いいなと思った映像 vol.0001 「Idle, Torrent」
Alex Moy 「Idle, Torrent」
耳心地にいいヒーリングミュージックと思わせておいての不協和音。
映像中盤から繰り広げられる液体とも布ともつかぬカラフルなアニメーションが非常に魅力的です。
1:16の液体が線を伝い落ちた後に、一度立体になり、さらにそれがそれぞれの色に分かれ他の線へと伝搬していく様子は、あまりにも滑らかで見入ってしまいます。
作者のAlex Moy氏が映画学校を卒業したあとの不安な時期に制作されたとのことですが、静寂の中に含まれる心の動きを見事に表現していますね。
線画はその時期の作者の自画像だったりするのでしょうか。
体育座りや虚ろな目で寝っ転がったりなど、抽象的な絵でパッと見ではつかめずとも、よく見ればアイコンとしての面白さを感じられます。
また「変化」を表現する作品としてでしょうか、線画にしても文字にしてもタービュレンとディスプレイスのような波打つ動きも加えられています。
いいなポイント!
液体にも布にも見える滑らかなアニメーション
次の状態へと移っていくときのトランジションが一つの動きで完結せず、遷移中のアニメーションも挟まっており見るたびに発見がある
動きに対して丁寧につけられたサウンドエフェクト
はじめまして、Schunurです。
私は今、広告代理店で映像ディレクターとして、
お客さんの商品を販促するための映像を作成することで
ご飯を食べています。
そんな私が普段、リファレンスとして集めている
(Vimeoでいいねをつけている)映像が1000件を超えました。
ただ、その1000件の中には感覚的に「いいな」と思っただけで
言語化まで至れていないものが多くあります。
分析もせず、なんとなくで集めたものでは身にもなりません。
そこで稚拙な文章ではありますが、noteで1つずつ映像についての
所感をまとめていくことで、自分のための備忘録としていきます。