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SC PaderbornのLeverkusen戦分析記事を訳してみた

2019/20 ドイツ・ブンデスリーガの新シーズンも開幕しました。SC Paderborn 07は昨シーズン2位で自動昇格し、今期は2014/15シーズン以来のエアステ(1部)リーガで戦うことになりました。ドリッテ(3部)41試合では90得点のリーグ記録を作り、続くツヴァイテ(2部)では76ゴール。圧倒的な攻撃力で続けて昇格。その中心にあるのはバウムガルト監督の哲学です。派手な点の取り合いが多いため、守備に難ありと思われがちですが、決して攻撃だけでここまで来たチームでありません。

第1節Leverkusen対Paderborn戦。ドイツの戦術サイトTAKTIKFÜCHSE.deがバウムガルト監督のプレッシングについて記事を書いていますので、まとめてみました。

”Baumgart weicht (leicht) von seinem Pressingplan ab" (バウムガルトは(少しだけ)自分のプレッシングプランから逸脱する)

Padebornはバウムガルト監督の下、3部から1部へと魅力的な攻撃サッカーを展開している。特徴であるハイプレスはリーグからリーグへと引き継がれてきた。しかし初めてのブンデスリーガではそこからの逸脱もわずかに見られる。

ハイプレスの時間帯

序盤はいつものハイプレスで試合に入った。レバークーゼンの3バックには3人(プレガー、マンバ、ミヒェル)が対峙し、GKのフラデツキへのバックパスにも襲いかかった。ボール近くのレバークーゼンのDHは、同ポジションの一人が封じた。プレッシングは確かにうまく機能したが、レバークーゼンのポゼッションが長く続くと、Paderbornは消耗する可能性もあった。そのため数分後にはハイプレスを棚上げし、中盤でのプレッシングへ変更した。

中盤でのプレッシングと中央封鎖

Padebornは基本はいつもの4-4-2でプレーした。スペースを詰めるプレガーが前からプレスする役割は、そのまま部分的に保持された。右SHのプレガーは左HVのウェンデルに対峙する形になっている。

レバークーゼンのビルドアップに対し数的優位を取るため、Padebornにはしばしばアシメントリーな4-3-3が生じた。
この点についてバウムガルトは試合後に、オープンで激しい攻防を誘発したかったと話している。チームのコンビネーションは秩序のあるインテンシティを保ち、うまくいっていた。

PadebornのFWは、ビルドアップを試みる選手に常にアタックし、シャドーカバーでDHのスペースを消して、中央からのパスを阻止しようとしていた。ボス監督のもとで、サイドよりも中央から組み立てるレバークーゼンに対しこれは理にかなっていた。

さらにPadebornは中盤と前線を極端に狭く保ったので、レバークーゼンの中盤にはスペースがなかった。隙間を見つけても、レバークーゼンの中盤が前へ展開するためには、選手は頭を使って素早くスピードアップしなければならない。Padebornにとって残念なことに、アランギスとバウムガルトリンガーにはそれができた。

もう一つのプレッシングの特徴として、相手CBがボールを保持した時に、センターを遮断するようFWがポジションをとることである。Padebornはレバークーゼンが多用するDH脇のスペースを三層に渡ってケアした。FWコンビによるカバーシャドウ、彼ら同士の距離、FWと中盤小さなスペース。

これがバウムガルトのプレッシング戦術だった。レバークーゼンはしばしばセンターを押さえられ、序盤は何度かサイドへ押し出された。バイタルまでボールが運ばれた時はCBが押し戻して守った。遅くともそこでほとんどの攻撃はつぶされた。

動きの少なくなった後半

後半、Padebornのプレス位置は少し下がり、それによりインテンシティが失われた。中央を閉じることに変更はなかったが、CBはもう出なくなった。Padebornは下がり目のコンパクトな4-4-2-0でプレーし、それも機能した。レバークーゼンの危険な攻撃は半減していた。リードされると、Paderbornは再び試合序盤のハイプレスに戻った。バウムガルトのチームは「プレッシング・カメレオン」になる可能性がある。

結論:Paderbornは通用するか?

昇格チームは、彼らが慣れている広いエリアでのハイプレスをそれほどしなかった。しかしこの試合において、それは巧みな駆け引きだった。バイ・アレーナではボールを保持できる時間が短くなるのは予想がつく。しかもペーター・ボスの選手たちは、昨シーズンからハイプレスを回避する方法を心得ていた。一方で多くの試合において、観客はPaderbornが攻撃に集中することを望んでいる。特にもっとボールを保持できる試合では。バウムガルトは、ブンデスリーガのトップレベルのチャレンジにも適応できるところを見せた。しかも彼自身の哲学を完全にひっくり返すことなく。

彼のチームは負けを回避することはできなかった。何よりもレバークーゼンは高い個人能力と技術力で待ち受けていた。2-1になる前のバウムガルトリンガーのノールックパスや、ハーヴェルツのエレガントなフィニッシュが、毎週Paderbornを迎えるわけではないだろう。昇格チームは戦術において、リーグのカモ扱いにすべきではないことを証明した。

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Bayer 04 Leverkusen 3-2 SC Paderborn 07

Bayer 04 Leverkusen: Hradecky, Tah, S. Bender, L. Bender (46. Dragovic), Bailey (88. Alario), Demirbay, Baumgartlinger (62. Bellarabi), Wendell, Aranguiz, Havertz, Volland.

SC Paderborn 07: Huth, Dräger (84. Zolinski), Hünemeier, Strohdiek, Collins, Pröger (69. Holtmann), Vasiliadis, Gjasula, Antwi-Adjei, Mamba (60. Souza), Michel.

Tore:
1:0 (10.) Bailey
1:1 (15.) Michel
2:1 (19.) Havertz
2:2 (25.) Mamba
3:2 (69.) Havertz

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