トリートメントは加点無し!髪のダメージは減点法で考える
”髪は死滅細胞でできている”
髪は死んだ細胞でできているので、生まれ変わることがありません。
新しく生えてくるのは根元の部分だけで、毛先のすでに生えてしまった部分に関しては内側から生まれ変わるということが残念ながらないのです。
なぜかというと、髪は血液も通っていない爪と同じような物で構成されていて、肌のように『ターンオーバー』で生まれ変わる事は絶対にありえない構造となっています。
つまり、生えたその時から髪の体力は削られていくだけで、傷んだ部分が治る事は現在の科学では不可能だと言う事になります。
”髪と爪は構成されている成分がほぼ同じ”
毛髪は爪と同じ「皮膚の付属器官」であり、皮膚から生えている別の物というより、皮膚が形状変化したものです。
わかりやすく言えば、大地に生えている木ではなく大地そのものが変化したもの。
皮膚との大きな違いは、形状の違いはもちろんですが、生えた時から「死んでいる細胞(死滅細胞)」だというところです。
皮膚は常に新しい皮膚を作り続け ターンオーバーという形で古い皮膚は剥がれ落ち 新しい皮膚と交換することで傷などの自然治癒ができるようになっています。
ただ、髪の場合は 古い髪を毛先に残したまま新しく生まれてくるのは根元から成長していく部分のみで、皮膚のように内側から新しい髪を入れ替えるということはできません。
あるのはヘアサイクルというもので、これは髪が抜けて生えてくるという一連の流れが決まったサイクルによって行われているという事にすぎません。
そう、髪は生まれたときから様々な原因で体力を削られていき、どんどん傷んでいってるということです。
”知っておきたい髪の傷みの原因”
髪をダメージさせてしまうには様々な原因があります。
カラーやパーマ、縮毛矯正などの美容室で負ってしまうダメージが大きいのは当然ですが、特に髪を傷ませてしまう原因は毎日の自宅ケアにあります。
日々のドライヤー、コテ、アイロンなど、そして摩擦やシャンプーなどによっても髪は傷んで行きます。1回1回のダメージは少ないけれど、毎日繰り返していく事で積み重なり確実に髪はダメージして行きます。
そして「髪に良い」とされているトリートメント。
髪の毛が『治る』『修復する』『回復する』などといったイメージが強いトリートメントですが、サロンやドラッグストアを始め量販店などでサロン専売品も含め様々なトリートメントが溢れかえっています。
いかにも「髪が治る」という、誤解を招くような大げさな表現で販売されている物が多いと言っても過言ではありません。
しかし、原理原則として『髪が治ることはありません』
その答えが出ている以上、髪のダメージが治ると言われる方向性のヘアケアはあくまでもその場しのぎの誤魔化しでしかありません。
トリートメントの正体は、表面をコーティングしてツヤや手触り見た目を誤魔化し、傷んでいないように感じさせているだけなのです。
忘れてはいけない大切な事実は、『トリートメントをしようとも 傷んだ髪の毛は治らない!』という事。
髪のダメージをなんとかできる唯一の方法は、傷んだ部分を切り落とすとこ、つまり『カットする』ことです。
では、髪の傷みの原因や減点方式で考えるとはどういう事なのでしょうか。
”髪のダメージは減点方式で考える”
髪は一度傷んだ髪は絶対に治りません。然としたように、髪は死滅細胞で生まれ変わることも再生することもありません。
つまり、ちまたのヘアケアの基本である『治す』という事は基本的に不可能です。『髪の栄養』や『髪の補修成分』というものは一時的な効果でしかありません。
つまり、『治す』のではなく、『傷ませない』ヘアケアがとても重要。
”髪を傷めてしまう三大要因”
髪は死滅細胞なので、一度傷んでしまえば2度と痛みが消えることはありません。
傷んだ髪をリセットできるのは『カット』することだけです。なので、できる限り傷ませないようにして、髪の体力を削っていくようなことは最小限にしていく事が大切です。
「傷んでしまったからトリートメントで治す。」という考え方を続けても、、、?
今までの経験で感じている事で明らかなのではないでしょうか?
髪を傷める原因は大きく分けて3つです。
影響が大きい順だと以下のようになります。
1. 薬剤でのダメージ
(カラー、パーマ、縮毛矯正、サロントリートメントなど)
2. 物理的ダメージ
(ドライヤー、アイロンなどの熱、シャンプーやタオルの摩擦など)
3. ヘアケアアイテムなどの蓄積ダメージ
(ホームケアトリートメント、アウトバス、スタイリング剤など)
以上の3大原因を可能な限り少なくしていく事で、髪の状態は見違えるように変わって行きます。
髪の体力を削らないように日々のヘアケアをちゃんとすることが、とても重要です。
『髪は減点法で傷んでいく』とは?
髪は治らない前提で、トリートメントによる加点は無いという事を考えると、、、
生えてきたばかりの根元の部分、何もしていない髪は100点。ここから何かするごとに髪の体力は削られてどんどん減点されていくという事となります。
(例)カラーによる減点の考え方
なんのダメージもない健康毛の体力を100とします。(ここでは、わかりやすく日々のダメージは無しとします。)
ここに一度カラーリング(カラー1回 ー10点)をしてみましょう
健康な100点の髪に カラーを一回することで ー10点つまり、この時の髪の体力は90点に減点されました。
そして、数ヶ月後にまた毛先まで全体カラーをすると以下のように減点されます。
こんな状態に!!新しく生えてきた根本は100ー10=90点。一度カラーしている毛先は90ー10=80点になってしまいました。
それではこのまま、2ヶ月スパンで全体カラーを繰り返すとどのようになるのでしょうか。
10ヶ月後にはここまで毛先の体力が減点されてしまいました。
毛先の方は 5回分のカラーのダメージが蓄積しているので髪の体力は半分に減少してしまっています。
ここまでくると髪の状態も変化が起こり、手触りが悪化したりパサつきで出てきます。
ここで、トリートメントをすれば髪の状態が戻る!と大体の方が考えます。
↓
でも実際は、手触りやツヤ感だけ良い感じに戻るだけ(一時的に)で、一度負ってしまった傷みは元に戻る事はありません。
髪の傷みを減点方式で考えていく事の基礎は、理解していただけましたでしょうか?
この減点が後々髪にとってとても重大な事へ繋がって行きます。。。
続く。。。