの開発・販売の推進」「事業活動における環境負荷低減の推進」
「多様な人財が能力と個性を活かし、いきいきと働くことができる職場環境づくりの推進」
「企業倫理・ガバナンス体制の強化」
という5つの課題に紐づくSDGsの目標達成を掲げているのが特徴です。
では、実際にこれらの5つの課題に対して具体的にどのような活動をしているのか事例を通して見ていきましょう!
◇「まなびの森」で森林整備活動◇
1998年に開始した富士山「まなびの森」プロジェクトは住友林業ならではの取り組みのひとつ。
以前から森林の環境保護に対しては、木材を頻繁に取り扱う住友林業だからこそ積極的取り組んでいました。
そんな「まなびの森」プロジェクトは、SDGsの目標達成のために今現在も20年以上の歴史をかけて取り組まれています。
たとえば、森林づくりをするボランティア活動を行ったり、樹木調査や下草刈りや枝打ちなどをすることで、育林活動をしているのが特徴です。
SDGsでは森林の保護も目標に掲げられているため、住友林業のSDGsが採択される前からの取り組みはすでに根付いておりしっかりとSDGsの目標達成のために貢献されています。
まなびの森の20年の活動内容については公式HPから冊子が配布されているので、こちらもあわせて参考にしてみてくださいね。
▷冊子『富士山「まなびの森」20年の歩み』
◇「かながわプラごみゼロ宣言」に賛同◇
住友林業の環境への取り組みは、自社と関わりのある森林だけではありません。
海洋プラスチックゴミの問題を考えて、住友林業では「かながらプラごみゼロ宣言」に賛同。
例年、横浜・湘南支店を中心に合同で、ビーチクリーン活動をすることで、改めてプラスチックゴミがどの程度海や浜辺に落ちているのかを実感できるとして社内のサスティナブルに対する考え方としても役に立っているそうです。
日本では、SDGsの認知度が低いことも受けて住友林業のようにさまざまな環境問題に対して社員が積極的に関わることで、SDGsの大切さを改めて実感できているというのも評価できるポイント!
◇東大と協力して「木や植物の新たな価値創造による再生循環型未来社会協創事業」をスタート◇
住友林業は東大と協力して「木や植物の新たな価値創造による再生循環型未来社会協創事業」をスタートしました。
・耐火や強度に優れた建材による木造大型建築の研究
・AIやビッグデータの活用
などを10年の計画で考えており、これらの取り組みのために住友林業は10億円を投資したんです!
住友林業では、森林保護という木材調達の観点だけではなく、エコな住宅の建設にも力を入れているため、リサイクル可能な建材や長く使い続けられる建材の開発にも力を入れています。
住友林業は東京大学とお互いの強みを協力し合うことで、さらに持続可能な生活を続けていけるような未来のある取り組みをしているのが特徴です。
参考|住友林業と東大が協創協定 互いの強み生かし、「木」の役割を見直す
◆住友林業のSDGsへの取り組みまとめ
いかがでしたか?
それでは今回の内容のおさらいです。
「住友林業のSDGsの取り組みについて」
・住友林業ってどんな会社?
・SDGsってなに?
・住友林業のSDGsへの考え方
・住友林業のSDGsへの取り組み
以上の4つのポイントにわけてご紹介いたしました。
住友林業では自社の強みを生かした取り組みと、環境保護に関わる取り組みがメインということがわかりました。
自社に関わるものを中心にしつつも、地球の環境保護につながる取り組みを社内全体で活動しているのが特徴です。
歴史のある住友林業だからこそ、森とともに生きることの大切さを考えて木材の調達をするのと同時に森を育てて共生する道を選択しています。
私たちも、SDGsの目標達成を自分たちのことと考えて積極的に取り組む住友林業の姿勢は真似していきたいですね♪
今回ご紹介したほかにもnoteではさまざまな企業のSDGsへの取り組みを発信中!
こちらもあわせて参考にしてみてくださいね♪
《参考サイト》
・住友林業
・木を見て森を見る、森を見て木を見る、住友林業の事業精神とサステナビリティ経営
・住友林業|中期経営計画サステナビリティ編と重要課題
・木を育て,使い,森林の循じゅん環かんをつくる
・SDGsが掲げる「陸の豊かさも守ろう」のため、絶滅危惧種について理解しよう
・住友林業|国内における社会貢献活動事例
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