見出し画像

あなたはこの先10年、何に時間をつかうのか。リターン率を数値化してみる

あなたはこれからの10年、人生を何にコミットしますか?
やりがいのある仕事?少しでも高い報酬?ぼんやりイメージしかない?
いま探し中の人は、それを費用対効果でみると頭の整理ができます。
つまり”リターンに見合うどうか”です


リターンは、お金に換算してみると思考がすっきりして前進できます。
もちろん金銭だけではありませんが、やりがいなどは数値化しづらく、その時々の置かれた状況でも変わるから、お金を主軸におくとものごとが決めやすいのです。やはり生きていく上では、衣食住教育にはお金がかかりますから。


さて次に、リターン率に換算するには

①労働形態、②時間と空間

で分けると頭がスッキリします。


①の形態としては、会社員、個人事業主、投資家にわかれます。
②の時間軸は、1990年~、2000年~、2010年~と10年単位で考え、
空間軸としては日本、新興国、欧米など世界の各地域で想定するとよいでしょう。


つまり、”いつどこで何に従事するとリターンが最大化”するのか。

早速ですが、結論です。

結論:10歳ごとに変化するのが最適解

という事になります。
一生会社員、一生日本で一つのことを続けると考えなくてよい。

どういうことか?
先ほどの①労働形態に②時間・空間の観点を加えて見ていきます。


○労働形態をかんがえる

私たちはみな、従業員か雇用主か投資家のどれかに所属します。
それぞれの年間成長率は(詳細は後述)、

会社員 年率2.1%
投資家 年率4%
事業主 年率?%

となります。
(事業主は伸びることもあればマイナスもあるので?%とします)

○日本の会社員の場合(年間2.1%)



会社員の場合、給与の伸びを成長率と変換します。
たとえば2021年の日本人の平均年収は

「20代」・・・341万円、
「30代」・・・437万円、
「40代」・・・502万円、
「50代以上」 613万円、

それぞれの年代の伸び率は、20代が28%、30代が14%、40代が22%となり、年間リターン率にすると「毎年2.1%成長」です。


ー 時代と空間でかんがえる(会社員)


時間軸でみるならば20代は給与を受けつつ仕事も教えてもらえるので、会社員として過ごす20代のリターンは大きいかもしれません。

ところで空間的にみてみると、
欧米にくらべて日本の実質賃金は30年間のびていないので、一生を日本の会社員で過ごすというのはリターンが高いとはいえません。

出典:oecd.statより全労連が作成によるもの

もちろん海外は給与と合わせて物価も上がっているので一概に生活コスパが高いとは言えません。ただし日本も今後インフレで物価があがっていくとなると、会社員の生活は今とはちがって苦しくなるかもしれません。

1つの見方として20代は会社員で働き、30代は欧米へシフト、40代からはその時点でもっともコスパの高い国に住むというような戦略が、金銭的には合理的かもしれません。


○投資家の場合


最初は無理ですが、30代や40代になると兼業投資家の選択肢も出てくると思います。
投資対象は(株、先物、為替、不動産、暗号資産)などがあり、例えば不動産の投資リターンは6%程度、株式は4-5%程度です。

ー 時代と空間でかんがえる(投資家)


株式のリターンは配当金を含めて平均すると5%程度ですが、鳥瞰してみると10年単位で花形業界は変遷してきました。1980年代は”金融”、1990年代”商社”、2000年代は”IT”、2010年は”ネット”、2020年は”ブロックチェーン(予想)”。
つまり5%の平均リターンは市場全体の伸びですが、衰退するセクターに投資した場合は資産は減ってしまう。

さらに時間軸と空間を組み合わせてみるならば、1980年代は”日本”、1990年代はアメリカ、2000年代は中国、2010年代はアメリカ、2020年代はという風に10年単位で興隆するトレンド国が変わります。例えば日経は1989年(3万8915円)をつけて以来、30年たった今も当時の株価を回復していません。つまり投資する業界、国、時期、を見誤ると悲惨な結果になります。

1975-2020年の日経平均推移

よって平均すれば毎年4%成長していく世界株式インデックスへの積み立て投資などが指標となるでしょう。

1970年-2020年のGDP成長率推移(出所:世界銀行)


不動産投資も同じです。10年に渡り伸び続けていた中国不動産価格は昨年から下落している一方で、アメリカでは21年不動産価格が18.8%も伸び(20年10.4%)ています。


今はどこに住んでいても外国株や不動産投資は投資できますが、2重課税や資金移動などの実質問題をかんがえると、資金が集中する国に移住してしまうというのが手っ取り早いリターン獲得方法です
いま世界中の富裕層がドバイに集中しているのも、暗号資産と租税回避のトレンドがそこにあるからです。
つまり投資家も、時勢に合わせて住処をかえることがリターン最大化になるということ。


よって、20代は会社員として働き、30代は欧米へ転職し貯蓄しつつ、40代にかけて兼業投資家で別の国へ移住という生き方もあります。
(*わが家は30代をアジアで過ごしたので、このモデルとは違います)

○個人事業 年率?%


日本では個人事業主の割合は約10%で、平均収入は450万です。
会社員の平均年収は305万ですので、個人事業主の方が手取りは多い

しかし当然土日の決まりはなく、会社員にくらべて不安定です。収入が小さい方もいれば、1-2年で廃業している人も多いでしょう。

そのかわり個人事業を選ぶ人は、好きなことか自分が得意なことに従事しているはずなので、ある意味自由に生きているともいえます。そして成功すれば法人化してどんどん富が集まっていく。

しかし50代以降になってから個人事業を始めるというのは、気力・体力ともに楽ではないかもしれません。たとえば1990年の日本の自営業率は17%でした(漁業・農業含めると23%)が、高齢化にともなってか日本経済の閉塞感からか、現在は10%まで減ってきています。

20代や30代であれば、個人事業主として挑戦して失敗してもやり直しする時間があります。海外に暮らすと分かりますが、日本は社会保障制度が世界でも断トツに充実しています。(健康保険、生活保護などは世界では自己責任)成功率は?%であるものの、飢え死にする確率はゼロで、見返りは∞無限大とも言えます。

個人事業はありとあらゆることを考え、実行し、やりくりする必要がある総合格闘技です。20代のその経験は30代、40代で花咲く可能性は十分にあります。

そういう意味では、日本で20代から個人事業に挑戦し、30代で状況をみて就職、40代で住みたい国で生きていく時代かもしれません。


最後に


この10年単位で生き方を振り返るとき、ステージによっては家族が増えていることもあるでしょう。
そうなれば上記の考え方に、家族の人生という要素も加えてみてください。

投資とは、「時間や資本を判断して投下する行為」です。
そして「判断して歩んでいくのが人生なのだから、
人生とはつまり投資すること」とも言えるでしょう。

そして”投資は自己判断”。
今日の1日を私たちは何をして過ごすのでしょうか。


最後まで読んでいただきありがとうございました。


人生は拾いもの

Twitterでも海外移住に関する情報発信をしているので、よろしければチェックいただけると嬉しいです。

noteの売り上げはKivaという支援団体への支援に使わせていただいております。(支援情報は定期的に記事更新してお知らせしています)