犬の散歩の近代化
犬の散歩、ずいぶん変わったなと思います。
まだ小型犬や屋内飼育という概念が特殊だった数十年前、犬の散歩で通行人とすれ違うときは自分や犬が歩きにくい側に避けて通行人を優先していました。地域や時間帯、年齢構成もあるかもしれませんが、自分も周囲の散歩する人もそう動いて、通行人も犬が苦手でなければ気にせず歩いていたと思います。
最近、犬と飼い主が歩きやすい場所を占拠して、通行人が草むらのような荒れた側を歩いたり、車道に追い出されているのを見たり体験したりします。犬が昔よりもずっと人に近い意味の家族になったり、室内外や小型犬が増えた影響だと感じます。汚れさせたくない、屋内に持ち込みたくない、病気にしたくない、人と同じ道を歩かせたい。
ずっと昔に寿命で逝った大切な犬達を思い出すと複雑な気持ちですが、このまま今の犬の飼い主が権利を主張し続けたとき、利益の一致しない多くの人達とどこまで上手くやっていけるのか、ふと疑問に思いました。
一種の近代化問題なのかなと思っています。