第1回START TALK/イベントレポート
「START TALK」とは?
「START TALK」は若手起業家に創業からのストーリーを語っていただき、起業マインドを学ぶトークイベントシリーズです。登壇するのは現役の若手起業家。彼らが新しいことに取り組む理由や、目指しているものは何か、創業初日のエピソードや起業に踏み切るまでの葛藤など、ここでしか聞けないリアルな話を深堀りするトークイベントを毎月オンラインで実施しています。
起業について理解を深めるためには、実際に起業をした人に話を聞くのが一番。さらに比較的歳の近い若手起業家の最初の一歩の踏み出し方は、起業について考えている学生の皆さまにとって、とても参考になるはず!「START TALK」ではそのような想いから、若手起業家の方々にスポットライトを当て、起業の体験談を語っていただきます。創業時のストーリーを聞くことで、一口に起業と言ってもその形や始め方は様々であるということを知るとともに、自分に合ったロールモデルを見つけられる場を提供していきます。
第1回 「食と医療で社会課題に挑む現役医学生起業家」
第1回「START TALK」では、株式会社SpinLife 代表取締役 中村恒星さんに登壇していただきました。北海道大学医学部に在籍しながらの起業というストーリーを持つ中村恒星さんに、起業までの道のりや、学生で起業してからのエピソードやご自身のD2Cビジネス、実際に学生と「起業家」は両立するのか、といったリアルな話もお聞きしました。
中村恒星
株式会社SpinLife代表取締役 / 北海道大学医学部医学科5年
岐阜県出身。富山大学薬学部卒業後、北大医学部に編入学する。北大入学後、皮膚難病の患者会の運営を手伝う中でヘルスケア領域特有の課題にいくつも触れる。ビジネスのビの字もわからない状態だったがD2Cで事業化。
世界初の完全食チョコレート「andew」をリリース。北大では、脳腫瘍の研究も行っている。
andew 公式 HP
株式会社SpinLifeはどのような事業に取り組んでいるか
中村恒星さんは、北大入学後に皮膚難病の患者会の運営を手伝う中でヘルスケア分野特有の課題に触れたことがきっかけで、患者と周囲の人が病気と共存し理解し合い手を取り合う世界の実現を目指して、今の事業を起業。
商品である世界初の完全食チョコレート「andew」は、栄養があり食べやすいという身体的意義と、周囲の人と一緒においしく食べられるという精神的意義があり、その栄養がありおいしく食べられる「andew」のレシピが完成するまでには、なんと9か月もかかったそう。
そのようにレシピの作成が困難な中でも、起業しようと思った理由はなにか、お伺いしました。
起業をしようと考えた理由
中村恒星さんは23歳のときに2度目の大学に入学。同期は、社会に出て働き始め、自分で価値を生み出し始めた人が多かったことが影響して、自分も社会に対して価値を生み出してみたいという想いが、当時あったそう。
そんななか、出会ったのが次世代のイノベーターを育成する学校「MAKERS UNIVERSITY」。
そこで出会った自分の考える事業について楽しそうに語る同世代を見て、自分もこんな生き方をしてみたいと思ったことが、起業のキッカケになったそうです。
そんな中村恒星さんに、起業のアイデアに繋がるような社会課題を発見したり、実際にアイデアをカタチにする行動力はどこから生まれるのかについてお伺いしました。
社会課題とやりたいこと、起業
中村恒星さんは、起業のアイデアを実行していく上で、「社会にいいこと」「社会課題の発見」で起業することにとらわれすぎないことをすすめているとのこと。
『自分のマジでやってみたいことをやったらいい』
と話していたのが印象的でした。
例えば「植物の声をききたい」といった、やってみたいことをやってみることが、アイデアをカタチにする原動力に繋がるそう。
中村恒星さんも、課題ドリブンではあるけれど、事業を考える上で、皮膚難病の患者会の運営を手伝う中で食品以外にも衣服やシャンプーなどにも課題があることが知っていたうえで、より自分がやってみたいと思うのが食の領域であったため、今の事業内容を選択したとおっしゃっていました。
『課題ファーストでもいいけど、自分が続けられなければ、自分の人生が不幸になる』
この言葉がとても印象的でした。
やりたいことが複数あるときのキャリア選択
中村恒星さんは、起業家と医者という2つのキャリアを持っています。
キャリア選択として、1つのことを極めてプロフェッショナルになること、複数のやりたいことを両方とること、どちらもメリットとデメリットがあり、その選択は困難だと仰っていたのは起業家の進路選択という視点でとても印象深いものでした。
中村恒星さんは事業の継続も、医者という将来のキャリアの両方を持ち続けるために、必要なことの1つとして『人と比べない』ことをあげていました。
多くの起業家は事業に自分の時間を多く使っているため、事業成長のスピードがどうしても違うなど、1つのことを極めるプロフェッショナルと比べてしまうと仕方ないことが多い。そのときにどうメンタルケアをするかは、『人と比べない』ことがとても大事だ。
これは、起業家という競争の激しい環境にいるからこそ、自分の成長速度などで変に焦りすぎないための方法なのだなと感じ、印象深い言葉でした。
また、どちらかのキャリアに制約されない方法を模索することも必要だそう。
例えば、中村恒星さんが日中営業しなければならないとなると、日中医療に関わることができない。なので、オンラインで販売するなど、なるべく制約されないカタチで事業形態を模索するのも事業継続のためのポイントだとイベントの中で語られており、起業家自身が常に動かないと成長しない事業形態から、いかに仕組みをつくり制約を解いていくかが鍵になりそうです。
まとめと次回告知
ここまで、中村恒星さんの起業までの道のりや、学生で起業してからのエピソードやご自身のビジネス、実際に学生と「起業家」は両立するのか、といったリアルな話をピックアップしてお伝えしていきました。
「起業に興味があるけどアイデアがない」「起業以外にもやりたいことがある」学生の皆さんには、とてもやる上でのイメージがつく回だったのではないでしょうか。
次回 START TALK は9月24日19時〜20時に開催します!
次回は若手起業家の資金調達や、社会変革を目指す起業家のモチベーションについて聞いていきたいと思います!ぜひ楽しみにお待ちください。
詳細は以下の記事から!
また、明日9月8日19時〜から毎週水曜の4回に渡って、スタートアップの一連の流れや基礎的知識を学ぶ、SCS Startup School BASICプログラムが始動します!
こちらは当日16時まで申し込みできますので、まだ申し込みしていない方がいればお早めに!
詳細は以下の記事から確認できます!!
【運営】
主 催:STARTUP CITY SAPPORO事務局
共 催:総務省北海道総合通信局
協 力:Open Network Lab HOKKAIDO事務局、Code Republic、
日本政策金融公庫、NoMaps実行委員会、MAKERS UNIVERSITY、
札幌・北海道スタートアップ・エコシステム推進協議会
STARTUP CITY SAPPOROとは
札幌・北海道から世界を変えるスタートアップの事業成長を支援することをミッションに札幌市を中心に2019年に始動したスタートアップの発掘・支援プロジェクト。シード(創業期)のスタートアップから拡大フェーズのスタートアップまで多彩なプロジェクトを展開。国内外のスタートアップが参加できる道内12自治体連携の行政オープンプロジェクトも実施しています。
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