ニンジャスレイヤーTRPG シナリオ案:『オムラの槌を砕け』
1.始めに
本記事は、「ダイハードテイルズ」が提供するTRPG、「ニンジャスレイヤーTRPG」第二版でプレイするための、非公式ファンメイドシナリオです。
こちらのルールブックに基づいて作成しています。
また、ダイハードテイルズが開催する「ニンジャスレイヤーTRPG2版:第二回シナリオコン」への参加作品でもあります。
また、このシナリオはニンジャスレイヤー第2部第5巻『ゲイシャ危機一髪!』に収録されているエピソード『クライ・ハヴォック・ベンド・ジ・エンド』を参照しています。
2.シナリオサマリー
マスターヘ:シナリオのコンセプトは、原作でニンジャスレイヤーが止められなかった悲劇の一つであるアンダーガイオン第14層破壊を、起きる前に止める展開をTRPGで実現することです。
3.ダンゴウパート
YCNAN(ナンシー・リー)
◆ナンシー・リー (種別:モータル)
カラテ 1 体力 1
ニューロン 12 精神力 12
ワザマエ 4 脚力 2/-
ジツ - 万札 10
攻撃/射撃/機先/電脳 1/4/14/19
回避/精密/側転/発動 12/-/-/-
※モータルのため、ナンシーの行う『回避判定』は難易度が+1される。
ナンシーは監視カメラ網などの複数レイヤー視界を常時有し、敵の攻撃を察知して物陰に隠れるのだ。
◇装備や特記事項
デリンジャー(チャカガン)、キーボード・オブ・ゴールデン・エイジ、トロ粉末、ステルス・グレネード
▶︎▶︎生体LAN端子LV2、▷電脳戦用デッキ、▷ファイアウォール
『◉kill-9』、『◉killall』、『◉sudo_kill-9』、『◉ニューロンブースト/チルアウト』、
『◉◉監視カメラレイヤー没入』
『◉◉監視カメラレイヤー没入』:
『集中状態』に入ったナンシーは、別な部屋にいる敵に対しても電脳戦系スキルを使用できる。
ただしこの場合、各スキルの発動難易度は+1されてしまう。
また、それが『対抗判定』を必要とするスキルならば、ナンシー側の判定難易度のみ+1されてしまう。
マスターヘ:ナンシーやニンジャスレイヤーが、直接事態の解決に動けない理由としては、原作通りにニンジャスレイヤーがキョートに出向いており、ナンシーは急性ザゼン中毒によって数日のうちに数分しか覚醒出来ない状態にある、と設定しています。
この点に関しては、マスターの側で別の形の理由付けをしていだたくことも出来ると思います。
以下、PCたちからの質問があれば、答えてください。設定している情報から想定する質問と、それに対する答えを幾つか挙げますが、これ以外の質問があった場合は、マスターがRPでそれらしくでっち上げていただくか、スルーしていただければと思います。
4.捜索パート
マスターへ:ここでは、PCの想定をカルマ(善)のストリートニンジャであることを前提とした調査方法を提示しています。
5.戦闘パート
マップ
マスターへ:1Fと2Fについて
1Fと2Fのマップは、「ベヒーモス」の巨大さを再現するためのフレーバー要素という側面もあるため、絶対に必要なものではありません。
進行をよりスムーズにする場合は、3Fのボス部屋から戦闘パートを始めても進行上の問題はないかと思います。
1Fと2F、それぞれに見張り役のモブエネミーを配置していますが、これらと交戦するか否かに関わらず、ボスエネミーの「ヴォルテージ」はPCたちが潜入した時点で異常を察知し、ボス部屋である3Fの司令室でUNIX端末の守りを固めていることとしています。
原作におけるヴォルテージが、ニンジャスレイヤーのハッキングにいち早く気付いたことから、察知能力の高いニンジャであると設定して再現度を高めると同時に、処理の簡略化のため、モブエネミーとの戦闘に必要以上のデメリットを付けないことを目的とした措置です。
1F
NPCデータ(1F)
◆クローンヤクザ(Y-12型) (種別:モータル/バイオ生物/クローンヤクザ)
カラテ 2 体力 1
ニューロン 1 精神力 1
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ – 万札 1
攻撃/射撃/機先/電脳 2/3/1/1
◇装備や特記事項
チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1
◇装備バリエーション
【万札】を+1し、以下の強力な銃器を装備させてもよい。Y-12の場合は6体につき1個程度が上限目安。
・マシンガン: 銃器、連射3、ダメージ1、『●射撃スタイル:掃射3』
・ショットガン: 銃器、連射1、ダメージ2
・火炎放射器: カトン・ジツLv1と同等、タンクを背負っているため無制限使用
・スナイパーライフル: 銃器、連射1、ダメージ1、回避HARD、移動後射撃不可
マスターヘ:1Fについての情報
・目標地点
1F左上の階段に到達すれば、2Fへ移動できます。ここが1Fでの目標地点です。
・敵NPCについて
クローンヤクザは、PCたちが配置された時点では、PCたちの潜入に気付いておらず、1Fをスキップして先に進むなら戦闘シーケンスは発生しません。
・無人スシ・バーとカンオケ・ホテルのトレジャーボックスについて
見張りクローンヤクザを倒した時点で、無人スシ・バーの方からは「人数分のオーガニック・スシ」、カンオケ・ホテルの方からは「万札5」を、それぞれ入手出来るものとします。
2F
NPCデータ(2F)
◆モーターヤブ (種別:戦闘兵器)
カラテ 6 体力 12
ニューロン 3 精神力 –
ワザマエ 6 脚力 2
ジツ – 万札 6
攻撃/射撃/機先/電脳 6/6/3/3
◇装備や特記事項
ショック・サスマタ: テック近接武器、ダメージ2(1+電磁1)
ガトリングガン・アーム: 銃器、連射6、ダメージ1、チェーンターゲット、射撃難易度:NORMAL
(全ターゲットが互いに隣接している場合のみマルチターゲット扱いにできる)
『●射撃スタイル:銃弾の雨1』:
通常の射撃(連射6)かこの射撃スタイルか、どちらか片方をターンごとに選択する。
このスタイルは、視線が通っている3x3の範囲に対して自動的に1ダメージを与える(回避:HARD)。
『◉移動スタイル:跳躍移動』:
3マス以内の好きな地点へと、カンガルーめいた跳躍によって移動する。
飛行装置を持っているわけではないが、ルール上は『飛行移動』をそのまま使用する。
マスターヘ:2Fについての情報
・目標地点
2Fは左上の階段周辺を初期位置とし、右下の上階に繋がる階段を目標地点としています。
・敵NPCについて
モーターヤブは、PCたちが配置された時点では、PCたちの潜入に気付いておらず、2Fをスキップして先に進むなら戦闘シーケンスは発生しません。
・機関室のUNIX端末について
モーターヤブを倒した後、代表者1名が ニューロン【難易度:Hard】で判定に成功すると、「ベヒーモス」の当直記録日誌や、建造予定地がアンダーガイオン第十三層であることなど、「ベヒーモス」の稼働計画に関する詳細情報が手に入ります。
これは、ザイバツの計画をより詳細に知りたいナンシー・リーやニンジャスレイヤーが欲する物であるため、PCはボーナスとして万札10を獲得します。
3F(司令室)
NPCデータ(3F)
◆ヴォルテージ (種別:ニンジャ/オムラ・インダストリ所属)
カラテ 9 体力 12
ニューロン 6 精神力 5
ワザマエ 8 脚力 5/N
ジツ 0 万札 15
攻撃/射撃/機先/電脳 11/8/7/8
回避/精密/側転/発動 11/8/8/6
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇装備や特記事項
サイバネ:『▶︎生体LAN端子LV1』『▶︎クロームハートLV1』『▷追加エネルギーユニット』
『▶︎▶︎テッコLV2』『▷電磁ショック発生ユニット』
『●連続攻撃2』『●連射2』
『◉重サイバネ化』『◉特殊近接ステップ』『◉◉タツジン:ボックスカラテ』
◆モーターヤブ (種別:戦闘兵器)
カラテ 6 体力 12
ニューロン 3 精神力 –
ワザマエ 6 脚力 2
ジツ – 万札 6
攻撃/射撃/機先/電脳 6/6/3/3
◇装備や特記事項
ショック・サスマタ: テック近接武器、ダメージ2(1+電磁1)
ガトリングガン・アーム: 銃器、連射6、ダメージ1、チェーンターゲット、射撃難易度:NORMAL
(全ターゲットが互いに隣接している場合のみマルチターゲット扱いにできる)
『●射撃スタイル:銃弾の雨1』:
通常の射撃(連射6)かこの射撃スタイルか、どちらか片方をターンごとに選択する。
このスタイルは、視線が通っている3x3の範囲に対して自動的に1ダメージを与える(回避:HARD)。
『◉移動スタイル:跳躍移動』:
3マス以内の好きな地点へと、カンガルーめいた跳躍によって移動する。
飛行装置を持っているわけではないが、ルール上は『飛行移動』をそのまま使用する。
マスターヘ:司令室での展開について
・ヴォルテージの描写に関しては、原作エピソード『クライ・ハヴォック・ベンド・ジ・エンド』での登場期間が短いため、「企業ニンジャには珍しい、傭兵じみた精神性とガラの悪さ」程度を念頭に置いて、ある程度自由に描写して大丈夫かと思います。
・ボス部屋での戦闘に勝利した時点で、「ベヒーモス」の破壊には成功するものと設定しています。
描写が欲しい場合は、ヴォルテージが司令室の制御キーを持っており、戦闘に勝利した後は、それを使って司令室のUNIXにアクセスし、動力系をオーバーフローさせて自壊に追い込む、といった形式に出来ると考えます。
6.評価と報酬
マスターヘ:結果を報告し、評価を下すNPCはナンシー・リーを想定しています。
7.シナリオ改変について
本シナリオはナンシー・リーから依頼を受けられる、カルマ(善)のストリートニンジャや傭兵ニンジャのPCを対象としていますが、依頼主を変えることで他の所属PCでも、プレイは可能になると考えています。
ソウカイ・ニンジャの場合
依頼主はソウカイヤの高位ニンジャの誰かとし、ソウカイヤに隠れてザイバツに協力しようとしているオムラに対して、妨害を仕掛けるといった流れになるかと思います。
この場合、発覚すればソウカイヤとオムラの癒着関係は破綻する可能性があるので、そのことを考慮してPCたちが素性を隠してミッションに当たるか、オムラとソウカイヤが表立って敵対する方向に持っていくのか、そうした後の展開についても考慮が必要です。
アマクダリ・ニンジャの場合
依頼主をジャスティスなどのアマクダリ幹部に変えれば、調整可能と考えます。
アマクダリは原作においても、ザイバツとオムラの双方と敵対しているので、その計画を妨害するという形は不自然にはならないと考えます。
ザイバツ・ニンジャの場合
他のパターンに比べて理由づけはし辛いですが、ザイバツとオムラは一時的に手を組んではいますが別組織のため、オムラとザイバツの契約関係が破綻し、ザイバツが報復に向かうという形が考えられるかと思います。
この場合、「ベヒーモス」のユニットを強奪し、当初の計画を継続するといった展開も可能かもしれません。
イッキ・ウチコワシのエージェントや、オナタカミの企業ニンジャの場合
原作で、オナタカミ社を含む複数の企業が、イッキ・ウチコワシの手引きで反オムラ連合を結成する展開があります。
オムラに明確に敵対する勢力の一つであるため、改変の候補に入れられるのではないでしょうか。
スぺシャルサンクス
本記事を執筆するにあたり、クランデスティン様にアドバイスをいただきました。
この場を借りて、厚く御礼申し上げます。