Nontitle 感想とそこでできたパソコンについて思うこと
YouTubeにあるリアリティーショーなる動画である。Z世代の若者を集めてNECに新しいパソコンを提案するというもの。僕は良く知らないが、Nontitle自体はシリーズごとに色々あるらしく、今回見たのはNECのパソコンの話である。発端はひろゆきの動画で紹介されていて興味が湧いたことから。
六人集められて、ミッションを提示されてクリアしていくというもの。ミッションと言っても全てプレゼンである。
六人中、二人が社会人でしかも二人とも経営者という肩書。さぞや、立派かと思いきや…いや、それもあるが疑問に思ったのは24歳の経営者である。経営者が本当だとしても、18歳で社会に出て二年で独立して今に至る。従業員の数は50名というもの。僕のリアルで25歳で従業員40名の社長になった人を知っているが、蓋を開けてみれば親が社長でそれを引き継いだというもの。つまり、自分の力ではない(親ガチャも実力だというのなら力ではある)。で、この24歳の人もそうだろうなと初見で感じた。理由は、高卒で二年働いたくらいで企業資金を貯められるとは思えないからである。かの有名なキーエンスならありうるのかな?でも、それなら動画越しでもそういうオーラがありそうなもんである。後、こういうタイプに多い自分の作られた肩書を実力と勘違いした振る舞いもそれっぽい。
肝心のプレゼンは、プレゼンではなく、レポートと言った方が良い有様で見る価値がない。もう少しいうと、小学校で、工場見学とかに行った経験があると思うが、その後に出す感想文レベルである。聞くことそのものが時間の無駄だし、企業活動は時間=お金だから、金をドブに捨てていると同義である。ダメなプレゼンを見て活かせるという人がいるかもしれないが、こんなものを見ている時点で駄目なことが分かっても正解を知るきっかけにはなりえない。やはり、価値がない。
上記のことは、これが本当の話ならばである。どう見てもやらせというか芝居であった。芝居であるのなら上記の24歳はそれっぽくて上手である。
ひろゆきがダメなプレゼンを見せられてNECの人がこんなん通るわけないだろ!っていう形が面白かったと言っていたので、ガチなのかなと思ってみてみたらそんなことはなかった。騙された。僕は、ひろゆきのことをあまり知らないのだが、このことから彼はちゃんと筋を通す常識人だということが分かった。さりげなく、自分の出演したものを語り面白そうに言うので結構な宣伝効果があると思う。僕もそれに乗せられたクチである。
序盤は、まあこんなもんかもしれないなと思う構成であったが、中盤以降五人(一人不合格という形で抜ける)の理想のパソコンになるようにNECの人が裏(動画外)で交渉する。その結果を受けて、五人はあたかも自分がやったかの如く報告をする。さすがのひろゆきも「NECの人たちだけでやってますよね」と動画内で発言するのだが、そういうところはひろゆきの動画で言わないあたり意図的である。もちろん、社会常識に照らせばひろゆきが正しい。
最後に、社長プレゼンを形式的にやって元々の予定調和であったであろう採用に至るというもの。その社長プレゼンは、完全に学芸会と言っても過言ではないほど寒いものだった。高校生くらいならしょうがないかとは思うけれど、33歳の人もいるからね。しかも自称経営者。僕の感想と体験だけど社会はさすがにこんなに甘くない。いや、芝居と見た場合…でも、これくらいなら僕でもできそう。
動画の感想は以上である。
後は、このNontitleでできたもとい宣伝したパソコンについてである。
動画内で15万円台じゃないと(特に大学生に)買われないと言っていたが、今見たら(11/17現在)17万だった。まあ、税抜きなら15万円台か。Officeがついているのなら、学生にとって買う価値があるし、安いかも?という感想だが、ウェブサイトを見ているとそれぞれに※印がついており、その説明がページにない笑。なんか、怪しい。
動画内の提案の一つであったバッテリー稼働連続14時間且つ四年へたれないというものについては、詐称と言ってもいいレベル。具体的にはNECのプリインストールアプリで電力消費をコントロールするというもの。このアプリを起動した状態ならという条件付き。僕は大学支給のパソコンがNECであったが、こういうプリインストールのアプリがパソコンの動作を重くしている原因(家電量販店の日本メーカーのものはほとんどそうである)であり、使い物にならない。ちなみに、重くて動かなくなったのでサポートセンターに問い合わせたら、その方法がNECのアプリすべてスタートアップから削除するという画期的な方法だった笑。公式から否定する始末。笑うしかない。いや、笑えない。後は、四年間のバッテリー保証かと思いきや、「バッテリーの交換は、保証期間内でも有料となります。」(公式から引用)というもの。バッテリーはへたれても、今の若い人たちはメインがスマートフォンだし気付かないから騙せる笑。
日本企業らしさが詰まった欺瞞にあふれた製品。
動画内で言っている通り、若者は「エモい」からというノリで買うものだし、知識もないから高く売りつけられていることに気づけない。かくいう僕も来年に大学生になるのなら(この動画を見ていたら)間違いなく買っていただろうと思う。また、このパソコンのイベントをやるらしく、動画に出ていた五人も来るらしい。で、その五人のことを「演者」と言ったのは台本ありきを吐露しているのでそれは駄目だろって思った笑。それはともかく、宣伝という面でも上手いなと思った。まあ、商売というのは良いものを売るのではなく相手を納得させるものだからね。これが正しいのである。
大学生でレポート作成の用途なら問題ないんじゃない。このパソコン買ったら、パソコン嫌いになって大学卒業したらiPhoneがいいよねってなりそう笑。まずますパソコンから離れるな。
さらにもう一言。YouTubeの動画(に限らずネット全般)はゲーム実況とかはいいけど、人の活動とか啓蒙っぽいやつはテレビと一緒で見る価値はないなと思った。商業的色合いが強くなりすぎて人を騙す(社会的には納得させると言う)ことに特化してしまったと思う。老害じみた発言をすれば昔は良かったである。