木星の時間 2020.03.14
今週は仕事がいつもの倍増しで忙しく、私の周囲も慌ただしい。転勤、転職、引っ越しなど、動きの多い時期なのである。この数日、急ぎの仕事の上に更に急ぎの対応を要する仕事が重なるという状況であった。しかも予想外・予定外の事が多く、そりゃ無理だなと思いつつ最善を尽くすしかないというところであった。
西洋占星術と出会って以降、私は自然と季節や節目を意識するようになった。各天体が12サインを一周するサイクルは、そのまま日常の何らかの周期に当てはまる。太陽が春分点に戻ってくる時(春分の日)は暦とは違う意味で一年の始まりであり冬から春への切り替わりなのである。
人生の流れを総体的に振り返る上で、欠かせない周期を持つ天体はいくつかあるが、そのうち幸運の星と呼ばれる木星はおよそ12年周期で12サインを一周する。12年に1度、トランジットの木星がネイタル木星のサインに戻ってくるのがジュピターリターンで、その時期は比較的大きなライフイベントが起きやすいのは本当である。
またネイタル太陽が属するサインに木星が入る時は幸運期と呼ばれることが多いが、人生における何らかの転機の時という捉え方がより現実的かもしれない。木星が絡む人生のイベントは「あの時の出来事があったから今が良くなった」と気づくのに時間がかかることが多く、出来事そのものは起きた当初はむしろ望ましくないとか運がないんじゃないかと思えるような内容だったりする事も多々ある。
例えばやむを得ない事情で転職したという場合に、その出来事が自分にとって本当に益になるのかはすぐには分からないかもしれない。しばらくがんばって働いていろいろ迷って、何年か経ってふと振り返った時に”ああ、これで良かったんだ。私は運が良かったんだ”と思えたらOKなのである。木星の幸運は棚ぼた式にやってくる類いのものではなく、自分自身への信頼と努力という二つの要素があって、およそ12年という長い時間の中で培われていくものなのだろうと私は思っている。
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