②「オンライン将棋での出会い」
皆さま、こんにちは。<(_ _)>
(つづき)
将棋を再開した夜空は、ほどなくオンラインゲームで将棋に触れ合うことになりました。
最初、このゲームサイトでは仲間内で莫迦なチャットや書き込みをしてウケるのが大変に楽しかったのですが、この時から将棋の対局をしていたプレイヤーを観戦して回るようになりました。
話のウマが合う仲間が見つかり、将棋をやってみることになります。
そのうちの一人の女性(仮称:Cさん)は、以前に大変強かったようで、元々はアマチュア5段クラスだったとか。
詰め将棋マニアでは知らない人がない月刊誌、「詰将棋パラダイス(通称「詰パラ」)」では少し知られた存在だったとか。
でも、今では見る影もない…とCさんは嘆いていました。
このCさんから最初に実戦そのものや、将棋雑学の手ほどきを受けることになります。
Cさんは、将棋が強いことに加えて、将棋雑学をはじめとするもろもろの雑学にも大変に造詣が深く、夜空はCさんを「師匠」と呼び、深く尊敬していました。
知り合って間もないある時、彼女から一冊の書物を紹介されました。
本のタイトルは『聖の青春』。
Cさんいわく「これホントやばいです…涙止まらない…」とか。
さっそく夜空はこの本を購入し、読み始めました。
… (´;ω;`)
°・(ノД`)・°・ (・_・、)
なんという本だろう…Cさんの言うことホントだわ… (´;ω;`)
ここまで純粋に将棋に命を捧げた棋士がいたとは… (・_・、)
この本の主人公の村山聖(むらやま さとし)は、健常者の生活をしていたら完治する可能性が極めて低い持病ネフローゼと闘いながらプロ棋士になりましたが、最後には進行性膀胱癌を患い、わずか29歳でこの世を去るという苛酷な運命の中、文字どおり最期の瞬間まで将棋ひとすじに生き抜きます。
聖の生きざまを、周囲にいた棋士たちも魂に刻んでいることでしょう…。
この本を何度か読むうちに、いつしか将棋を一生の趣味にしようという気持ちになっていました。
もはや、「同じ失敗をしない体質になる」という、将棋を始めた当初の動機・目標はいつのまにかほとんど忘れ去られていました。(・∀・)
この後、十数年はバッハ音楽への傾倒がおもいきり影を潜めることになります。(-_-;)
この本は、夜空の趣味を変えました…いや、増やしました。
最近では、この本の内容を映画化したものが上映されています(松山ケンイチ主演)。
しかし、稀有な棋士・村山聖の代わりを務められる俳優などこの世に存在しません。
夜空などは、最初からこのノンフィクションを「映像化不可能」と思っていました。(^^;)
原作本にしかない格調を、ぜひ堪能される皆さまがひとりでも増えるとうれしいです。
(つづく)
ありがとうございます。<(_ _)>
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(追記1)
もし地球が次元上昇したら、このような苦しみを経験する棋士はいなくなるのでしょう…。
地球の人たちは十分すぎるほど苦しんできたと思います。
もう苦しみなどたくさんでしょう…。
(追記2)
ブログ内の写真は2つの「聖の青春」です。
amazonなどで普通に購入すると、現在ではおそらく左側のものが来ると思います。
右側のハードカバー仕様のものは手に入れるのに若干苦労した覚えがあります。(^^)