PCモニター・スピーカーの最適な配置
この記事では、PCオーディオやDTMなどを楽しむために最適なモニターとスピーカーの配置について考えます。
最適なモニター・スピーカー配置の定義
基本的にはTHXの推奨値を参考に、以下の図表の通りとなるモニターとスピーカーの配置を最適解として求めるものとします。
THXでは画面の視野角が40°、スピーカーの角度が45°になるような配置が推奨されています。ただ、スピーカーに関しては一般的にリスニングポイントと左右のスピーカーが正三角形になるよう60°の角度で設置されることが望ましいとされ、ITU-Rではこちらのスピーカー配置が推奨されています。
この2つのスピーカー配置についての考え方を両立するため、「リスニングポイントを1点として考えた場合のスピーカー角度が60°」「視聴者の頭部サイズを考慮した場合のスピーカー角度が45°」となる配置を求めます。平均的な頭部サイズを基に計算すると、この2つの考え方から求められるスピーカーの配置は概ね一致するのです。
PCの視聴距離とモニターの最適サイズ
THXが推奨するPCの視聴距離は28インチと、ここでは絶対値が与えられています。これに前述の視野角40°と併せて考えると、以下の図表のようにして最適な画面サイズを導き出すことができます。
計算するとTHXの推奨値を満たす理想的なモニターは、画面幅が約518mmのものとなります。実在する製品の中でこれに最も近いものは、24.1型モニター(アスペクト比16:10)です。画面幅は約519mmでTHX推奨値とほぼ一致します。Macの中では24インチiMacのモニター(アスペクト比16:9)が一番近いですが、画面幅は約531mmとTHX推奨値より少し広めです。
次の章では、THXの推奨値に近い画面幅を持つ、24.1型モニターと24インチiMacそれぞれの場合の理想的なスピーカー間隔を計算します。
24.1型モニターのスピーカー間隔
24.1型モニターの場合、スピーカー間隔は820mmとなるのが理想です。
※参考:mm単位での計算結果
リスニングポイントを1点として60°になるスピーカー間隔:823mm
視聴者の頭部サイズを考慮して45°になるスピーカー間隔:819±5mm
24インチiMacのスピーカー間隔
24インチiMacの場合、スピーカー間隔は840mmとなるのが理想です。
※参考:mm単位での計算結果
リスニングポイントを1点として60°になるスピーカー間隔:843mm
視聴者の頭部サイズを考慮して45°になるスピーカー間隔:833±5mm