子ども達よ、怒りなさい!
子ども達を見ていると、時々(結構?)「怒らない子」がいる。
「押された」「おもちゃを取られた」「嫌なこと言われた」などなど…
くらーい顔でしょんぼりと報告してくる。
暗い顔をするのもしょんぼりするのも、決して悪いことじゃないし、ちゃんと「嫌だ」と感じられてるのはいいと思う。別にどの感情に良い悪いはないしね。
だけど、ここでちょっと疑問なのは、「この子怒ったんだろうか?」ってこと。
もちろん保育する立場の人間からしたら、手を出すような喧嘩は困るんだけど、
押されて嫌だったら、「ねえやめてよ!」
おもちゃを勝手に取られたなら「それぼくのだよ!」
嫌なこと言われたら「それ嫌なんだけど!」
くらいは言ってもいいと思う。
というか、言えないとその子自身困るんじゃないかな。
「嫌なことされたら先生に言うんだよ」って親御さんに言われてるのかな。
もちろん子どもの嫌だったその気持ちには寄り添うし、「教えてくれてありがとうね」とは思うけど、私や他の職員が一生そばにいてあげることはできない。
だからそういう時は話を聞いて、気持ちを確認して、後ろから見ててあげるから「伝えておいで」「嫌だったって言っておいで」と言って送り出す。
ここでは「相手に謝ってもらうこと」や「解決すること」みたいな結果を求めることが目的じゃない。
「伝える」こと自体が目的。
子どもって素直で、「見ててあげるから」と送り出すと、結構ちゃんと伝えられてる。
相手の子もそうやってストレートに伝えられると、意外と素直に謝ったりするものなんだよね。
気持ちを伝えられて満足した子どもの顔を見るのがすごく嬉しい。
こんな時、気持ちを伝えた子も、素直に謝る相手の子も、すごいなって思う。
そんな子ども達の勇気や素直さを尊敬してる。