金融政策とは何ぞや①
よく「金融緩和」や「日銀のETF購入」なんて言葉を聞きますが、そもそも金融政策とはなんでしょうか。なんだか難しいこと言うてはるわーって感じですが、のんびり解説していきますので、のんびり読んでいただけたらと思います。
○経済政策の種類
「金融政策」は経済政策の一つです。主な経済政策は下記3つです。
・財政政策…財務省が担当:国家財政の歳入、歳出をコントロールする。例)公共投資(公共施設の改修など)
・為替政策…財務大臣の支持&中央銀行の介入:為替相場の変動が実体経済に与える影響をコントロールする。
・金融政策…中央銀行(日銀)が担当:安定した経済成長のために、物価、金融システムの支持を目的とする政策。
例)金融緩和
○ 金融政策の目的は2つ
《1つ…安定した経済成長の維持》
金融政策の目的1つ目は、過度で急激な「インフレーション」や「デフレーション」を抑えることで、安定した経済成長を支える点にあります。
インフレってなんだよ!
「インフレ」はモノの価値がお金の価値より相対的に低くなることです。(お金の価値がモノの価値より相対的に高くなるとも換言できます。)
急激なインフレが起こるとどうなるのでしょうか。
給与が増えていない内に物価(モノの価値)が急激に高くなると、家計(消費者)は出費を控えます。5万円で購入できていた冷蔵庫が7万円になったとしたら、購入を躊躇う消費者も現れますよね。
また、消費者の出費が減ると、企業の売り上げは減少します。売り上げが減少すると企業の設備投資や給与(採用)も減少します。企業の利益や国民の賃金とG D Pは連動しますから、G D Pも低下します。
一方で、お金よりモノの価値が高くなっていくわけですから、投資家や資産家は「お金を持っているより、モノを持っていた方が良い!」と考えます。故に急激な株価や地価の上昇が発生します。これはバブルと呼ばれます。
このような悪性インフレーション(スーパーインフレーション)を防ぐために、金融政策が必要になります。
インフレの上昇原因には「コストプッシュ」(原材料費や賃金の上昇が原因))や「ディマンドプル」(景気の加熱による総需要>総供給が原因)などがあります。
また、経済成長には適度なインフレが伴います。あくまで経済に悪影響を及ぼす急激なインフレを抑える必要があるということですね。
《2つ…金融システムの安定化》
金融政策のもう一つの目的は「金融システム」の安定化です。
必要としている人に安定してお金が融通される(金融)システムの維持、ということです。
突然ですが、企業の破産は資金繰りができなくなることで起こります。多少収益が出ていなくても、資金を融通されている間は倒産しません。
企業にお金を融通するのは一般的に金融機関です。
金融機関が破綻した場合、企業の資金繰りは詰まり倒産します。失業者も発生しますし、出資者も回収ができないなど経済に大きな混乱をもたらします。
金融機関が破綻するなどして、お金を必要としている人にお金が行き渡らなくなる事態を防ぐためにも金融政策が用いられます。
→次回は金融政策の種類についてお話します。
○雑談とか
トップの写真は以前ナポリ 旅行をしたときに撮影したものです。
サンテルモ城からの景色で、街と海と空を一望できます。当時は夜行バスばかり利用する貧乏旅行でしたが、ピザ屋で店主さんにビールを頂いたこと、熱いイタリア男達とサッカー観戦をしたことが良い思い出です。笑
イタリアはしばらく苦しい時期が続きますが、早く彼らが笑って過ごせる日々がくれば良いなと祈っております。