見出し画像

キャリアカウンセラー資格取得後、未就職の人へ

キャリコンやキャリアカウンセラー(両者の違いはありますが以後キャリコンと記載します)の資格取得後、皆さんはどんな就職活動をされているのでしょうか。営業力を求められ、数字を重要視する職業紹介会社以外の分野での求人数が少ないのが現状ですね。

私は15年前に資格取得をした直後に、自治体の指定管理業務を請け負っている就職支援専門の会社にカウンセラーとして嘱託採用されましたので、今思えば非常にラッキーでした。


雇う側からすれば、どんな資格であっても即戦力を期待しているわけです。
スクーリングではいろいろな理論や技法は勉強できますが、実際の現場での支援業務の内容は募集要項を見て自分で想像するか、面接で聞くしかないです。

資格取得後、初めて就職活動をするときはだれでも自信がなく躊躇してしまいますが、まずは求人に応募する前に、キャリコンがクライエントに何をするのかを全体把握しておきましょう。

キャリコンが実施する就職支援の内容

キャリアカウンセリング業務をメインにしている支援機関の場合

1,キャリアカウンセリング:クライアントの適性や希望、職歴などを把握し、就職に関するアドバイスを行う。自己分析や職業調査、就職活動の方法などを伝授する。

2,履歴書・契約に関する書の添削指導:クライアントの履歴書や契約に関する書の内容をチェックし、改善点をアドバイスする。

3,面接指導:模擬面接を行い、クライアントの面接技術を向上させる。また、面接でよく聞かれる質問や回答の仕方、姿勢や表情のコントロールなどについて指導する。

4,グループワーク:グループディスカッション練習。ファシリテーター等の役割の認識とディスカッションの進め方のポイントなどを指導する。
パネルディスカッション:複数の専門家や経験者がパネルに座り、特定のテーマについて話し合う形式です。参加者は聴衆として参加し、最後に質疑応答が行われることがあります。

・ディベート形式:参加者が対立する立場をとり、対立に議論を交わす形式です。ディベートのルールに基づいて、相手の意見を尊重しながら、自分の意見を主張します。
・ワーク形式:テーマについて小グループに分かれ、お互いに意見を出し合い、合意を形成する形式です。各グループから代表者が発表することが多いです。
・ブレーンストーミング:自由な発想を促し、アイデアを集める形です。参加者全員が自由にアイデアを出し合い、出されたアイデアをまとめることで新しいアイデアが生まれます。
シンポジウム形式:複数の専門家や経験者がそれぞれの見解を発表し、最後に参加者との質疑応答が行われる形式です。

by chatgpt

5,セミナー講師:労働局などから依頼されたセミナーの場合はハローワーク利用の説明など、短時間説明会的なものがありますが、一般的には下記の内容になります。

何日もかけて行われるようなものは、かなりの経験者でないとできませんので、いきなりその業務が与えられることはありません。補助者として参加することになります。

1,職業調査セミナー:就職に役立つ情報収集方法や、求人情報の見方などを伝授するセミナー

2、自己分析セミナー:自分自身の長所や短所、能力、興味関心などを知るためのセミナー

3,コミュニケーションセミナー:就職活動や職場でのコミュニケーション能力を向上させるためのセミナー

4,履歴書・面接セミナー:履歴書の書き方や面接の受け答えなどを学ぶセミナー

5,職場研修セミナー:職場で必要とされるスキルや知識を身につけるためのセミナー

6,支援グループディスカッション:就職活動や転職活動で悩みを抱えているキャリア人たちが、情報交換や相談を行うグループディスカッション

7、転職セミナー:転職についての情報提供や、成功するためのアドバイスを行うセミナー

8,職場復帰支援セミナー:育児や介護などの理由で一時的に離職していた人たちを対象に、職場復帰に向けた支援を行うセミナー。

職業紹介をメインに行っている企業等の場合

上記内容に加えて
1,職業紹介:求人情報提供や、クライアントに合った職場を紹介する。また、職場の雰囲気や業務内容などについてもアドバイスを行う。

2,リクルートメント支援:企業側からの求人募集に対して、求職者を紹介することで、求職者と企業のマッチングを争う。企業との折衝や交渉も行うことがある。

3,その他:職場への直前訓練や職場定着支援、社会保険や年金に関するアドバイスなど、その他の就職に関するサポートを提供することもある。

私の経験からワンポイントアドバイス

1,キャリコン仲間をたくさんつくっておくこと
資格取得直後は、ほとんどの方が未就職ですので勉強会を兼ねた情報交換会を活用したほうが良いです。一人でネット求人情報に頼るよりも効率が良いですし、みんなの求職活動を知ることで行動しやすく、勇気をもらえます。

2,キャリコンの在籍者が多い職場を選ぶ
例えば面接官をキャリコンの人が担っていて、リーダー的ポジションが確保されているような職場を選びましょう。
面接の仕方が全く違っていて、話しやすく理解度も高いです。不採用となって場合でもいろいろな助言をもらえることさえあります。
まだまだキャリコンの社会的有効性を理解していないところはたくさんあります。
特に地方においては酷いものですので、地方自治体が委託している「仕事センター(地方によって名称は違います」、小規模ではない「サポステ」のようなところに入れるのが理想です。

私の失敗談

キャリコン5年目に、新しい支援「生活困窮者支援事業」を請け負っているNPO法人に入社しましたが、対人支援経験者やキャリコンが私一人でした。
周りの理解がないままカウンセリングや就職支援をすることは非常に難しいですし、キャリコン一人では支援内容の改善意見を出しても、共感しできる能力を持っている人はいませんので、非常にストレスになります。

生活保護者や引きこもりの人にキャリア理論など到底通用しませんし、関係官庁の公務員と支援内容の会議をしても、一番大事な支援対象者の心の変化、成長といった話は場違い的です。

給与面の待遇も非常に悪く、月給17万円、ボーナス0円でした。
地元の高校を出て製造業を退職されていた人が所長として採用されていて、給与は私たちよりも約10万円多い、名刺に資格名すら入れてもらえないなど、就労意欲をそがれる状況はいろいろありました。

生活に余裕があって、キャリコン資格にこだわらないで、困っている人のために力になりたい、助けたいと思っている人であれば、社会の歪について学ぶつもりで体験してもよいかもしれません。ただし作業と生活支援の時間がメインになります。

待遇も悪く、人が嫌がるよう業務を自治体から請け負っている『福祉の隙間産業』は、社会福祉協議会が担ったり、NPO法人が多く入っています。
非常勤であれば比較的入りやすいと言えます。ただし、せっかく学んだキャリコン知識は理解もされず、待遇も悪い組織ではないか?を確かめて応募するようにしましょう。

可能ならインターンシップのように、ボランティア活動として体験してから、考えてみてはいかがでしょうか。

3,キャリコンとしての、キャリアアップ・プランを立てておく
どんなキャリコンを目指すのか、最初からはっきりと決めるのは経験のない人には難しいかもしれません。
しかし自分がどんな人生を送りたいかを考えるのは、楽しいですし動きやすいです。

私の場合、3年ごとに支援対象者を変える計画を立てました。
学生、社会人対象⇒生活困窮者対象⇒地方移住者対応⇒フリーランスとして対象者を限定しない
でした。

予定通りにはいきませんが、目標を持つことは退職するとき、再就職するときの理由付けと決断のスピード化が図れます。

また職場を変えることで、組織の中の人から学ぶこと、クライエントとのやり取りで社会全体を見る視野が広がったことなど、学べることがたくさんありました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

読んでいただいてありがとうございました。
一日も早くキャリコンとしてスタートできますようお祈り申し上げます。

もし不安を持っていて聞いてみたいことがございましたら、コメントを
お寄せください。


いいなと思ったら応援しよう!