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【SD】突如現れたナックルボーラー!?マット·ウォルドロン

こんにちは、テルチカです。
今回はナックルを投げる右腕、マット·ウォルドロンについてお話しできたらなと思います。


キャリア

ウォルドロンは2019年ドラフト18巡目でCLEに指名され、キャリアをスタートさせました。

2020年の8月31日、マイク·クレビンジャーと共にトレードでSDへ移籍。2021年の半ば頃からナックルボールを使い始めました。

2023年の6月24日にメジャー昇格を果たすとプロ初登板を記録し、2021年の6月23日ミッキー·ジャニス以来となるナックルボールを投げました。9月16日のOAK戦では5.1回2失点の投球でメジャー初勝利を記録、ナックルボーラーの勝利は実に2018年の9月20日スティーブン·ライト以来となるものでした。

パフォーマンス

8試合(41.1回/6先発)
1勝3敗
防御率4.35/奪三振31
WHIP1.23/FIP5.46
rWAR0.2/fWAR0.1

ウォルドロンはナックルボールを取り入れた時期が最近なのもあり、純粋なナックルボーラーではありません。

2023シーズン

ナックルボールの他にファストボール/ブレーキング系統の球種を有しています。何よりナックルボールを投げる時と他球種を投げる時で投球フォームに変化がないのが興味深いです。

ナックルボールは平均spin318の平均76.6mphで被打率は.242、xwOBAも.236となっています。他の球種は被打率は良いもののxwOBAが総じて高い率を記録しています。

球種別割合(2023)

vs右は右投手が対右に有効とされるシンカーの割合が1番高くxwOBAも.178であり、ナックルボールとシンカーで約60%を占めています。vs左にはナックルボールとストレートで約60%を占め、カットの割合が高くなっていました。

月別に見ると

ナックル/シンカー/ストレート月別割合(2023)

シンカー(run value+4)とナックルの割合を増やしたことが、9月の5登板防御率4.05とまずまず安定した投球を見せた一因かもしれません。

3Aでの成績悪化の要因を探そう

2022年/2023年と傘下の3Aで投げてきましたが2022年は防御率8.44、2023年は防御率7.31となっており、BABIPも.352(2022)/.377(2023)と高い数値を記録していました。

本来、ナックルボールはインプレー時有利に働く球種となっています。
R.A.ディッキー .284
チャーリー·ハフ .253
ティム·ウェイクフィールド .274
と歴代の名だたるナックルボーラーも低BABIPを記録していました。
(ウォルドロン自身もメジャーでは.248)

もう察しがついてる人は多いでしょう。
やはり球場の標高によるパークファクターが関係していると思います。3Aの本拠地サウスウェスト ユニバーシティ パークは海抜1143メートルに位置します。

R.A.ディッキーもスポーツライターに対して
「高地で投げるとボールが抵抗する湿度が少ないため、ナックルを投げるのは難しい。コロラドで投げたら真ん中辺りのB.P.速球になる」
と語っており、ウォルドロン自身も被HRが18本もあることが理解がいきました。

まとめ

現状の先発ローテを鑑みると、先発ローテ入りの可能性も十分有り得ます。防御率4.00辺りを記録してくれればめちゃくちゃ嬉しいですね。

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データ引用




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