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10.【必須知識】利益と現金の違いは?

税引後当期純利益と現預金が一致しないと思ったことはありませんか?
利益
現預金が同じだと思っている経営者って意外と多いです。

ぶっちゃけ、毎年税理士先生が作ってくれる決算書を眺めるだけで中身まで見ていない経営者も多いのではないでしょうか?
中には把握しているという経営者もいると思いますが、損益計算書(PL)のみで、貸借対照表(BS)まで把握している方はもっと少ないのではないかと思います。

実際、PLと呼ばれる損益計算書だけでは実態を取られることは難しいと思っています…。

だからこそキャッシュベースで経営をすることで、資金繰りを可視化をして、資金不足や逆に資金が過剰に残っている状態であることを早期に検知し、その理由を分析することで、適切な対応を取りやすくなります。

例えば、季節性のある事業の適切な管理、新商品の投資計画、M&Aや事業統合の際の資金計画の確度がさらに高いものになるでしょう。

決算書を読み取れる知識も大切ですが、現預金の動きを見ることのほうが中小企業には求められるスキルだと思っています。

また成長している企業の社長は、知りたい観点によってPL(損益計算書)とBS(貸借対照表)・CF(キャッシュフロー計算書)を使い分けてみています。(人によっては言語化できていなくても無意識にできている方もいます。)

PLを見た方がいい場面は、収益を把握したい時です。簡単にいうといくら稼いだか?を見るのに適しています!
例えば、収益(売上)はいくらで、その収益を生むために発生した費用(原価)は何か。を把握する時に必要になってきます。

1.「費用を何に使って」
2.「どれだけ売上が上がり」
3.「どれくらい儲かったのか」

です。
その他、PLを通して6つの利益を把握することができますが、それぞれ成長の判断や、商品力、本業で稼いだ利益などを分析にする時にも適しています!


一方、BSやCFについては名前の通り、お金の流れを把握する時に適しています。一般的は企業はほとんどがPLに紐づいているので、PLを見ていれば問題ないのですが以下のような企業はBS・CFは要チェックです。

・売掛金の回収に時間がかかったり、回収できない売掛金がある。(売掛金は売上の計上と現金の入金の差を示したものです。)
・買掛金の支払いが早かったり、意図していない中間納付の税金が発生する。(時に売上が小さい企業は2年目まで消費税が免除されているので、3年目から消費税を加味したキャッシュフローを意識しないといけない。)
・たくさんの金融機関から借入をしている場合。(毎月の借入の返済元本の把握が必要で、3年目から元本返済金額が増えたり、2年目まで元本返済の据え置き期間があったり予期しないキャッシュアウトがあります。)
・システムや建物を多数保有しているので、減価償却費が大きい。(逆にキャッシュが思ったより減らない)

まとめると基本的にPLを見ていればいいのですが、上記のような会社はCFをきちんと把握することが重要になってきます!

少なくとも確実に拡大している企業や、財務体質がよく自己資本比率が90%以上ある会社は必ずBS・CFを見て経営をしています。だからこそ結果が出ているんですよね。成長している理由は確実にBSに現れます。

強く健全な会社経営をするためにBSとCFを見て意思決定をしていきましょう!

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