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小角X線散乱(SAXS)(4)- 【演習】 散乱ベクトルと散乱角

散乱ベクトルから散乱角を「度(°)」で求める問題です。


【演習】 散乱ベクトルと散乱角


散乱ベクトルの大きさ$${h=0.1 \: \mathrm {nm^{-1}}}$$に相当する散乱角$${2\theta}$$は何度か?ただし、X線の波長$${\lambda}$$は$${0.154 \: \mathrm{nm}}$$とする。 


【解説】
散乱ベクトルの大きさ$${h}$$の定義式[1]:

$$
h=\displaystyle \frac{4\pi}{\lambda}\sin\theta
$$

から、

$$
\theta = \sin^{-1} \Big (\dfrac{\lambda h}{4\pi} \Big)=\sin^{-1} \Big ( \dfrac{0.154 \times 0.1 }{4\pi} \Big)
$$

スプレッドシートなどで逆三角関数を計算すると、$${\theta=0.00123\:\mathrm{radian}}$$となります。これを"$${^\circ}$$(度)"に換算すると、

$$
\theta ^\circ = \displaystyle \frac{180}{\pi}\theta \:(\mathrm{rad})=0.0702^\circ
$$

$${\theta}$$の2倍が散乱角だから、答えは、

$$
2\theta ^\circ=0.14^\circ \;\;\;\;\;\;(答)
$$

(終)

文献

[1] 小角X線散乱(SAXS)(1) - 基本的なこと(note記事)



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