昔は「オフィス」という建物があった。
急激に普及したリモート勤務。
多くの企業がオフィス不要論を唱え始めている。我々ワーカーも、在宅勤務やオンライン会議の良い点と悪い点に気づき始めました。
またありきたりな記事になってしまいますが、今後「オフィス」はどのように変遷していくのかについて、自分の考えを綴りたいと思います。
オフィスワーカーの業務の大半は在宅勤務でOK
以前はオフィス勤務だった方々で在宅勤務を体験された方は、業務の相当な割合を在宅で問題なく遂行できていると感じています。
私も知人達も、IT系企業だけでなく、金融系、流通系、不動産系といった昔ながらの職種においても、業務の大半はオンラインに代替できると感じています。以下記事はIT系企業が多い印象ですが、実際にオフィス全解約・一部解約を進める企業が出てきています。
私はオフィス不要論に賛同します。
実際に昔ながらのオフィスはもう要らないのか?
私は、もういらないと思います。
必要最低限の来客スペース・会議やプレゼンスペース・社員コワーキングスペースがあれば十分だと思います。
オフィス不要論は、今のコロナ禍になって初めて言われ始めたことではなく、数年前のIT技術革新の頃からさんざん言われてきました。そして更に通信技術がコモディティ化する数年後には、都心で集まってすべき仕事が減少して、オフィスビルは半分位になるだろうと予測する専門家もいました。
今回のコロナで、オンライン会議や在宅勤務が想定外に普及し、オフィス不要説が予想以上に早く浸透してしまったのだと私は思っています。
リアルオフィスに残された3つの価値
既に多くの方々が詳しく記事化してるので割愛しますが、リアルなオフィスに残された価値は、概ねこの3つに集約されると言われています。
Face To Faceでの交流
現物体験
偶発的な出会い
オンライン会議は、ある程度、道筋が立った業務を複数人で打合わせながら進めるには非常に効率が良く、コロナ後も定着するでしょう。
一方、雑談やブレストをしながら、新しいアイデアを出し合ったり、新しいビジネスの筋道を創るのには、現在のオンラン技術ではやや不便さを感じます。なので当面はリアルな交流・活動の場が必要なのです。
しかし、そのようなクリエイティブな交流や活動に必要なリアルな場は、もはや我々のイメージする「従来のオフィス」ではないはずです。
多様で多彩な人々を魅了する活動拠点が求められる
では、どのようなリアルな場が、今後のワーカー達の活動の場となるのか?
私は、上にあげた3つの価値の中でも特に「偶発的な出会い」を演出してくれる場所・街・エリアであろうと思います。例えば、その場所にいけば、
自分にないノウハウを持っている人々に偶然会えて、SNSで交流する仲になった。
常に新しい商品が展示されているイベントスペースがあり、探していた商品をリアルで見ることができた。
実証実験イベントが定期的に開催されていて、想像もしていなかった新技術を、リアルで視察できた。
ランニングやサイクリングコース・フィットネスやキックボクシングジムがいつでも使え、運動後に知人達と趣味の話で盛り上がった。
業務後、多様な業種のワーカーやアーティスト達が集まるカフェ・バーで、マスターのファシリテートで交流の輪が出来た。そんな小さなコミュニティが沢山ある。
といった偶発的な出会いを提供してくれる場所に人々は魅了され、企業も集積していくと、私は思います。
昔はオフィスっていう建物があったんだよ
その活動拠点は、もはや企業毎で建物や区画が分割されているのではありません。
広大な屋内外のシームレスなエリア全体を、人々が自由に回遊し、気に入った場所で端末を開いて活動を行い、刺激や知見を与えてくれる人々と積極的に交流をしていく。
そんな活動拠点になっていると私は思います。
あと数年たつと、
「昔はオフィスっていう建物があったんだよ」
と我々が若者達に、お酒を飲みつつ語っているんでしょうね。今回も纏まりのない話をご一読いただき有難うございました。