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医者は何をみて治療方針を決めているか? その2
おいしゃのたなかです。このNoteでは医療者(特に医者)が何を考えて患者さんを見ているか、その頭の中や優先順位の付け方をご紹介しながら、「うまく病院を使う」賢い患者さんになっていただきたく、医者の頭の中身をご紹介できればと思っています。
前回はガイドラインというものをご紹介しました。
その中身を少しご紹介したいと思います。
ガイドラインとは
★疾患の概念・定義や診断するために必要な病歴・検査
★どのような患者さんに対して、どの治療が選択されるべきか?(適応といいます)
★治療の推奨度
などを、これまでの研究を各分野の専門家が複数人で検討・吟味したうえで科学的根拠に基づいて治療選択ができるよう、まとめられたものです。
ガイドラインにもよりますが、検査や治療方針は過去の研究結果に基づいて、どれくらい推奨されるか、#推奨度#としてまとめられており、通常の診療ではガイドラインの推奨に基づいて診断・治療を進める場合がほとんどです。
ちなみに、推奨度の程度はClass分類という分け方がされていて、私の専門である不整脈治療のものから抜粋すると、、、
推奨クラス分類
Class I
手技・治療が有用.有効であるという工ビデンスがある.または見解が広く一致している
ClassⅡa
工ビテンス.見解から.有用・有効である可能性が高い
ClassⅡb
工ビテンス.見解から.有用性・有効性がそれほど確立されていない
ClassⅢ(No benefit)
手技・治療が有効・有用でないとの工ビテンスがある。あるいは見解が広く一致している。
ClassⅢ(Harm)
手技・治療が有害であるとの工ビデンスがある。あるいは見解が広く一致している。
こんな風な分類になっています。
注目てしていただきたいのは、ClassⅢ:有用でない・有害であるという推奨があることです。
要は、「患者さんにしてはいけないこと」、というわけです。
ClassⅢにあたる検査・治療中の合併症などは、医療事故裁判でも負ける可能性もあり、また、医学的に一般に広く知られた「やってはいけないこと」のため、まともな医師であればClassⅢにあたることは行いません。(患者さん毎の病気に応じて、どうしてもしないといけない場合は別途説明をしたり、
同意書を用意すると思います)
これも危険な医者を見分ける一つの方法かもしれませんね。
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次回は、今の季節最も多い急性心筋梗塞の例を用いて具体的な紹介をしたいと思います。